Red Hat、Red Hat AI の大幅な機能強化により、エージェントの普及を見据えた、開発者と運用担当者の連携を推進

新たな「メタル・トゥ・エージェント」機能が、ハイブリッドクラウド全体におけるモデルおよび自律エージェントの拡張を支える基盤を提供

東京 -

[ジョージア州アトランタ – RED HAT SUMMIT – 2026年5月12日(現地時間)発表]アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードする Red Hat は本日、AI の試験段階と本番向け運用管理のギャップを埋めるため、Red Hat AI ポートフォリオ全体において大幅な機能強化を発表しました。Red Hat AI 3.4 は、ハードウェアから AI エージェントまでを網羅する(メタル・トゥ・エージェント)プラットフォームを提供することで、エージェント型ワークフローの開発とデプロイを簡素化し、組織がパイロット段階から脱却し、インフラストラクチャ全体にわたるスケーラブルな AI への移行を可能にします。

Red Hat は、開発者と運用担当者の双方に一貫したフレームワークをもたらすことで、現代の企業が求める制御性、セキュリティ機能、ハードウェア効率を維持しつつ、自律型システムを拡張するための基盤を組織に提供します。

Red Hat AI 3.4 とは?

Red Hat AI 3.4 は、ハイブリッドクラウド全体でモデルやエージェント型ワークフローを拡張するために必要なアーキテクチャ基盤と運用ツールを提供する包括的なプラットフォームです。今回のリリースの中核をなすのは、Model-as-a-Service(MaaS)の提供です。これは、開発者がキュレーション済みのモデルにアクセスするための単一の統制されたインターフェースを提供すると同時に、管理者が利用状況を追跡し、ポリシーを適用できるようにします。これは、vLLM および llm-d をベースとした高性能な分散推論の基盤の上に構築されており、幅広い環境において最適化された効率的なモデルサービングを維持しています。

AI エージェントにより推論への需要が飛躍的に高まるなか、Red Hat AI は、エージェントのフレームワークの種類を問わず、組織がエージェントを大規模にデプロイ・管理するための機能を提供します。新たに導入された AgentOps ツールは、トレーシング、可観測性、暗号学的アイデンティティ、ライフサイクル管理の統合機能により、開発から本番環境に至るまでエージェントを管理します。

企業データをモデルやエージェントと統合するため、Red Hat AI 3.4 では、プロンプトをファーストクラスのデータ資産として扱うプロンプト管理機能と、モデルおよびエージェントの精度、質、安全性を評価するための評価ハブが導入されました。これらの機能は MLflow を基盤としており、生成 AI および予測型 AI のユースケースの両方において、実験トラッキングとアーティファクト管理を統合して提供します。このプラットフォームは、自動化された安全性テストやレッドチーミングを提供し、モデルやエージェントの安全性を検証します。Chatterbox Labs や Garak プロジェクトのテクノロジーを活用することで、実験的なパイロット段階から本番環境に対応したエンタープライズ・ユーティリティに至るまで、セキュリティを最優先とした道筋を確立できます。

Red Hat AI 3.4 が重要な理由

実験的なチャットボットから本番環境レベルの自律システムへの移行には、IT チームの連携方法における根本的な変革が求められます。コスト管理を強化し、プライベート AI やソブリン AI のユースケースを推進するためには、単なる「トークンの消費者」から「トークンの提供者」へと移行する必要があることを、多くの組織が認識しています。しかし、開発者とインフラストラクチャ管理者の間の摩擦は、依然として導入における主な障壁となっています。この 2 つの役職を連携させる統一的なアプローチがなければ、インフラストラクチャ・アクセスの障壁がイノベーションを鈍化させる一方で、「シャドー AI」によるショートカットが、管理されていないリスクや予測不可能なコストをもたらします。

Red Hat AI 3.4 は、スケーラブルな推論と自律型エージェントをデプロイするためのエンタープライズ基盤を提供することで、この緊張関係を解消し、リスクとガバナンス基準を満たすために必要な透明性と制御を実現します。エージェントは一定の自律性を持って動作するため、その意思決定プロセスに対する可視性の欠如は、重大なセキュリティリスクをもたらします。Red Hat AI は、アクション、推論のステップ、ツール呼び出しを追跡するインフラストラクチャを提供してこの課題に対処し、エージェントがどのようにして結果に到達したかを監査できるようにします。また、暗号学的アイデンティティ管理を統合することで、アクションを検証済みのアイデンティティに紐付け、どのエンティティがタスクを実行したかを特定できます。これらの機能を組み合わせることで、組織は分断されたパイロット段階を脱却し、AI をスケーラブルで予測可能な、そして何よりも説明責任を果たせるエンタープライズ・システムとして扱うことができるようになります。

