NTTドコモと情報通信研究機構がRed Hat Innovation Awards APAC 2017を受賞

オープンソースによるイノベーションの加速に対するプラスの影響を評価

東京 -

レッドハット株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:望月 弘一、以下:レッドハット)は本日、Red Hat Innovation Awards APAC 2017の日本における受賞企業を発表しました。この栄誉ある賞は、10月20日に開催されるレッドハット・フォーラムで、株式会社NTTドコモ(本社:東京都千代田区、代表取締役社長:吉澤 和弘、以下:NTTドコモ)と国立研究開発法人情報通信研究機構(本部:東京都小金井市、理事長:徳田 英幸、以下:NICT)に授与され、Red Hatソリューションの卓越した革新的な活用法が紹介されました。

レッドハット・フォーラム2017のテーマである「The Impact of The Individual」を反映して、Red Hat Innovation Awardsでは、オープンソースを活用したITの課題解決、情報テクノロジーの変革/モダナイゼーションによるイノベーションの促進、およびアジリティや生産性の向上を達成した企業を表彰します。受賞企業はレッドハット社員によって構成された審査団によって評価されました。

 

受賞カテゴリー:ITの最適化 
受賞者:株式会社NTTドコモ

国内最大規模の通信会社のNTTドコモは、エンドユーザー向けのISPサービス(iモード/spモード)提供基盤である「CiRCUS」、「MAPS」に、従来の物理サーバーを置き換える形でRed Hat OpenStack Platformを利用した仮想基盤を導入しました。

同社は「CiRCUS」、「MAPS」に物理サーバー数千台を使用していますが、そのうちの約2割がサポート停止を迎えるにあたり、マイグレーションプロジェクトを開始しました。24時間365日、安定稼働を続けなければならないミッションクリティカルな領域であることから、冗長性を鑑み余裕を持った物理サーバーを維持するための保守・運用費用、ハードウェアのライフサイクルの短縮化による更改頻度の増大、構築コストの高止まりなどが問題になっており、コスト削減が大きな課題となっていました。

これら課題を解決するためには、システム構築を自動化しインフラに関わる作業工数を減らせる仕組みが必要と判断し、新たなクラウド基盤としてRed Hat OpenStack Platformの採用を決定しました。

トータルコストを最も抑えられることに加え、既存システムとのスムーズな連携の実現や、ミッションクリティカルな領域への導入のため高いサポート力が要求されましたが、レッドハットのエンタープライズ企業への導入実績と技術サポート力を評価し、採用に至りました。

 

受賞者カテゴリー:ITの最適化 / クラウド・インフラストラクチャ
受賞企業:国立研究開発法人情報通信研究機構

NICTは、情報通信に関する技術の研究・開発を専門的に行っている国内唯一の公的な研究機関で、産業界や大学、研究機関と連携して、研究開発成果を社会へ還元し、イノベーションを創出することを目的に、様々な研究を行っています。

昨今、データ通信量が爆発的に増加し、通信利用環境も多様化してきています。このため、将来に渡って安定的にネットワークサービスを提供し続ける上で重要となる、マルチテナント環境における仮想ネットワークシステムの構築、管理の自動化・迅速化によるシステムリソースの最適化が研究のテーマとなっていました。

今回NICTは、システムの実装設計・検証フェーズにおいて、安定した柔軟な仮想プラットフォームを構築するためにRed Hat OpenStack Platformを導入しました。これより、システム管理者の負担軽減とサービス品質の安定を両立するという描いた実験シナリオを具現化することができ、さらなる通信量の増加が予想される将来においての迅速かつ確実なサービスの安定供給を可能とする基盤作りが実現しました。

レッドハットのOpenStackコミュニティへの高い貢献と豊富な技術ノウハウに加え、社会への研究成果の還元・イノベーション創出という組織的ミッションとの親和性の高さも、レッドハット製品採用の決め手となりました。

 

なお、アジア太平洋地区14ヶ所で行われるレッドハット・フォーラムのベントシリーズの一環として、Red Hat Innovation Awards APACの受賞企業が各イベントで発表されます。 今年の受賞企業には、政府機関に加え、銀行、保険、金融サービス、通信、運輸、テクノロジーなどの業界の企業が含まれます。

 

サポートコメント

株式会社NTTドコモ サービスデザイン部長 佐藤 隆明氏

「ミッションクリティカルなシステム領域へ進化の早い技術であるRed Hat OpenStack Platformを導入することは、本プロジェクトにおいてチャレンジでしたが、それを評価頂けたことを大変嬉しく思います。着実なプロジェクト進行により高いシステム品質を保持しながら確実にシステム移行を進められています。結果として、ビジネス環境に応じた柔軟なインフラ構築やIT管理の自動化が実現しており、導入効果を実感しています。」

