お客様事例

YTL Communications、全国規模の仮想学習プラットフォームを提供

通信サービス プロバイダー、YTL Communications は、拡張性とコスト効果に優れた e ラーニング向けクラウド プラットフォームの提供契約を獲得しました。これにより、マレーシアの学校で生徒が学習する方法が大きく変わると考えられます。Red Hat® 製品を採用したことによって、プロジェクトを期限内かつ予算内で完了しながら、所有コストの削減とプロジェクトリスクの軽減も達成できました。

お客様の契約年度

2010

クアラルンプール (マレーシア)

電気通信業界

目標

マレーシア全土の学校 10,000 校向けに、12 か月以内にクラウドベースの仮想学習環境を構築する。

ハードウェア

  • Intel Xeon プロセッサーを搭載した Dell サーバー、Dell Compellent ストレージ

他のソフトウェアベンダーも検討しましたが、拡張性に優れた安価なオープンソースの Red Hat モデルなら効果的に大規模なクラウド導入プロジェクトを進められると判断しました。

YTL Communications Sdn Bhd CEO Wing K. Lee 氏

電気通信事業者は 10,000 校の IT インフラストラクチャ構築を目指す

2011 年 12 月、YTL Communications がマレーシア教育省の立ち上げによる 1BestariNet プロジェクトの契約を獲得したとき、電気通信業界は野心的な要件に直面していました。プロジェクトの目標は以下のようなものでした。

  • マレーシア国内の教師による教育課程の共同開発を含む柔軟な学習環境の提供を可能にすることで、小中学校の教授方法を変革する。
  • 教育課程に IT を組み込み、若い時から IT に触れさせる。
  • IT インフラストラクチャと資産を統合し標準化することで、生徒が体系的な教育を受けられるようにする。

いつでも、どこでも教育を提供

このプロジェクトでは、マレーシア全土の 10,000 校の小中学校に、高速 4G インターネットアクセスが装備されます。クラウドベースの仮想学習環境 (VLE) が、いつでも、どこでも、学習を可能にします。

YTL Communications にとっての課題は、わずか 12 か月で仮想学習インフラストラクチャを構築し、全校にネットワークアクセスを整備しなければならないことでした。

YTL Communications はクラウドに向かう

厳しいタイムラインに合わせるには、学校でアプリケーションサーバーをデプロイする従来のアプローチからクラウドベースのアプローチに移行することが求められました。全 10,000 の VLE と学校は、1BestariNet クラウドにデプロイされました。これにより、各校が 1BestariNet または任意のインターネット接続を経由して VLE にアクセスできるようになりました。

「クラウドベースのアプローチがなかったら、契約に定められた 12 か月未満という期間で VLE と関連ユーザーアカウントのすべてを準備してデプロイすることはできなかったでしょう」と YTL Communications Sdn Bhd CEO Wing K. Lee 氏は述べています。

YTL は信頼性と拡張性を低コストで獲得

YTL Communications は費用対効果、信頼性、サポート、パフォーマンス、拡張性を条件にしてクラウドソリューションを探しました。e ラーニングプラットフォームをホストするクラウド環境は、Linux® で実行するのが理想的でした。システム管理により、Linux を迅速にプロビジョニングおよびパッチできます。

VMware、Citrix、Microsoft、IBM をはじめとするさまざまなベンダーのソリューションを評価した後、YTL Communications は Red Hat Enterprise Linux、Red Hat Enterprise Virtualization、Red Hat Satellite サーバーを選択しました。これらのソリューションは上記の要件をすべて満たしていたためです。

マレーシア教育省は 1BestariNet プログラムの管理事務所を設置して新しいシステムの実装を管理しました。また、管理手続きの一環として、接続、システム、全体的なサービスパフォーマンスを対象範囲とする一連のサービスレベル契約 (SLA) を制定しました。

Red Hat の専門知識に電気通信業者が感銘を受ける

「他のソフトウェアベンダーも検討しましたが、拡張性に優れた安価なオープンソースの Red Hat のモデルの方が効果的に大規模なクラウドデプロイプロジェクトを進められると判断したのです」と Wing 氏は述べています。

YTL Communications は、Linux 環境の管理を知りつくしている Red Hat なら、ハイパーバイザーからオペレーティングシステムに至る同社のスタック全体をサポートできると確信しました。同社は、カーネルベースの仮想マシン (KVM) プロジェクトで発揮された Red Hat のリーダーシップにも感銘を受けていました。

YTL はコスト効率の高いプラットフォームに Red Hat を選択

「Red Hat がこのプロジェクトの重要なパートナーとして選ばれた理由は、オープンソースソフトウェアを活用して費用対効果の高いプラットフォームを提供できることにありました」と Wing 氏は語ります。