サポートコメント

Red Hat AI 事業部バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Joe Fernandes(ジョー・フェルナンデス)

「エージェント時代となり、当社のプラットフォームは単にアプリケーションを実行するものから、高度かつ自律的なシステムを推進するものへと進化しています。私たちは、企業が AI を運用するためのオープン・スタンダードを定義しようとしています。AI 推論、MaaS、AgentOps 向けに堅牢な『メタル・トゥ・エージェント』基盤を提供することで、Red Hat は、組織が厳格なガバナンスを維持しながら、大規模なイノベーションを実現するために必要な運用上の保証を提供します」

CoreWeave AI サービス部門 プロダクトマネジメント担当バイスプレジデント Urvashi Chowdhary(ウルヴァシ・チョウドリー)氏

「CoreWeave と Red Hat の協業は、オープン性への共通のコミットメントに基づいており、企業が最も複雑な AI ワークロードをスケールさせることを可能にする、高性能な推論基盤を提供することを目的としています。私たちはこのたび、CoreWeave Kubernetes Service 上で Red Hat AI Inference を実行するためのデプロイ・ブループリントを提供し、オンプレミスとクラウドの両方で同一の推論スタックを、Kubernetes ネイティブな制御機能と本番環境レベルの性能で実行できるようにしました。これにより、規制対象業界の企業 AI チームは、新しい環境ごとにスタックを刷新するのではなく、AI の構築とスケーリングという重要な業務に集中できるようになります」

NVIDIA エンタープライズソフトウェア担当バイスプレジデント John Fanelli(ジョン・ファネッリ)氏

「企業内で自律的に長時間稼働するエージェントには、信頼できる大規模な運用を確保するために、新たなレベルのインフラストラクチャ制御とセキュリティが求められています。Red Hat AI Factory with NVIDIA は、オープンソースを基盤とした統合型基盤を提供し、開発者や運用担当者に、エージェント型未来に必要なガバナンスと自信をもたらします」

主なポイント

  • スケーラブルな高性能推論と、統制されたモデルアクセスの融合: 高効率なモデル推論は、AI の本番運用において中核となる要素です。vLLM 推論サーバーと llm-d 分散推論エンジンを MaaS と組み合わせることで、Red Hat AI 3.4 は、モデル推論のための信頼性の高い高性能な基盤を提供すると同時に、ユーザーやエージェントによるモデルアクセスを簡素化します。
  • 効率化された AgentOps で自律的なアプリケーション・ライフサイクルを実現: エージェントを大規模に運用化するための包括的な AgentOps 機能を Red Hat AI 3.4 に導入しました。これには、トレーシング、可観測性、評価機能の統合に加え、エージェントを開発環境から本番環境へ移行させるためのエージェント・アイデンティティ管理およびライフサイクル管理が含まれます。
  • データをモデルやエージェントに接続: 企業データは、モデルやエージェントを動かす原動力です。Red Hat AI 3.4 では、プロンプト管理機能が追加され、プロンプトをファーストクラスのデータ資産として扱うほか、品質、精度、安全性、リスクにおける評価を管理するための評価ハブが提供されます。これらの機能は MLflow を基盤としており、生成 AI と予測型 AI/ML のユースケースの双方において、実験トラッキング(試行条件と結果の記録)とアーティファクト管理を統合して提供します。
  • モデルとエージェントのための安全性とセキュリティの統合: Red Hat AI は、オペレーティング・システムからエージェント・ロジックに至るまで、AI スタック全体を保護する多層的なセキュリティ・ポスチャを提供します。自動化された安全性テストやレッドチーミングを活用することで、組織はデータドリブンなアプローチを用いてモデルやガードレールの選定や設定が可能となり、進化し続ける脅威から AI ワークロードをより確実に保護することができます。

