今年初め、Red Hat はインテルと共同で、仮想化ネットワーク機能 (VNF) およびクラウドネイティブ・ネットワーク機能 (CNF) をサポートする、ネットワーク機能向けのクラウドベースのオンボーディング・サービスとテストベッドの作成を発表しました。この発表以降、状況は一変しました。組織はこれまでとはまったく異なる観点で戦略を検討し、パートナーとその基盤となるエコシステムに柔軟性と透明性の向上を求めるようになりました。 

この点を念頭において、Red Hat は主要サービスプロバイダーのお客様およびパートナーとのコラボレーションにより、パートナーの CNF について Red Hat OpenShift との相互運用性を検証および認定するための選択肢を共同で定義しました。これにより、パートナーは達成したい顧客価値に適した Red Hat への投資レベルを決定でき、通信サービスプロバイダーは安心してパートナーの CNF を Red Hat OpenShift 上で実行できます。 

ニーズに合ったオプションを見つける

Red Hat では CNF パートナーに、Red Hat OpenShift との統合のための 3 段階の選択肢を提供しています。これらの選択肢は、通信業界の顧客に価値を提供できるようにコンテナと Kubernetes Operator の信頼できる基盤を土台としています。 

この 3 つの選択肢とは標準、上位、最上位の 3 段階で、パートナーがビジネス要件に基づいて投資レベルを選択できるようになっています。この 3 つのレベルでは顧客価値とメリットが段階的に増していき、相互運用性、共同サポート、ライフサイクル管理、継続的なセキュリティサービスなどが含まれています。これらは、同じミッションクリティカルな環境に複数のベンダーによる製品を実行する際に重要になる要素です。

Levels of Integration with Red Hat OpenShift それでは、この 3 段階の選択肢とはどのようなもので、Red Hat のお客様やその顧客にとって適切な選択肢はどれなのでしょうか。

ベンダー検証

ベンダー検証レベルでは、アプリケーションベンダーとRed Hat とのコラボレーションにより、Red Hat OpenShift との CNF の相互運用性が検証されています。さらに、ベンダーは Red Hat OpenShift 上での CNF の商用サポートを提供します。Red Hat とのコラボレーションによるサポートフレームワークがこれを支援しています。パートナーは、CI/CD 環境を実装して運用し、いずれかの製品で変更が加えられリリースされた場合に CNF を Red Hat OpenShift でテストする必要があります。

Red Hat OpenShift Operator 認定

Red Hat Openshift Operator 認定では Red Hat OpenShift との統合がさらに深くなり、Red Hat が設計し、信頼できるコンテナ基盤として Red Hat Enterprise Linux (RHEL) を利用しています。顧客は RHEL と Operator Framework が持つすべてのメリットを活用して、相互運用性、セキュリティの維持、ライフサイクルの整合、CNF ライフサイクルの自動管理を継続的に実施できます。 

認定パートナーの通信事業者は、Red Hat OpenShift OperatorHub および Red Hat Ecosystem Catalog への登録対象になります。登録されると、Red Hat OpenShift の認定通信事業者としてお客様に見つけてもらいやすくなります。認定パートナーの通信事業者は、Red Hat Marketplace への登録対象にもなります。パートナーは、Red Hat Connect for Partners プログラムを通じて技術面やマーケティング面でのメリットを活用できます。 

Red Hat OpenShift CNF 認定

Red Hat OpenShift CNF 認定は、Red Hat OpenShift 上でのミッションクリティカルなネットワーク機能に対する最高の基準を設定しています。Red Hat Operator Certification を下敷きとする CNF 認定では Red Hat とパートナーとのコラボレーションを拡大して、通信事業者のデプロイに固有のベストプラクティスを適用します。いずれかの製品で変更が追加されリリースされた場合、パートナーは、パートナーの CI/CD 環境または Red Hat とインテルが提供する統合ラボで、CNF 固有のテストセットを実行して合格させる必要があります。 

Red Hat と連携すると、現在仮想化されているクリティカルなワークロードを持つ CNF ベンダーは、アプリケーションを今後クラウドネイティブ対応にするよう準備できます。これにより、顧客は 5G およびエッジ・コンピューティングの全機能を早期に達成できるようになります。

認定 CNF は、認定通信事業者が持つすべての販売促進上のメリットを利用でき、Red Hat Marketplace への登録資格も与えられます。さらに、カタログ内の認定 CNF バッジおよび対応する CNF 認定ロゴが割り当てられ、自社固有の製品コンテンツで利用できます。 

今すぐ始めて、最先端のテクノロジーを開発する活発なエコシステムパートナーのコミュニティに参加しましょう。登録にご興味がある場合やもっと詳しい情報を知りたい場合は、こちらをご覧ください。通信分野のお客様で、Red Hat プラットフォームの CNF として Red Hat 認定の指定を受けたい場合は、こちらをご覧ください。 

お客様の声

インテル エッジ・コンピューティングおよびエコシステム・イネーブルメント担当バイスプレジデント兼ジェネラルマネージャー Renu Navale 氏
「通信ネットワークにおいて、新しいサービスの迅速な導入、運用の俊敏性、リソースの効率性、エンドユーザー・エクスペリエンスの向上を実現するためには、堅牢なアプリケーション・エコシステムが不可欠です。インテルと Red Hat が密接にコラボレーションすることで、このエコシステムの成熟度が進み、インテル Xeon スケーラブル・プロセッサーおよびアクセラレーション技術に基づく Red Hat OpenShift 上のクラウドネイティブ・ネットワーク機能のデプロイが加速します」

Affirmed Networks VP 兼チーフプロダクトオフィサー Ashwin Moranganti 氏

「Affirmed Network の戦略は、オンプレミス、ハイブリッドクラウドおよびパブリッククラウド環境で UnityCloud をサポートすることであり、当社は通信事業者が選択した複数のプラットフォームをサポートすることに注力しています。Red Hat OpenShift 上で検証して認定することで、お客様に UnityCloud や Red Hat OpenShift による当社の 5G Core CNF を、ベアメタル、Red Hat OpenStack Platform、Microsoft Azure のようなパブリッククラウドなどの複数のプラットフォーム上にデプロイしていただけます」

Altiostar 製品管理担当シニアディレクター Anil Bhandari 氏 

「Open vRAN はモバイルエッジ・コンピューティングを実現するための最も効率的なプラットフォームで、5G の基盤となります。Altiostar は Red Hat とのコラボレーションにより、コンテナ化 vRAN 製品の認定および検証に努め、モバイル・ネットワーク・オペレーター (MNO) 向けに 5G RAN の経済性、デプロイの容易さ、拡張性を飛躍的に向上させようとしています」

Amdocs Technology 事業部長 Avishai Sharlin 氏 

「Amdocs は Red Hat とコラボレーションを実施し、Red Hat OpenShift を使用して Microservices360 プラットフォームを補強することで、Amdocs アプリケーションの柔軟なデプロイを可能にしています。認定や検証によって顧客の要求を満たすことは、デジタル・モダナイゼーションに基づくマイクロサービスをうまくサポートするために不可欠です」 

Metaswitch 最高技術責任者 Martin Taylor 氏

「Metaswitch の 5G Fusion Core と Clearwater Core IMS は Red Hat OpenShift のテストに合格しました。この CNF ベンダー検証と認定プログラムは、パートナーが Red Hat OpenShift を取り入れるための優れた方法で、通信事業者は Metaswitch CNF を Red Hat の OpenStack Platform と Microsoft Azure などのパブリッククラウドを含むプラットフォームに自信を持ってデプロイできます」


 

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