[MWCバルセロナ – 2025年3月3日(現地時間)発表資料抄訳]
オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat Inc, (以下、Red Hat)とソフトバンク株式会社(以下「ソフトバンク」)は本日、 Kubernetesを搭載した業界有数のハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームであるRed Hat OpenShiftを使用して、AI-RANの電力消費とネットワークパフォーマンスの最適化を進めるために協力を再確認しました。これにより、Red Hatとソフトバンクは、ユーザーの要望とエネルギーコストのバランス、リソースの可用性、特定の条件下や分散したワークロードの管理など、サービスプロバイダーが直面するRAN実装の課題の多くに対応できるようになります。
AIとRANを共通のプラットフォームであるRed Hat OpenShift上に統合することで、サービスプロバイダーは、ネットワークパラメーターを動的に調整して変化する需要に対応し、迅速なネットワーク運用を実現できるようになります。ソフトバンクはRed Hatと協力してRed Hat OpenShift上に構築されたAIとRANの統合ソリューションであるAITRAS(アイトラス) を開発しています。AITRASは、仮想化RANとAI対応アプリケーションの両方をサポートする、高度なネットワークオーケストレーションと最適化ソリューションを提供します。これにより、サービスプロバイダーは、より一貫性がある柔軟性の高い方法で様々なアプリケーションを運用できるようになります。
さらに、ソフトバンクはRed Hatが設立したオープンソースプロジェクトであるKeplerのようなコミュニティ主導の先端技術を活用するために、Red Hatと協力しています。サービスプロバイダーは、アプリケーションの電力使用メトリクスをより正確に把握し、それに基づいて対応することで、エネルギーコストを削減できるようになります。Red Hat OpenShiftの電力モニタリング機能はKeplerから派生したものであり、主なパフォーマンスカウンタやその他のシステム統計を調査するために、クラスタレベルで主要なメトリクスを公開します。これらのメトリクスは、SoftBankのAITRASオーケストレーターによって提供され、異なるサイト間の電力消費を均一化し、エネルギーを最適化します。Red Hat OpenShiftとその電力モニタリング機能を使用することで、サービスプロバイダーを次のように支援することができます。
- 電力消費メトリクスに従って、AIとRANのアプリケーションのワークロードの配置を最適化し、異なる環境間でエネルギー利用を最大化すると同時に、優れたパフォーマンスを維持します。
- カーネルレベルのデータ収集にExtended Berkeley Packet Filter (eBPF) を使用することで、負荷をかけることなく電力情報を収集し、エネルギー効率を向上させます。
- Red Hat OpenShiftとKeplerの高度な可観測性機能を使用することで、LinuxプロセスとKubernetesポッドの両方で、より正確なGPUエネルギー計算を実現します。これにより、サービスプロバイダーはマルチインスタンスGPU(MIG)とさまざまなGPUデバイス全体の粒度を正確に特定できるようになります。
Red Hat OpenShift上のソフトバンクのAI-RANソリューションとKeplerのメリットについての詳細は、MWCバルセロナ2025のRed Hatブース(2F30)でデモンストレーションをご覧ください。
サポートコメント
Red Hat グローバルエンジニアリング担当 シニアバイスプレジデント 兼 最高技術責任者 Chris Wright (クリス・ライト)
「Red Hatとソフトバンクは、AIとRANの力を結集してネットワークのオーケストレーションと最適化を実現することで、5Gと6Gのユースケースの未来をサポートしています。共通のプラットフォームとしてRed Hat OpenShiftを使用することで、AI-RANは、サービスプロバイダーがAIを活用し、リソース効率の向上と持続可能な電力消費を推進する際のネットワーク運用について、先駆的なアプローチを提供します」
SoftBank 執行役員 兼 先端技術研究所 所長 湧川隆次氏
「電力や通信サービスは、社会における重要なインフラとなっています。『AITRAS』において、拠点の分散によるリスク低減および消費電力の最適化という側面から、この重要な課題の解決に貢献できると考えています」
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