Red Hat Enterprise Linux 10 Public Beta
Red Hat Enterprise Linux 10 Public Beta がダウンロードできるようになりました。Red Hat Enterprise Linux の次期メジャーリリースのプレビューを提供する Red Hat のベータプログラムにより、今後のリリースを検討し、変更点を評価し、既存環境を最大限に活用する方法について計画を練ることが容易になります。
無数のイノベーションを支える安定した基盤
Red Hat Enterprise Linux は、世界有数のエンタープライズ向け Linux プラットフォーム (2019 年 11 月発行の「Worldwide Operating Systems and Subsystems Market Shares, 2018」による) であり、数百のクラウドと数千のハードウェアベンダーおよびソフトウェアベンダーで認定されています。
特長とメリット
Red Hat Enterprise Linux は、エッジコンピューティングや SAP ワークロードなどの特定のユースケースに対応するために購入されることもありますが、すべてのサブスクリプションに次のような核となるメリットがあります。
サブスクリプションのメリット
サブスクリプションにより、最新リリースを含むサポート対象のすべてのバージョンと、広範なパートナーエコシステムにアクセスできます。10 年間のライフサイクルが設定されているため、組織のスケジュールに従ってアップグレードできます。また、24 時間年中無休のサポートも付帯します。
サポート対象のアーキテクチャ
アップストリーム・コミュニティおよびハードウェアパートナーとの緊密な連携により、Red Hat Enterprise Linux をサーバーや高性能ワークステーションで実行できるようになります。x86、ARM、IBM Power、IBM Z、IBM LinuxONE などのさまざまなハードウェア・アーキテクチャをサポートします。
自動化と運用管理
一貫性のある安定した管理エクスペリエンスを実現することで、管理者はイノベーションに費やす時間を増やし、エラーが発生しやすい反復的なタスクに費やす時間を削減できます。Red Hat Enterprise Linux には Red Hat Insights が含まれています。これは分析および修復用のマネージドサービスで、アップタイムの最大化と緊急事態の回避に役立つ継続的な脆弱性アラートと的を絞ったガイダンスを提供します。さらに、Red Hat Satellite アドオンを使用すると修復プロセスを自動化できます。
インストールおよび移行ツール
Red Hat Enterprise Linux のインストール、移行、アップグレードといった最初のステップから最終的に複数のクラウドにデプロイする段階まで、Red Hat は役立つツールを提供しています。CentOS Linux を使用している場合、または別の Linux ディストリビューションを使用している場合は、移行ツールを使用すると簡単に開始できます。また、クラウドにデプロイする準備ができたらその詳細を処理できる Red Hat Enterprise Linux イメージビルダーを使用して、最適化されたオペレーティングシステム・イメージを作成できます。
セキュリティとコンプライアンス
リスクの緩和、セキュリティの自動化、コンプライアンスの維持を単純化しましょう。Red Hat Enterprise Linux は、ライブカーネルパッチ、セキュリティ・プロファイル、セキュリティ基準認定、信頼できるソフトウェア・サプライチェーンなどのセキュリティ機能を備えています。これにより、今日求められる厳しいセキュリティおよびコンプライアンス要件に対応できます。
一貫したパフォーマンス
実行しているハードウェアやワークロードに関係なく、当社の包括的なパフォーマンス監視、追跡、および分析ツールは、システムの最適化に役立ちます。パフォーマンスの異常検出、システムパフォーマンスの包括的なビューの構築、事前設定済みのチューニングプロファイルを通じたベストプラクティスの適用により、組織の投資を最大限に活用することができます。
CentOS Linux 7 からの直接の移行先となる OS
CentOS Linux 7 は、2024 年 6 月 30 日にサポート終了 (EOL) を迎えました。
これを現在も使用しているシステム向けに、CentOS コミュニティから、パッチ、セキュリティ更新、新機能が今後提供されることはありません。Red Hat® Enterprise Linux® は、フルサポートを受けられるプロダクショングレードのオペレーティングシステム (OS) であり、オンプレミスでもクラウドでも利用可能です。CentOS Linux からの直接の移行先になる OS でもあります。
CentOS Linux だけを使用している場合でも、既存の Red Hat Enterprise Linux のお客様で CentOS Linux も所有している場合でも、お客様のニーズに合う最適化された移行ソリューションをご用意しています。
お客様事例
Salesforce、CentOS Linux から Red Hat Enterprise Linux 9 に移行
Salesforce は、IT 運用の効率化とカスタマーエクスペリエンス強化のため、20 万を超えるシステムを移行しています。
クラウドにおける理想的な OS
急速な変化に対応するために作られ、最適化されている柔軟な OS が組織を成功に導きます。Red Hat Enterprise Linux は、主要なクラウドプロバイダーとシームレスに連携して優れたセキュリティ、ワークロードの移行、管理と可視化のためのツールを提供し、開発からプロダクションへの明確な道筋を実現します。
Azure 上の Red Hat Enterprise Linux
Azure のお客様に、オンプレミスおよびクラウドベースのアプリケーションのデータセキュリティと相互運用性を提供し、ROI を向上させ、運用上の大きなメリットをもたらします。
あらゆるクラウド、あらゆるワークロードのユースケース
エッジまで拡張する
Red Hat Enterprise Linux は、ハイブリッドクラウド・インフラストラクチャをエッジまで、つまり世界中の数百、さらには数十万のノードにまで拡張します。エッジ向けに最適化した OS イメージの作成、OS の更新に伴うワークロード処理中断の最小化、システム更新ファイルの転送の効率化、自動ヘルスチェックおよびロールバックの信頼性強化が可能です。
ハイブリッドクラウドを支える Linux
