Banco Galicia はインターネットバンキングとモバイルバンキングのビジネスを展開していました。市場で強い存在感を示していたものの、同行ではデジタルビジネスの最適化をさらに前進させたいと考えていました。「さらなるデジタル化が必要でしたが、じっくりと時間をかけている余裕はありませんでした」と、Banco Galicia のエンタープライズ・アーキテクチャ・マネージャーである Sebastian Carvallo 氏は言います。このビジョンを推進するため、同行ではデジタル・エクスペリエンス・プラットフォーム計画を立案し、デジタルバンキング・チャネルのバックエンドシステムをモダナイズし、クラウドネイティブな単一のオムニチャネル・プラットフォームへと変革させることとしました。このプラットフォームには、単一の顧客ビューの提供、新商品の市場投入時間の短縮、および新しいデジタルネイティブ・サービスのテスト、変更、デプロイ、管理のサポートによる IT の効率性の向上が期待されていました。

Banco Galicia は、コラボレーティブなアジャイル開発をサポートし、複数環境をまたいでワークロードを処理でき、既存のバンキングシステムとセキュアに統合できるプラットフォーム・ソリューションを探しました。選定にあたっては複数の選択肢を検討しましたが、多様なワークロードを各種のクラウドに移動させる自由な運用が可能なのは Red Hat だけでした。Red Hat コンサルティングとの緊密な協力により、同行は Red Hat テクノロジーをデジタル・エクスペリエンス・プラットフォームの基盤としました。「Red Hat を選択したのは、サポートが提供される安定したテクノロジーを通して最高のイノベーションとクリエイティビティを活用するためです」と Carvallo 氏は言います。

新たなデジタル・エクスペリエンス・プラットフォームを導入した Banco Galicia ではアジリティが高まり、かつては 2 カ月に 1 回だったアプリケーションのリリースを、オンデマンドで 1 営業日以内に完了できるようになりました。また、このプラットフォームにより同行のカスタマー・エクスペリエンスも向上し、アプリケーションのダウンタイムは 40% 短縮されました。以来、同行では顧客によるデジタル取引数が大幅に増加しています。「新しい商品の開発速度が大幅に上がり、その結果、イノベーションを継続して新しいサービスへの要求に応えていくことができるようになりました」と、Carvallo 氏は話します。また、管理が単純化されたためにセキュリティが強まり、業界規制にもより確実に準拠できるようになっています。複数のプラットフォームで提供していた顧客向け機能を単一のバックエンド・プラットフォームに統合したことにより、同行では開発コストでは 24%、メンテナンスコストでは 25% の削減を見込んでいます。さらに、手動で行っていたタスクの自動化により人件費の削減にもつながっています。