私は幸運にも、毎年何百人ものお客様と話をすることができています。これらの企業はテクノロジーの導入曲線に沿って多岐にわたっており、最先端を走り続ける企業もあれば、リスクを可能な限り回避することを好む企業もあります。
しかし、絶えず変化し、活気に満ちあふれた AI の時代は、現時点でほぼすべての企業を一つに結びつけています。実験の時代は終わりました。企業は、理論上の AI パイロットプロジェクトの段階を超え、AI を大規模に実用化し、コストを最適化し、その動作を適切に管理することに注力しています。
こうした重要な企業方針はさておき、お客様との会話で私が新鮮に感じるのは、AI に対する高揚感に満ちた雰囲気が漂っていることです。つい最近までは不可能と思われていた新しいアイデアを活用し、機会を掴み取ろうとする姿勢がそこにあるのです
たとえば、グローバル銀行の BNP パリバでは、AI を単に実験するだけでなく、大規模に実用化することを目標としています。同社はすでに数千のユースケースを稼働させていますが、そこで立ち止まることはありません。同社は現在、ビジネス価値に重点を置きながら、組織全体に AI 機能を提供するための AI ファクトリーを構築しています。これには、不正検知、「本人確認」(KYC)、クライアント・オンボーディング、チャットボットなどの主要な要素に加え、開発者向け AI などの社内生産性向上のための機能が含まれます。そして同社は、測定可能なビジネス成果に重点を置く必要があると確信しています。
私が BNP パリバを高く評価している点は、適応力の強さと適切なガバナンスの要件を両立させている点です。
まさにこれと同じアプローチで、自動車メーカーの
エージェント、至る所にエージェント
推論、計画、そして複雑なタスクを自律的に実行できる AI エージェントのシステム、すなわち「エージェント型 AI」には、多大な関心と投資が集まっています。いくつかの例を見てみましょう。
- BNP パリバは、GPU の使用状況を監視し、異常を検知して、修復ワークフローをリアルタイムで自動化するエージェントを配備する Twin という社内プロジェクトを検討しています。
- 世界的な宅配・物流企業である UPS は、意思決定科学の観点から AI の未来を捉えています。そこでは、エージェントが状況を分析し、考えられる次のアクションを決定し、自動化された意思決定ツリーに関与してサプライチェーンの物流を支援します。
- 米国の通信事業者である Verizon は、エージェント型 AI を使用して複雑なトリアージループを実行し、個々の顧客のネットワーク劣化を検知して、顧客が助けを求める前に問題を解決するためのアクションを自律的に実行することを構想しています。
しかし、人間を忘れてはなりません。 米国の宇宙プログラム、航空研究、宇宙探査機関である NASA は、AI エージェントはエンジニアや科学者に取って代わるものではなく、彼らを支援し、能力を倍増させるためのものであると強調しています。そこに大きな機会があります。AI が反復的ではあるが重要な保守作業や計算タスクを引き受けることで、人間は微妙なニュアンスを伴う設計や高レベルの意思決定に集中できるようになり、企業は AI の影響力を高めることができるのです。
たとえば、欧州の航空管制機関である
デジタル主権と AI
( EU AI Act のような) 規制監視の拡大に伴い、私がお話しするお客様は、自社の AI に対する検証可能なデジタル主権を求めています。これは、以下の 3 つの要件に分類されます。
- モデル主権:ベンダーロックインなしに、特定の AI モデルをどこでも選択、変更、実行できる能力。
- データ主権:モデルの学習および実行に使用されるデータは、完全に組織の管轄下にとどまり、同意なしに外部モデルの学習に使用されることは決してないこと。
- 結果の主権:AI が生成した重要な決定について、監査、説明、および上書きを行う能力。
たとえば、欧州の
これらは、各組織における AI の将来について、お客様から寄せられた声のほんの一部です。日々生み出しているアイデアを活かし、AI のパイロット運用から本番環境への移行を計画している姿に、私は大きな刺激を受けています。
リソース
適応力のある企業:AI への対応力が破壊的革新への対応力となる理由
執筆者紹介
Chris Wright is senior vice president and chief technology officer (CTO) at Red Hat. Wright leads the Office of the CTO, which is responsible for incubating emerging technologies and developing forward-looking perspectives on innovations such as artificial intelligence, cloud computing, distributed storage, software defined networking and network functions virtualization, containers, automation and continuous delivery, and distributed ledger.
During his more than 20 years as a software engineer, Wright has worked in the telecommunications industry on high availability and distributed systems, and in the Linux industry on security, virtualization, and networking. He has been a Linux developer for more than 15 years, most of that time spent working deep in the Linux kernel. He is passionate about open source software serving as the foundation for next generation IT systems.
類似検索
asago のご紹介:オープンソースの AI の安全性とガバナンスのオーケストレーション
Red Hat Ansible All-Stars:ネットワークおよびインフラストラクチャの自動化の未来を切り拓く
How Red Hat cleared IT debt for scalable AI
Standardizing the AI stack with PyTorch
チャンネル別に見る
自動化
テクノロジー、チームおよび環境に関する IT 自動化の最新情報
AI (人工知能)
お客様が AI ワークロードをどこでも自由に実行することを可能にするプラットフォームについてのアップデート
オープン・ハイブリッドクラウド
ハイブリッドクラウドで柔軟に未来を築く方法をご確認ください。
セキュリティ
環境やテクノロジー全体に及ぶリスクを軽減する方法に関する最新情報
エッジコンピューティング
エッジでの運用を単純化するプラットフォームのアップデート
インフラストラクチャ
世界有数のエンタープライズ向け Linux プラットフォームの最新情報
アプリケーション
アプリケーションの最も困難な課題に対する Red Hat ソリューションの詳細
仮想化
オンプレミスまたは複数クラウドでのワークロードに対応するエンタープライズ仮想化の将来についてご覧ください