この Red Hat ソリューションを構成するのは、Red Hat Enterprise Linux、Red Hat Enterprise Virtualization、Red Hat Satellite サーバーと、これまで Red Hat Cluster、Global File System と呼ばれていた製品 (現在は両製品とも Red Hat Enterprise Linux の Resilient Storage アドオンに含まれています) です。システムは、学校へのアプリケーション配布をサポートする仮想化ハイパーバイザー用に 2,400 のコアを備えた 60 台の Intel Xeon ベースの Dell サーバー上で稼働します。管理目的で 6 台のサーバーが追加で使用されています。Dell Compellent はプライマリストレージメカニズムです。

Red Hat Enterprise Virtualization はクラウド環境内での仮想化を実現するために使用され、Red Hat Satellite サーバーは各種 Linux インスタンスのプロビジョニングと管理のためにデプロイされています。

Red Hat コンサルティングの支援により信頼性が増大し、デプロイが加速

YTL Communications は Red Hat コンサルティングサービスも活用しました。Red Hat の担当者がアドバイザーとして YTL Communications のインフラストラクチャ運用チームを支援したことで、同チームはプロジェクトを 6 か月で無事に完了することができました。

「スケジュールが厳しかったため、ソリューションの実装を支援してくれる最高のリソースが必要でした」と Wing 氏は話します。「また、このソリューションの導入には、Red Hat コンサルティングが保有するベストプラクティスの知識を使用する必要もありました。Red Hat コンサルティングに協力していただいたおかげで、コスト削減効果のある製品カスタマイズを施して革新的なサービスを導入することができました」

自信を持ってサポートを提供

世界的に有名な Red Hat のサポートサービスがあるため、YTL Communications はオープンソースソフトウェアのサポートを自信を持って公共部門の顧客に提供できました。「どのような時間帯に問題が発生しても問題が記録され、Red Hat のサポートチームが迅速に問題を解決してくれました」と Wing 氏は語ります。

10,000 校の VLE が構築およびデプロイされました。現在は、生徒 550 万人、教師 50 万人、保護者 500 万人が 1BestariNet のクラウドベース VLE にアクセスできます。

柔軟なインフラストラクチャが提供するスケーラビリティ

「この VLE は柔軟性に優れた Red Hat Enterprise Virtualization インフラストラクチャ上に構築されているため、継続的に拡張でき、必要なときに必要に応じて処理能力やストレージ容量を追加できます」と Wing 氏は語ります。「水平方向にスケールアウトして、仮想化ファームに物理的な処理能力とストレージ容量を追加すれば、これを実現できます」

エンタープライズオープンソーステクノロジーを利用して、クラウドベースのアーキテクチャーと技術インフラストラクチャを強化することが重要でした。そのおかげで、サポート可能でオープンな、コスト効率の高いスケーラブル構造が実現しました。「Red Hat は、エンタープライズクラスの仮想化管理ソリューションを備えた運用環境を、e ラーニングアプリケーションが稼働する成熟したオペレーティングシステムと組み合わせて提供してくれました」と Wing 氏は語っています。

予想どおりにコストを管理できるサブスクリプションモデル

YTL Communications は Red Hat のサブスクリプションモデルに満足しています。Red Hat の製品はサブスクリプションベースで提供されており、顧客は Red Hat ソフトウェア、更新、アップグレード、テクニカルサポート、セキュリティ問題の修正を利用できます。

「プロプライエタリのインフラストラクチャソフトウェアソリューションを使用していたら、コストがかさんでいたでしょう」と Wing 氏は語ります。このプロジェクトは 10 年のスパンで設計されたため、ベンダーにロックインされていたらコストの予測がつかなくなっていた可能性があります。「費用対効果の高い Red Hat のサブスクリプションモデルでは、プロジェクト期間中のコスト構造を予測することができます」

クラウド環境による効率化

クラウドベースのアプローチを採用したことで、YTL Communications は目標予算内でデプロイ要件を満たすことができました。「クラウドデプロイモデルを採用したことで、当社の IT インフラストラクチャの標準化と管理を実現できました」と Wing 氏は述べています。「新しいアプリケーション、アプリケーションモジュール、更新、コンテンツを効率的に学校に展開できます」

成功がさらなる前進を促す

クラウド環境を効率的に運用できるように、IT の運用が構造化されました。優先項目の 1 つは、プロジェクトをサポートするチームの運用体制を整えることでした。Red Hat コンサルティングは、YTL Communications のエンジニアや開発者にアドバイスしたりプロジェクトの実装フェーズに参加したりするなどして、主要な役割を果たしました。

このプロジェクトの成功に勢いを得た YTL Communications は、VLE のさらなる発展に取り組んでいます。「当社は追加のアプリケーションの展開とモバイルデバイスを使用したクラウド環境へのアクセスの推進を行っている最中です」と Wing 氏は語ります。

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