Red Hat、NVIDIAと提携しオープンソースソリューションで新しいワークロードを促進

Red HatのLinuxおよびKubernetesプラットフォームがNVIDIA® DGX-1™システム上で利用可能になり、人工知能などの新しいワークロードの促進に貢献するオープンソース・コミュニティの協業を拡張

東京 -

[ノースカロライナ州ローリー– 2018年10月23日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソースソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(NYSE:RHT、以下Red Hat)は本日、人工知能(AI)、ディープラーニング、データサイエンスなどの新しいワークロードを中心とするオープンイノベーションの新たな波を全世界のエンタープライズ・データセンターにもたらすことを目指しNVIDIAとの協業を発表しました。世界一のエンタープライズLinuxプラットフォームであるRed Hat Enterprise LinuxのNVIDIA® DGX-1™システム上での認定により、Red Hat OpenShift Container Platformを含むその他のRed HatのポートフォリオをNVIDIAのAIスーパーコンピュータ上にデプロイし、共同でサポートするための基盤を提供します。

AIは、企業のデジタルイノベーションによる競争力強化と、差別化を可能にする技術です。調査会社のOvumはAIへの関心の高まりを強調し、「AIイニシアティブ(計画、トレーニング、またはデプロイ)に積極的な関心を持つ企業の割合は、昨年の62%から今年[2018年]は、77%へと変化した」と述べています。

NVIDIA DGX-1システムがデータセンターに導入され、強力なAIプラットフォームの利用が可能になると、ITチームはこれらのシステムの管理や保守を既存のオペレーションの一環として行いたいと考えますが、その多くはRed Hat Enterprise Linuxベースです。Red Hat Enterprise LinuxがNVIDIA DGX-1ハードウェア上で利用可能になることで、使い慣れたコントロールパネルやSELinuxでセキュリティを確保されたユーザー環境がITチームに提供され、既存のワークフローに組み込むことができるようになるだけでなく、AIとディープラーニングによるイノベーションをさらに進めるための、カタリストの役割も果たします。

Red Hat Enterprise Linuxが共通の「橋渡し」となることで、公共部門、石油/ガス、金融サービス等を含む多数の業界の企業が、より効果的にNVIDIAアーキテクチャを既存のインフラ環境に統合できるようになるだけでなく、エンタープライズ環境全体にわたる柔軟性向上を支援し、現行のRed Hat Enterprise Linuxのユーザーは既存のサブスクリプションをNVIDIA DGX-1システム上で使用し、Red HatとNVIDIAの両方のサポートを受けることが可能になります。さらに、Red Hat Enterprise LinuxをNVIDIA DGX-1システム上で使用する組織は、業界で最も包括的なエンタープライズKubernetesの基盤をRed Hat OpenShift Container Platform上で利用可能になり、クラウドネイティブをサポートし新しいワークロードに拡張することができるようになります。

ISV各社は、既存のRed Hat Enterprise Linux認定アプリケーションをほとんど変更することなくNVIDIAの新しいクラスのシステムに移行することが可能で、先進的なAIやディープラーニングの機能を手軽に利用し、よりインテリジェントワークロードをサポートできるようになります。

ハイパフォーマンスコンピューティングの分野で、Red HatとNVIDIAは世界最速のスーパーコンピュータの内の2つである、SummitSierraを推進するためのテクノロジーと専門知識を提供します。より広範な業界リーダーのグループの一員として、Red Hatはこれら両方のシステムの立ち上げに協力し、性能重視の環境における次世代ハイパフォーマンス・コンピューティング(HPC)だけでなく、将来のエンタープライズ・データセンターのためのモデルも提供しています。

NVIDIA DGXシステム上におけるRed Hat Enterprise Linuxの認定とサポートに加えて、両社は以下を含む、より広範なオープンソースイニシアティブでの協業も予定しています。

  • Red Hat OpenShift上のNVIDIA GPU Cloud(NGC)コンテナ - Red HatとNVIDIAは、GPUに最適化されたRed Hatのテクノロジーに基づくAIとHPC用のソフトウェアツールをユーザーに提供し、両社共通のお客様がNVIDIAのGPUをフルに活用できるようにするNGCコンテナを提供する予定です。
  • ヘテロジニアスなメモリ管理(HMM) - Red HatとNVIDIAはヘテロジニアスなメモリ管理(HMM)機能のアップストリーム開発を継続する予定です。このカーネル機能は、デバイスがシステムのメモリ内容にアクセスし、自身のメモリにミラーリングすることを可能にするもので、GPUを使用するアプリケーションの大幅な性能向上が実現します。

