Red Hat Enterprise Linux for SAP Solutions

ビジネスに欠かせない SAP 環境

SAP® ランドスケープは、エンタープライズ・リソース・プランニング、サプライチェーン管理、カスタマー・エクスペリエンス管理、および複雑なリアルタイム分析のユースケースなどの重要なビジネスオペレーションの中核です。その基盤となるインフラストラクチャは、SAP ランドスケープがどの程度ビジネスをサポートできるかに大きく影響します。安定性、パフォーマンス、セキュリティ、可用性を大規模に提供する、信頼性の高い基盤が必要です。 

インフラストラクチャ全体にわたる Red Hat の統合ポートフォリオで標準化すると、環境と運用を最適化しながら、デジタルリーダーシップに備えることができます。Red Hat® Enterprise Linux® for SAP Solutions は、インテリジェントなオペレーティングシステムと予測管理ツールおよび SAP 固有のコンテンツを組み合わせることにより、SAP および非 SAP ワークロードに単一の一貫した基盤を提供します。

組織全体での一貫性

SAP アプリケーションのパフォーマンスは、基盤となるオペレーティングシステムによって変わります。新しいアプリケーションをデプロイする場合でも、既存の SAP アプリケーションを SAP S/4HANA® に移行する場合でも、一貫性があり、信頼性の高いプラットフォームを使用していれば、運用と管理を効率化し、安定性を高め、コストを削減できます。

記録的なパフォーマンス

SAP アプリケーションの価値を最大限に活用するには、高性能の基盤が必要です。Red Hat Enterprise Linux for SAP Solutions は、SAP アプリケーションのパフォーマンスを向上させます。実際、Intel® Xeon® Scalable プロセッサーで実行されている Red Hat Enterprise Linux は、SAP HANA® V3 の SAP BW Edition におけるデータ読み込みおよび変換の総合処理時間、複雑なクエリフェーズの総合処理時間、および 1 時間当たりのクエリ処理数で世界記録を保持しています。1 

また、Red Hat Enterprise Linux は Intel Optane® DC 永続メモリーファイルシステムのダイレクトアクセス (FS-DAX) もフルサポートしており、パフォーマンスはさらに向上します。永続メモリーは、高密度化、データベースのウォームアップタスクの迅速化、運用タスクの総所有コスト (TCO) の削減を実現します。

高可用性

SAP ワークロードはビジネスに欠かせないものであり、ダウンタイムの発生は許容できません。Red Hat Enterprise Linux High Availability Add-On (Red Hat Enterprise Linux for SAP Solutions に含まれる) は、自動化された高可用性ソリューションであり、SAP HANA、SAP S/4HANA、SAP Netweaver をスケールアップおよびスケールアウトしてデプロイする際に生じる計画外のダウンタイムを削減します。このアドオンは、SAP HANA のネイティブの高可用性機能を使用して、オンプレミス環境とクラウド環境の両方で SAP アプリケーションの信頼性を確保するための標準ベースのアプローチを提供します。 

また、Red Hat Enterprise Linux には、重要かつ必須の Common Vulnerabilities and Exposures (CVE) のインプレースアップグレード機能とライブカーネルパッチも含まれており、ビジネス継続性と可用性がさらに向上します。

効率的でプロアクティブな管理

ソリューションの効果を発揮するためには、SAP ランドスケープ内のすべてのシステムが最新であり、セキュリティおよび規制ポリシーに準拠している必要があります。Red Hat Enterprise Linux for SAP Solutions には、その実現に役立つ Red Hat Smart Management と Red Hat Insights が含まれています。 

Red Hat Smart Management は、Red Hat Satellite とクラウドベースの修復機能を組み合わせたもので、Red Hat Enterprise Linux をベースにした開発システム、テストシステム、および本番システムのプロビジョニング、パッチ適用、構成、制御を可能にします。また、すべてのシステムに最新のセキュリティパッチを適用し、構成ドリフトをすばやく修正し、いつでもシステムを監査できます。 

Red Hat Insights はオペレーティングシステムの予測分析を提供します。これにより、さまざまな脅威をプロアクティブに特定して修正し、停止、計画外のダウンタイム、セキュリティとコンプライアンスのリスクを回避できます。Red Hat Insights には、Red Hat の長年にわたるサポート経験 (SAP 特有の知識とベストプラクティスを含む) が組み込まれており、重要な運用に影響が及ぶ前に脆弱性を特定します。

重要なビジネス環境に必要なエンタープライズ向けの安定性

SAP はオペレーティングシステムのマイナーリリースに対するアプリケーションを認定しているため、本番環境では継続的なアップグレードが問題になります。Red Hat Update Services は、Red Hat Enterprise Linux の一部のマイナーリリースに対して、最大 4 年間のサポート (セキュリティパッチや重要な修正を含む) を提供します。新しいマイナーリリースにアップグレードする際も、バイナリ互換性とカーネルの安定性により、システムの安定性を保ちながら、SAP アプリケーションとカスタムアプリケーションの両方をスムーズに実行し続けることが可能です。

世界最高レベルのサポート

IT の問題によってコストのかかるダウンタイムが生じることがあります。Red Hat なら、サポートがシンプルで手間がかかりません。Red Hat は SAP や認定ハードウェアおよびクラウドプロバイダーと連携して、環境全体の統合サポートを提供します。サポートチームが協力して根本的な原因を特定し、問題を迅速に解決します。

さらに詳しく

Red Hat Enterprise Linux for SAP Solutions は、組織により多くの価値をもたらします。Red Hat は、SAP とのパートナーシップおよび共同開発を通じて、SAP ランドスケープを最適化し、継続的なイノベーションを促進し、将来の変化に備えるための信頼性の高い、セキュリティ重視の基盤を提供します。

Red Hat と SAP のパートナーシップの詳細:redhat.com/sap