Red Hat Enterprise Linuxの最新バージョンでLinuxの自動化を拡張

Red Hat Enterprise Linux 9.5は、プラットフォームの新しいセキュリティ機能を拡張し運用を 簡素化、ハイブリッドクラウド全体で Linuxワークロードをデプロイする複雑さを解消

東京 -

[ノースカロライナ州ローリー - 2024年11月13日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(以下、Red Hat)は本日、世界をリードするエンタープライズLinuxプラットフォームの最新バージョンである Red Hat Enterprise Linux 9.5 の一般提供を発表しました。Red Hat Enterprise Linuxは、組織がアプリケーションやワークロードをより迅速かつ高い信頼性でデプロイできるよう支援し、データセンターからパブリッククラウド、エッジまで、ITリスクを軽減しながら、ハイブリッドクラウドのデプロイ全体でコストを削減し、ワークロードをより効果的に管理できるようにします。

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複雑さが増すと攻撃対象領域に影響が及ぶ可能性がありますが、私たちは Red Hat Enterprise Linux を市場におけるセキュアでゼロトラストのプラットフォームにすることに取り組んでおり、企業はシステムの最も基本的なレベルでセキュアな基盤を使用してそれぞれの課題に正面から対処できます。こうしたコミットメントによって、企業は次のテクノロジー革新の波を受け入れることができるようになるのです。

Gunnar Hellekson(ガナー・ヘレクソン)

Red Hat Red Hat Enterprise Linux担当 バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー

IDC1 は次のように報告しています。「組織は、時間とリソースに限りがある中で、Linux OS環境とそれがサポートするワークロードを維持することのバランスを取ることに苦慮しています。問題をさらに複雑にしているのが、クラウドの普及とAIやMLなどの次世代ワークロードです。また、RHELの標準化により、OSの統合、スケーリ ングやプロビジョニングなどの非常に手作業の多いタスクの自動化、デプロイの複雑性の低減など、ITインフラ管理チームの俊敏性が向上しました。その結果、インフラチームがビジネスとインフラのイノベーションに費やす時間が26%増加しました」

Red Hat Enterprise Linux 9.5 は、人工知能 (AI) からエッジコンピューティングに至るまで、急速な ITイノベーションを支えるオペレーティングシステムにさらなる一貫性をもたらし、より多くの組織がこうした急速な進化を利用できるような強化機能を提供します。

セキュリティおよびコンプライアンス管理機能の強化

Red Hat Enterprise Linuxのシステムロールは、Red Hat Enterprise Linuxサブスクリプションの Red Hat Ansible Contentのコレクションで、日常的な管理タスクを自動化し、組織が規模に応じてより一貫した構成や ワークフローを提供できるようにサポートします。Red Hat Enterprise Linux 9.5には、Linuxのコマンドラインユーティリティであるsudoの新しいロールを含む、複数の新しいシステムロールが追加されており、規模に応じてsudoの構成を自動化します。これにより、日常的なユーザーは、適切なガードレールを使用してルールを管理しながら、通常は管理者だけが使えるコマンドを実行できるようになります。権限が昇格したユーざーは、自動化を利用して、より一貫性をもって環境全体で安全にsudo構成を実装することができ、組織全体でビジネスの複雑さを軽減することが可能になります。

コンフィデンシャル・コンピューティングのプラットフォームサポートが強化されたことで、AIワークロードのデータ保護が可能になり、内部脅威の攻撃対象領域が減少します。 コンフィデンシャル・ コンピューティングにより、潜在的な脅威による機密データの閲覧や改ざんを防止することで、企業はデータのセグメンテーションを維持し、データコンプライアンス規制を遵守しながら、大量のデータのレビューにAIをより安全に使用する機会を増やすことができます。

新たにリリースされた Red Hat Satellite 6.16では、機能性、効率性、セキュリティ、互換性を向上させるアップデートが導入されています。Satellite 6.16 は、Red Hat Enterprise Linux 9へのSatellite Serverとカプセルのインストールをサポートし、コンプライアンス機能を強化しながらオペレーティングシステムの互換性を広げました。また、個々のコンテンツビューをカプセルに同期することで、時間、ストレージ、帯域幅を節約します。 これにより、コンテンツビューのフットプリントと、Satelliteとカプセル間のトラフィックが削減します。Satellite 6.16では、コンテナに依存するワークフローをサポートするコンテナプッシュ機能も追加され、ブートコンテナをローカルに安全に保存できるようになりました。