Red HatがGTC DCに参加

Red HatとNVIDIAがどのようにオープンソースソリューションで歩調を合わせ、新しいワークロードを促進するかの詳細をご覧いただくには、2018年10月23~24日にワシントンD.C.で開催されるGPU Technology Conference(GTC)のRed Hatブース(booth #44)にお越しください。同イベントで、Red HatとNVIDIAは10月23日(火)の午後3時30分~4時20分に「Best practices for deploying Red Hat platforms on DGX systems in datacenters(データセンターにおけるRed HatプラットフォームのDGXシステム上へのデプロイメントのベストプラクティス)」の共同発表も行います。

 

サポートコメント

Red Hat CTO Chris Wright

「AIや機械学習などの、高い性能が要求されるワークロードへの関心の高まりによって、エンタープライズ・コンピューティングに対するこれまでとは異なるアプローチが必要になっていますが、NVIDIAはすでにNVIDIA DGX-1によってアーキテクチャ・レベルでニーズへの対応に貢献しています。Red Hat Enterprise LinuxとRed Hat OpenShift Container Platformによって、Red Hatはエンタープライズ対応のソフトウェア革新をNVIDIAの強力なハードウェアに付加し、企業が本番システムに期待する安定性、信頼性、および慣れを維持しつつ、新しいワークロードを推進する手助けをします。」

 

 NVIDIA DGXシステム担当シニアディレクター Charlie Boyle氏

「NVIDIA DGXシステムとNVIDIA用に最適化されたAIソフトウェアの組み合わせは、デスクサイドからデータセンターまで、幅広いデータサイエンスワークフローに、性能、生産性、および価値の強力な組み合わせを提供します。Red Hat Enterprise LinuxのDGX-1上での認定によって、容易なAIの探求を妨げることなく、ソフトウェアスタックのすべての層におけるエンタープライズサポートを期待する顧客需要の増大にエンタープライズITが対応することを可能にします。」

 

Livermore Computing 最高技術責任者、ローレンス・リバモア国立研究所先進技術システム主任 Bronis Supinski氏

「Red Hat Enterprise Linuxが当研究所のSierraスーパーコンピュータのNVIDIA GPUで動作可能になることで、システム間の共通性が提供され、ユーザーはこの世界第3位の高速コンピュータを大幅に活用しやすくなります。当研究所ではRed Hat Enterprise Linuxを市販技術システム上のソフトウェアスタックの一部として使用しているため、GPUが利用可能になることでアプリケーションをSierraに移植するために必要な作業が軽減され、これはDGX-1など他のGPUベースのシステムにも役立つと予想しています。」

 

SAIC CTO Charles Onstott氏

「当社のInnovation Factoryと、Red HatおよびNVIDIAとの重要な協業を活用して、SAICはGPU上にデプロイされたスタックの要素のテストと統合を迅速に行い、分析エンジンの性能を最適化してアジリティとコラボレーションを実証しました。設計、デプロイ、およびデモにかかる時間が数週間に短縮され、今後も真のDevOps方式でそれが繰り返されることになります。」

**Digital transformation has progressed strongly in 2018, with AI a key enabling technology

 

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本件に関するお問い合わせ

  • レッドハット株式会社 広報担当 pr-jp@redhat.com TEL:03-5798-8550
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  • エンタープライズ向けオープンソースソフトウェア・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするレッドハットは、コミュニティとの協業により高い信頼性と性能を備えるLinux、ハイブリッドクラウド、コンテナ、Kubernetesなどのテクノロジーを提供しています。お客様の新規および既存のITアプリケーションの統合、クラウドネイティブ・アプリケーションの開発、業界をリードする当社のオペレーティング・システムによる標準化、および複雑な環境の自動化/セキュリティ確保/管理をお手伝いします。受賞歴を誇るサポート、トレーニング、およびコンサルティング・サービスにより、レッドハットはフォーチュン500企業に対する信頼すべきアドバイザとなっています。クラウドプロバイダー、システムインテグレーター、アプリケーションベンダー、お客様、およびオープンソース・コミュニティの戦略的パートナーとして、レッドハットは組織のデジタルフューチャーへの備えに貢献します。



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    Red Hat、Red Hat Enterprise Linux、Shadowmanロゴ、およびOpenShiftは、米国およびその他の国におけるRed Hat, Inc.およびその子会社の商標または登録商標です。Linux®は、米国およびその他の国におけるLinus Torvaldsの登録商標です。