Red Hat Enterprise Linux は、先進的な IT とエンタープライズ向けハイブリッドクラウド・デプロイメントに必要な一貫した運用基盤を提供することで、アプリケーションをどこにでも (物理または仮想環境から、プライベートまたはパブリッククラウドまで) デプロイして実行できるようにします。
SAP ワークロードの移行
SAP を利用して業務管理を行っている組織には、パフォーマンスと信頼性を提供し、SAP アプリケーションと非 SAP アプリケーションのモダナイズと統合を可能にするオペレーティングシステムが必要です。Red Hat Enterprise Linux for SAP Solutions を使用すると、組織はこれらのニーズを満たし、迫り来る 2027 年の期限までにアプリケーションを SAP HANA および SAP S/4HANA に移行するという SAP の要件に対応できます。
Linux で SQL Server を利用
Microsoft SQL Server 用のパフォーマンス重視で、コスト効率の高いプラットフォームをお探しですか?Red Hat Enterprise Linux は、ベアメタル、仮想マシン、コンテナ、およびハイブリッドクラウド環境間でのスケーラブルな基盤と一貫したアプリケーション・エクスペリエンスを提供します。
Red Hat Enterprise Linux での開発
Red Hat Developer プログラムに参加すると、Red Hat Enterprise Linux、ハウツービデオ、デモ、ドキュメントのほか、クラウドでのアプリケーションの構築とデプロイに役立つ広範なエコシステムにアクセスできます。当社の Universal Base Image (UBI) は、コンテナ開発プロジェクトに拡張する際に、安定した Red Hat Enterprise Linux ユーザースペースを提供します。
Red Hat Enterprise Linux による HPC ワークロードのスケーリング
OS は、HPC (高性能計算) インフラストラクチャのパフォーマンスを決定する上で重要な役割を果たします。ハードウェア、ソフトウェア、ネットワーク、およびインタフェースを接続して、統合された環境を形成します。Red Hat Enterprise Linux は、HPC ワークロードを大規模に実行するための柔軟で信頼性の高いプラットフォームを提供します。
オープン・ハイブリッドクラウド
共通の技術基盤
Red Hat のオープン・ハイブリッドクラウド戦略は、Linux®、コンテナ、自動化の技術的基盤に基づいています。オープン・ハイブリッドクラウドのアプローチにより、必要な場所でアプリケーションを実行できる柔軟性が得られます。
Red Hat Ansible Automation Platform では、Red Hat Enterprise Linux 環境でコンプライアンスを自動化し、一貫性を得ることができます。
Red Hat Enterprise Linux は、Red Hat OpenShift の実証済みの基盤であり、何千ものハードウェアとクラウドベンダーのテクノロジーで認定を受けています。これはつまり、必要に応じてどこでも実行できる単一のプラットフォームを提供するために、Red Hat Enterprise Linux のセキュリティ、パフォーマンス、相互運用性、およびイノベーションがインフラストラクチャ全体に拡張されているということです。
IT スタック内のテクノロジーは、すべてが連携して動作する必要があります。そして、そのような接続を支えるオペレーティングシステムには一貫性、信頼性、柔軟性が求められます。Red Hat Enterprise Linux は、先進的 IT をつなぎ合わせる共通のリンクとしての機能も果たします。
お客様による Red Hat Enterprise Linux の活用例
UPS は、コンテナベースのアプリケーション・プラットフォームを作成し、開発者が物流とスタッフ運用のための新機能をより効率的に作成できるようにしました。
ルフトハンザ テクニックはハイブリッドクラウド・インフラストラクチャを使用してデジタル・プラットフォームを構築し、航空路線管理の編成とスケジュールを改善するためにデータを活用できるようにしました。
Tomago Aluminium は、SAP ソリューションを移行したことで、デプロイメントの効率化、サーバーフットプリントの統合、およびシステムとデータのセキュリティ強化を実現できました。
Linux を検討するなら、RHEL ほどサポートが充実したソリューションはないと思います。
トレーニングと認定
ラーニングサブスクリプション
Red Hat ラーニングサブスクリプションの 14 日間無料トライアルで、厳選したラボやコースに、制限付きのセルフサービスでアクセスできます。
注目のニュース
Red Hat Enterprise Linux 7 のメンテナンス終了
Red Hat Enterprise Linux 7 のメンテナンス期間は、2024 年 6 月 30 日に終了しました。現在 Red Hat Enterprise Linux をご利用中のお客様は、Red Hat Enterprise Linux 8 または 9 のサポート対象バージョンにアップグレードし、新しい機能、セキュリティ強化、バグ修正、クラウド機能などをご活用ください。
アップグレードする準備ができていない場合:Red Hat Enterprise Linux 7 の延長ライフサイクルサポート (ELS) によって、メンテナンスサポートを 2028 年 6 月 30 日まで、最大 4 年間追加できます。この期間は、Red Hat Enterprise Linux 7 の最後のマイナーリリース (7.9) を対象に、重大な影響を与えるセキュリティ修正、緊急優先度の高いバグ修正、およびトラブルシューティングが提供されます。
Red Hat Enterprise Linux 9.5 の一般提供開始
Red Hat Enterprise Linux 9.5 が、Red Hat カスタマーポータルで入手できるようになりました。開発者の作業の遅れを減らし、システム管理者の能力を強化し、最も重要なワークロードを保護し、運用セキュリティを単純化する新機能を提供します。
Red Hat Enterprise Linux のイメージモードを試す
OS をデプロイするためのこの新しいアプローチは、現在テクノロジープレビューとして利用可能です。このアプローチにより、Red Hat Enterprise Linux をブートコンテナイメージとして構築、デプロイ、管理し、IT 管理を単純化できます。
*「Worldwide Operating Systems and Subsystems Market Shares, 2018」、2019 年 11 月発行