レッドハット、NTTドコモのISPサービスを含む10,000機器以上の自動化に向け Red Hat Ansible Automationを導入

オープンソースによるインフラ自動化技術で高度な自動化イニシアチブへのシフトを図り戦略的投資の強化へ

東京 -

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするレッドハット株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:望月 弘一、以下:レッドハット)は本日、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:吉澤 和弘、以下:NTTドコモ)が、エンドユーザー向けISPサービス提供基盤「CiRCUS」、「MAPS」を含むシステムにレッドハットの自動化プラットフォーム、Red Hat Ansible Automation Platformを導入したと発表しました。これによりNTTドコモは、CiRCUS/MAPSで活用している10,000機器以上の自動化を図ります。NTTドコモの当該システムでは、2022年までにシステムのインフラ開発・運用コストとその作業工数を従来の2分の1に削減することを目指しており、レッドハットはこれを支援していきます。

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人が大きく介在する前提の開発・運用プロセスなどの解決手段として統合化された自動化環境の整備とそれらに即した開発・運用プロセスへの変革を製品・技術・コンサルの面で支援いただけるRed Hat Ansible Automation Platformを採用しました。お客様へ高品質なサービスを速やかに提供できる環境整備に向け、レッドハット社との連携を今後も強化していきます。

株式会社NTTドコモ サービスデザイン部 担当部長 飯田 和則氏

レッドハットでは、部分的な人手による作業を自動化ツールに置き換える従来型の自動化への取り組みに対し、属人性を排除することでさらなるスピードアップおよびコストを削減し、組織全体で包括的な自動化、サービス品質の向上につなげる取り組みである、より高度な自動化イニシアチブを提唱しています。Red Hat Ansible Automation Platformは従来の自動化で生じる様々な課題を解消し、抜本的な効率化を推進できるよう設計されています。

Red Hat Ansible Automation Platformは、大規模な自動化の仕組みを構築・運用するための拡張可能なエンタープライズ向けのソリューションで、サーバー、ネットワーク、ストレージ、クラウド、セキュリティ、アプリケーションの構成管理、プロビジョニング、デプロイなどのあらゆるITプロセスを自動化することができます。これにより企業をIT環境の複雑性から解放し、ダウンタイムを削減して生産性を向上します。

NTTドコモでは、「新しいコミュニケーション文化の世界の創造」をビジョンに掲げ、よりパーソナルなコミュニケーションの確立をめざしています。そして、加入者に対して提供しているさまざまなサービスの基盤となる通信プラットフォームがCiRCUS/MAPSです。CiRCUS/MAPSは、サービス共通基盤として5G時代を迎え多様化するサービスへの追随と、顧客基盤の拡大・成長によって増大するトラフィックの両面に対応するため、システムの柔軟性や拡張性のさらなる向上が求められています。NTTドコモは、品質に妥協することなく価格競争力を維持するために、既存の開発・運用コストを抑えることが大きな鍵となります。

NTTドコモはこれらの課題を解決するために、国内外で豊富な実績を有するRed Hat Ansible Automation Platformの採用を決定しました。その拡張性の高さに加え、他社の自動化製品と比較してセットアップが容易であることは今後の本格導入を見据え大きなポイントとなりました。NTTドコモではまた、2015年にCiRCUS/MAPSのクラウド基盤としてRed Hat OpenStack Platformを採用し、トータルコストの削減、既存システムとのスムーズな連携を実現しました。この実績を通じ、レッドハットのエンタープライズレベルの技術とサポート力を大きく評価しており、Red Hat Ansible Automation Platformの採用においても決め手のひとつとなりました。

NTTドコモはRed Hat Ansible Automation Platformで、ストレージやサーバー、ネットワーク、OSのセットアップや更新、設計といった作業においてインフラ開発の自動化を図ります。デリバリースピードの短縮も見込んでおり、Red Hat Ansible Automation Platformによる自動化と社内の制度やプロセスも見直していくことで、今後数年間でデリバリー期間を半分以下に短縮できると試算しています。Red Hat Ansible Automation Platformのこうした活用を通じ、NTTドコモはCI/CD (継続的インテグレーション/継続的デリバリー)ベースのインフラ運用のライフサイクルの実現を図ります。2021年には今回の投資に対して効果が上回ると見込んでおり、継続的に取り組みを通じて以降のさらなる効果を期待しています。

現在NTTドコモでは、OSインストール、仮想マシンの払い出し、アプリのテストからデプロイまでの自動化に向け、手順書であるPlaybookへの落とし込みを進めています。こうした自動化に向けたプロジェクトでは、レッドハットのコンサルタントが方向性を示すとともに、NTTドコモに対して具体的ノウハウを提供しています。レッドハットのコンサルタントは、CiRCUS/MAPSで実行していた作業のRed Hat Ansible Automation Platformへの落とし込みをはじめ、実作業を通じて生じる個々の問い合わせに対応し、プロジェクトを通じてスキルの移行を図っています。

NTTドコモは当プロジェクトへの取り組みを通じてインフラ開発・運用コストを抑え、今後は競争力強化に向けた投資を拡充していきます。新しい技術を積極的に取り入れ、より効率的で高品質なITインフラへと変化させ、ビジネスの変化に柔軟で顧客に安定的にサービスを提供できるプラットフォームへと更なる強化を図ります。レッドハットはオープンな技術と手法を通じ、NTTドコモが大規模な自動化に関するイノベーションを実現できるよう継続的に支援していきます。

 

サポートコメント

株式会社NTTドコモ サービスデザイン部 担当部長 飯田 和則氏

「クラウドサービスの拡大や5G提供開始等、当社の事業環境の変化に伴いインフラシステム開発・維持は一層の短期対応及び、投資・維持コストの低減も強く求められる状況です。従来、インフラ開発・維持作業はサービス開発スケジュールにおけるボトルネック工程の一つでありました。その対策として個別最適された自動化、人が大きく介在する前提の開発・運用プロセスなどの解決手段として統合化された自動化環境の整備とそれらに即した開発・運用プロセスへの変革を製品・技術・コンサルの面で支援いただけるRed Hat Ansible Automation Platformを採用しました。お客様へ高品質なサービスを速やかに提供できる環境整備に向け、レッドハット社との連携を今後も強化していきます。」

 

レッドハット株式会社 代表取締役社長 望月 弘一

「クラウドサービスの拡大に伴い、多くの企業がITインフラの自動化に取り組んでいますが、特定業務を効率化する自動化は、システム構造がそのままの自動化のサイロ化を招きます。Red Hat Ansible Automation Platformは、自動化を容易に構築できるだけでなく、適正なガバナンスを保ちながら自動化を企業全体へ共有し、再利用できるよう設計されています。当社はNTTドコモ様がより高度な自動化を実現し、加入者に対して競争力の高いサービスを展開していくことができるよう支援していきます。」

 

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