 

国立研究開発法人情報通信研究機構 ネットワークシステム研究所 ネットワーク基盤研究室長 博士(工学) 原井 洋明氏

「この度、Red Hat Innovation Awards APAC 2017を受賞でき大変嬉しく思います。Red Hat OpenStack Platformの採用により、描いた研究シナリオを具現化することができ、柔軟性、信頼性の高い将来的なサービスの安定供給に向けた有益な研究に繋げることができました。今回の研究成果を、次世代の革新的なネットワークシステムを支えるソリューションとして、いち早く社会に還元していければと考えています。」

 

Red Hat Asia Pacific シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Dirk-Peter van Leeuwen

「オープンソースはイノベーションの推進に欠かせないテクノロジーとして選択されるようになりました。今年のRed Hat Innovation Awards APACでは、既存の概念を打ち破り、イノベーションを推進し、ビジネスへ大きな影響を与える企業の成功を表彰します。これら受賞企業の変革の過程に貢献できたことを非常に光栄かつ恐縮に思います。2017年の全受賞企業へ祝福の言葉を贈ります。」

 

関連リンク

 

その他のリンク

 

本件に関するお問い合わせ

  • レッドハット株式会社 広報担当 pr-jp@redhat.com TEL:03-5798-8550
  • About Red Hat
  • オープンソースソリューションのプロバイダーとして世界をリードする Red Hatは、コミュニティとの協業により高い信頼性と性能を備えるクラウド、Linux、ミドルウェア、ストレージおよび仮想化テクノロジーを提供、さらに サポート、トレーニング、コンサルティングサービスも提供しています。Red Hatは、企業、パートナーおよびオープンソースコミュニティのグローバルネットワークの中核として、成長のためにリソースを解放し、ITの将来に向けた革新的なテクノロジーの創出を支援しています。http://www.redhat.com をご覧ください。



  • Forward-Looking Statements
  • このプレスリリースに含まれる表現は、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)が定める定義の範囲内で「将来の見通しに関する声明」に相当する場合があります。将来の見通しに関する声明は、特定の仮定に基づいて将来の出来事に対する現在の期待を表明したものであり、過去または現在の事実に直接関連しない声明を含んでいます。実際の結果は、重要なさまざまの要因により、将来予測に関する記述に示されたものとは大きく異なることがあります。その重要な要因としては、当社が実効性のある競争を行えるか、新しい製品や技術革新を適時に提供して、それらに対する需要を喚起できるかに関するリスク、IT投資の遅れや削減、買収先の統合および取得した技術や商品を市場にうまく投入できるかに関するリスク、為替レートの変動、業界統合による影響、訴訟やそれに関連する和解の不確実性や不利な結末、当社の知的所有権を適切に保護できないこと、また、第三者の知的所有権に関してライセンス侵害・違反の請求がなされる可能性、当社製品とその他のデータのセキュリティ上の脆弱性に関するリスク、主要スタッフの変更とそれらの者への依存、当社の国際的活動における財務および活動上の課題への対応力、当社の成長と国際的活動に対する実効性がない管理と統制、並びに、当社のForm10-Qに基づく最新の四半期報告書(コピーはSECのウェブサイトhttp://www.sec.govから入手可能)に掲載されているその他の要因(同ウェブサイトの「リスク要因」および「財務状態と営業成績に関する経営陣の考察と分析」の項に掲載されている要因)などが挙げられます。これらの要因に加えて、実際の将来の業績、結果、および成果は、業界や市場の全般的な状況、成長率、経済および政治の状況、政府・公共の政策の変更、地震や洪水などの自然災害の影響などの、より一般的な要因のために大きく異なる場合があります。本プレスリリースに掲載されている将来予測に関する記述は、その発行日時点の当社の見解を示したものであり、その見解は変更されることがあります。ただし、当社は将来のある時点で将来予測に関する記述を更新することもありますが、更新についていかなる義務も負うものではありません。これらの将来の見通しに関する声明は、本プレスリリースの発行日より後のいかなる時点における当社の見解も表すものではありません。

    Red Hat、Shadowmanロゴは、米国およびその他の国におけるRed Hat, Inc.およびその子会社の商標または登録商標です。OpenStackのワードマークは、米国およびその他の国々におけるOpenStack Foundationの登録済みの商標/サービスマークまたは商標/サービスマークのいずれかであり、OpenStack Foundationの許諾の下に使用されています。Red Hatは、OpenStack FoundationやOpenStackコミュニティに所属しておらず、公認や出資も受けていません。