Red Hat はお客様がビジネス継続性を維持できるようにするための支援に投資しています。私たち全員が直面する COVID-19 の困難な状況を切り抜けるためには、人材、プロセス、テクノロジーは Red Hat にとって欠かせない存在です。私たちはまさに一丸となってこの状況に立ち向かっています。この記事では、これらの要素が Red Hat でどのように効果を生み出したかを紹介し、この新たな課題に対処する方法として何がお客様の組織にとって有効かを検討します。
コミュニケーションと計画
COVID-19 に速やかに対処するため、Red Hat の 2020 年初期の計画の多くが変更を余儀なくされましたが、弊社では継続性および緊急時対応計画を適用し、その時点での情報を使って仕事を進めることができました。
早い段階で、何よりも社員とお客様の安全を確保するための対策を講じる必要があることがわかっていました。そのため、接触のリスクを最小限に留めるために Sales Kick-off などの物理的なイベントを中止することになりました。
また、チームの安全を守るために数年前に設立された Red Hat の Information Sharing and Analysis Center (ISAAC) を活用して、社員全体に最新情報を配信しました。E メールまたは電話やモバイルアプリケーションで援助を求めることのできる、Red Hat 社員専用のチャネルがあり、Red Hat 社員がチェックインすると安全が確認できるという仕組みになっています。
実行に移す
Red Hat の社員の多くはすでに在宅勤務しており、社内の同僚や Red Hat 外部のパートナー、さらにはRed Hat が参加している世界中のオープンソース・コミュニティともオンラインでコラボレーションしています。
COVID-19 により、対面式の働き方からバーチャルイベントや在宅勤務 (WFH:work from home) への突然の切り替えが決定的になり、しかも切り替えに掛けられる時間はないに等しいものでした。Red Hat では地域的な障害対応を経験したことはありますが、今回はグローバルな対応が要求されました。
Red Hat のコラボレーション用インフラストラクチャの多くは、すでにスケーリングに対応しています。たとえば、社内の大半で Google のオフィスツールスイートと Gmail を使用しているので、これらのツールのスケーリングについては心配は不要でした。しかし、VPN とシングルサインオン (SSO) インフラストラクチャは急激なトラフィックの増加を受け、要求の急増に迅速に対処するために容量を追加する必要がありました (そして対応できました)。
関係を維持する
Red Hat では、パートナー、サプライヤー、お客様の状況を確認する必要がありました。単独で成り立っている組織は存在せず、Red Hat も例外ではありません。Red Hat はお客様やパートナーのために業務を行い、Red Hat もベンダーを頼りにしています。
私たちには保証が必要でした。たとえば、コラボレーションを継続する能力を維持できるかどうかは、ビデオ会議テクノロジー (BlueJeans) が増加した負荷を処理できるかどうかにかかっていました。これについては、幸いにも、非常に優れた応答性とサポートを受けられました。
同様に、お客様も支援と保証を必要としています。つまり、Red Hat が同じレベルの品質、セキュリティ、サポートの提供を続けられるという保証です。需要の減少に伴うスケールダウンでも、需要の急増にすばやく対処するためのスケールアップでも、新たに出現したニーズへの対応を支援できる必要があるということです。
COVID-19 がトレーニングや認定などに与える影響にも対処する必要がありました。現時点では予定されていた対面式トレーニングを実施することは明らかに不可能ですが、Red Hat 認定プロフェッショナルの方々に認定の更新について心配させてはいけないと考えました。そこで、認定の有効期限、キャンセルポリシー、バーチャルトレーニング・クラスなどに変更を加えました。
テクノロジー:私たちが利用するツール
DevOps やデジタル・トランスフォーメーションを採用し、運用を単純化するために 1 つのオペレーティングシステムで標準化してしている組織にとって、この状況への対応は比較的簡単 (簡単とは言いませんが) だったと言えるかもしれません。まとまった量のワークロードをパブリッククラウドに配置しているなら、必要に応じたスケールアップやスケールダウンは比較的容易です。
Red Hat Ansible などの自動化や、Red Hat Insights などのツールを導入している組織は、態勢が整っているとも報告しています。急速な変化に対応しながらも、停滞せず、業務を続けていけるからです。まだ自動化への移行に着手していないなら、今が開始するよいチャンスです。他の領域で需要が減少している場合はなおさらで、このタイミングで IT 運用スタッフの一部を再度訓練し、業務の見直しに注力することができます。
現在は、職務を従来よりももう少し柔軟に捉えるのが良いと考えられます。私たち全員が新たな課題に適応し、対応しなければならず、ビジネスについて組織的な知識と理解を有することのほうが、ドメイン知識よりも重要になる場合があります。テクノロジーはトレーニングで習得できますが、文化や組織の理解にはさらに多くの時間がかかります。
Red Hat はこれまでも、人材、プロセス、テクノロジーのおかげで困難な問題や難局を切り抜けてきました。そして今回も、急速な変化に適応できるものと確信しています。また、Red Hat を信頼する組織を支援し、この尋常ではない状況においてお客様をサポートする方法を模索し続けます。
執筆者紹介
Marco Bill-Peter is the senior vice president of Customer Experience and Engagement (CEE) at Red Hat. CEE is responsible for increasing the value customers and partners receive from their relationship with Red Hat. In addition to technical support delivery and strategic customer engagement, Bill-Peter's organization is responsible for the award-winning Red Hat Customer Portal, quality engineering, DevOps, product certifications, product security, product documentation, and translation services.
As Chief Information Officer, Mike Kelly is responsible for leading the information technology (IT) organization at Red Hat Inc., the world’s leading provider of open source solutions. Since joining the organization in 2016, Kelly has focused on leading the IT team as they provide the tools and technologies that enable Red Hatters every day. Before joining Red Hat, Kelly served in senior leadership roles at McKesson Corporation, including as Senior Vice President of IT Shared Services and Chief Information Officer, McKesson U.S. Pharmaceutical from October 2012 to August 2016 and Senior Vice President, Enterprise Application Services from May 2011 to October 2012. Kelly also served as Chief Information and Chief Technology Officer of McKesson Specialty Health, a division of McKesson Corporation, from October 2007 to May 2011 and as Chief Information Officer of Oncology Therapeutics Network from October 2005 to October 2007.
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エンタープライズ・オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードする Red Hat は、Linux、クラウド、コンテナ、Kubernetes などのテクノロジーを提供しています。Red Hat は強化されたソリューションを提供し、コアデータセンターからネットワークエッジまで、企業が複数のプラットフォームおよび環境間で容易に運用できるようにしています。
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