イメージビルダーでは、セキュリティテストと脆弱性修正を開発プロセスの早い段階で統合する「シフトレフト」アプローチを継続し、あらかじめハードニングしたイメージ構成をお客様に提供することで、時間の節約とセキュリティの向上を実現します。 セキュリティの専門家にならずとも、 イメージビルダーがこうしたビルトイン機能のメリットをユーザーに提供するため、ユーザーはビジネスゴールの達成に集中することができます。

自動化で複雑さを軽減

Red Hat Enterprise Linux管理ツールは引き続きシステム管理を簡素化し、組織が手動タスクを自動化し、規模に応じてデプロイを標準化し、システムの複雑さを軽減できるようにします。

また、Red Hat Enterprise Linux 9.5ではウェブコンソールに新しいファイル管理機能が追加され、ユーザーはファイルシステムのブラウズ、ファイルのアップロードとダウンロード、パーミッションの変更、ディレクトリの作成など、コマンドラインを使用せずに日常的なファイル管理タスクを実行できるようになりました。

アプリのデプロイを大規模に行うための迅速なハイブリッドクラウド運用

Red Hat Enterprise Linux 9.5では、オープンソースコンテナエンジンの最新バージョンである Podman 5.0を搭載し、これをフルサポートすることで、プラットフォームレベルでコンテナネイティブのイノベーションを促進するという Red Hatのコミットメントを継続しています。Podmanは、Linux環境でコンテナを構築、管理、実行するための強力なオープンソースツールを開発者に提供します。このメジャーリリースではPodmanファームビルドが導入され、開発者はシングルコマンドでリモートマシン上にマルチプラットフォームイメージを迅速に構築できるため、組織はさまざまなプラットフォームでアプリケーションを効率的にテストおよびデプロイし、開発時間の短縮や移植性の向上を図ることができます。

Red Hat Enterprise Linux 9.5のアプリケーションストリームは、革新的なアプリケーションの実現に必要な最新のキュレーション済み開発者ツール、言語、データベースを提供します。Red Hat Enterprise Linux 9.5には、PostgreSQLのPG Vector、新バージョンのnode.js、GCC ツールセット、Rust ツールセット、LLVM ツールセットが含まれています。

また、Java Dev Kit (JDK) 11はRed Hat Enterprise Linux 9でのメンテナンスが終了しました。Red Hatは これを使用しているお客様のサポートを継続し、パッケージは今後も利用可能です。新しいデフォルトの JDK 17は、最新のJavaアプリケーションを構築・管理するための新機能とツールを提供する一方で、後方互換性を維持することでJDKのアップグレードとアプリケーションや ユーザーの一貫性を保ちます。

ご利用について

Red Hat Enterprise Linux 9.5とRed Hat Satellite 6.16は現在、一般提供しています。

サポートコメント

IDC ワールドワイドインフラストラクチャリサーチ部門 インフラストラクチャソフトウェアプラットフォーム担当リサーチマネージャー Greg Macatee(グレッグ・マカティー)氏
「このプラットフォームが、システム全体の複雑さを軽減すると同時に、管理を簡素化する役割を果たすことが、各社によって検証されました。また、カーネルの変更とポリシー制御の一元化を簡素化しながら、パッチ適用に必要な時間を根本的に短縮することができたということです。さらに、自動化、スケーラビリティの向上、Red Hat Enterprise Linux の専門知識へのアクセスといった価値も評価されました」

Red Hat Red Hat Enterprise Linux担当 バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Gunnar Hellekson(ガナー・ヘレクソン)
「私たちが構築するアプリケーションから、それらが実行される環境に至るまで、エンタープライズITにおける複雑さがなくなることはありません。むしろ、特に AI のような新テクノロジーのダイナミクスによって、複雑さは指数関数的に増大しています。複雑さが増すと攻撃対象領域に影響が及ぶ可能性がありますが、私たちは Red Hat Enterprise Linux を市場におけるセキュアでゼロトラストのプラットフォームにすることに取り組んでおり、企業はシステムの最も基本的なレベルでセキュアな基盤を使用してそれぞれの課題に正面から対処できます。こうしたコミットメントによって、企業は次のテクノロジー革新の波を受け入れることができるようになるのです」

1 IDC ホワイトペーパー, The Business Value of Standardizing on Red Hat Enterprise Linux(Red Hat Enterprise Linux で標準化を行うことのビジネス価値), sponsored by Red Hat, Doc #US52594324, 2024年9月

その他のリソース

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