さらなる詳細

  • 高度な推論とモデルの最適化: Red Hat AI Inference の分散推論機能にリクエストの優先順位付け機能が追加されました。インタラクティブなトラフィックとバックグラウンドのトラフィックが同じエンドポイントを共有できるようになり、高負荷時でも、遅延の影響を受けやすいリクエストが優先的に処理されます。また、Red Hat AI Inference は Red Hat OpenShift だけでなく、CoreWeave や Azure を含む多様な Kubernetes サービスにも拡張され、組織に環境を横断した一貫性のある推論スタックを提供します。一般提供が開始された投機的デコーディングのサポートにより、品質への影響を最小限に抑えつつ応答速度を 2~3 倍向上させ、1 回のインタラクションあたりのコストを低減します。
  • 統制された Model-as-a-Service (MaaS): この機能により、プラットフォーム・エンジニアは、標準的な OpenAI 互換インターフェースを使用して、セキュリティが強化された API エンドポイントを通じて、キュレーション・検証済みのモデルを提供できるようになります。これにより、IDP(アイデンティティ・プロバイダー)ベースの認証と統合された、内部モデルと外部 API の統一的なガバナンスが可能になります。
  • 統合プロンプト管理: このプラットフォームは、プロンプトをファーストクラスのデータ資産として構築・管理するための統合ツールを提供します。モデルやエージェントを動かす入力データを中央レジストリに保存することで、開発者と管理者の双方にとって信頼できる唯一の情報源となります。
  • モデルおよびエージェントの自動評価: Red Hat AI 3.4 では、評価ハブが導入されました。これは、大規模言語モデル(LLM)、AI アプリケーション、およびエージェントを評価するための、フレームワークに依存しない統合型 AI 評価コントロールプレーンです。これは断片化されたテスト手法に取って代わるもので、品質、精度、およびリスクのベンチマークを実行するための統一的なアプローチを提供します。
  • 多層的な安全対策: 敵対者の自動スキャンが、開発ライフサイクルに直接組み込まれました。Red Hat AI プラットフォームは、Chatterbox Labs のテクノロジーを活かし、Garak を使用してモデルやエージェント型システムに対し、脱獄、プロンプト注入、バイアスなどのリスクをスクリーニングするとともに、NVIDIA NeMo Guardrails を組み合わせて実行時の安全性を確保しています。
  • 本番環境対応の可観測性: MLflow の統合により、エージェントの実行状況に対する可視性が確保され、OpenTelemetry を通じて LLM 呼び出し、推論ステップ、ツールの実行、モデルの応答、およびトークンの使用状況のエンドツーエンドのトレーシングが可能となります。これにより、プロンプト、エンベディング、および RAG 構成のライフサイクル全体にわたる透明性の高い監査証跡が作成され、デバッグや監査を支援します。また、MLflow は、生成 AI および予測型 AI のユースケースにおいて、実験トラッキングとアーティファクト管理を統合して提供します。
  • アイデンティティ・ベースのガバナンス: Red Hat AI は、暗号学的アイデンティティ管理(SPIFFE/SPIRE)を活用することで、組織がハードコードされた静的な鍵を短命トークンに置き換えられるようにします。これにより、スタック全体にわたる自律エージェントの最小権限運用がサポートされ、エージェントによるアクションが検証済みのアイデンティティに紐付けられていることを確認するのに役立ちます。
  • AI体験の自動化: AutoRAG や AutoML といったツールは、特定のデータセットに対する最も効果的な検索戦略の選定から、従来の予測モデルの構築や最適化に至るまで、複雑な AI タスクを自動化します。
  • ハードウェアの柔軟性とマネージドクラウド: Red Hat AI 3.4 は、NVIDIA Blackwell GPU および AMD MI325X アーキテクチャに対する Day 0 サポートを提供します。この統合プラットフォーム・アーキテクチャを拡張し、サードパーティのマネージドクラウド(新しい Red Hat AI Inference on IBM Cloud を含む)上でネイティブに実行できるようにすることで、Red Hat は幅広いハードウェアおよびクラウドプロバイダーにおいて運用の一貫性を実現します。

ご利用について

Red Hat AI 3.4 は、今月中にリリースを予定しています。

Red Hat Summit

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レッドハット株式会社 広報担当 pr-jp@redhat.com TEL:03-4590-7472

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