プレスリリース

IBM、Red Hatを340億ドルで買収完了

オープンかつ、ハイブリッドなクラウドの未来を切り拓く

東京

[米国ニューヨーク州アーモンク・ノースカロライナ州ローリー - 2019年7月9日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳

  • 買収により、IBMはハイブリッド・クラウド・プロバイダーのリーダーとなり、高価値ビジネスモデルを強化し、幅広いお客様にRed Hatのオープンソース・イノベーションを展開していきます
  • IBMはRed Hatの独立性と中立性を維持します。Red Hatは既存のパートナーシップを強化し、お客様に選択の自由と柔軟性を提供します
  • Red Hatのオープンソースへの確固たるコミットメントは変わりません
  • IBMとRed Hatはともに、次世代のハイブリッド・マルチクラウド・プラットフォームを提供します
     

IBM (NYSE : IBM)とRed Hat (NYSE: RHT)は本日、IBMがRed Hatの発行済み普通株式を1株当たり190ドル、全株式で合計約340億ドル相当を現金で取得し、買収が完了したことを発表しました。

本買収により、Red Hatのオープンかつ、ハイブリッドなクラウド・テクノロジーと、175カ国以上でビジネスを展開するIBMの拡張性の高いイノベーションと深い業界知識が組み合わされ、ビジネス向けのクラウド市場を大きく変えていきます。IBMとRed Hatはともに、次世代のハイブリッド・マルチクラウド・プラットフォームを提供し、イノベーションを加速させます。LinuxやKubernetesなどのオープンソース・テクノロジーを使って構築されたプラットフォームは、オンプレミス、プライベート・クラウド、複数のパブリック・クラウドにおける、各種データとアプリケーションの安全な管理を実現します。

IBM会長・社長 兼 CEOのジニー・ロメッティ(Ginni Rometty)は、「企業はいま、デジタル変革の次なる章に入り、ITインフラの近代化や、ミッション・クリティカルなワークロードの、プライベート・クラウドや複数ベンダーによる複数のクラウド環境への移行に取り組んでいます。ハイブリッド・マルチクラウド環境を管理するため、お客様はオープンで柔軟なテクノロジーと、それらを使ってシステムを安全に管理する、信頼できるパートナーを必要としています。IBMとRed Hatは、そのような企業のニーズに、他に類を見ない形で応えます。私たちは、ハイブリッド・クラウド・プロバイダーのリーダーとして、この先数十年にわたりお客様のビジネスを支えるテクノロジー基盤の構築をご支援して参ります。」

Red Hat 社長 兼 CEOのジム・ホワイトハースト(Jim Whitehurst)は次のように述べています。「日々の対話を通じ、私たちはお客様が抱えている課題を明確に理解しています。テクノロジーを活用して、ビジネスをスピーディーに展開し、差別化を図るため共創を促進する企業文化や、どこでも柔軟にアプリケーションやワークロードを展開できるソリューションを必要としています。私たちは、オープンソースが、テクノロジーの業界標準になったと考えています。なぜなら、オープンソースは、先に述べた企業が抱える課題を解決するソリューションとなり得るからです。IBMとのパートナーシップにより、Red Hatはオープンソースによるイノベーションをより多くの企業や組織に提供できるようになります。さらに、選択の自由と俊敏性をもたらすハイブリッド・クラウド・ソリューションに対するお客様のご要望に幅広くお応えできるようになります。」

Red Hatは今後もジム・ホワイトハーストと現在の経営チームが統括していきます。ジム・ ホワイトハーストはまた、IBMのシニア・マネジメント・チームに加わり、ジニー・ロメッティの直属となります。IBMではRed Hatのノースカロライナ州ローリーの本社、施設、ブランド、およびオペレーションを維持していきます。 Red Hatは、IBMのクラウド&コグニティブ・ソフトウェア事業の独立した部門として運営されます。

両社はビジネスモデルをクラウド化していくお客様の変革のご支援を通じ、企業向けのクラウド事業を継続的に大きく伸ばしてきました。IBMのクラウドによる収益は、2013年度には全体の4 %でしたが、現在は25 %に増加しています。この成長は、IBMがクラウドに関するアドバイス、移行、構築、管理をお客様のパブリック、プライベート、オンプレミス環境にまたがって実施するにあたり提供する、as-a-serviceオファリング、ソフトウェア、サービス、そしてハードウェアによるものです。2019年第1四半期までの12ヶ月のIBMのクラウドの収益は、190億ドル以上に達しました。Red Hatの買収により、今後5年間でIBMの年平均成長率は約2ポイント上昇する見込みです。

Red Hatの2019年度(2018年3月-2019年2月)の収益は34億ドルで、前年同期比15 %増となりました。 6月に発表された2020年度第1四半期の収益は9億3400万ドルと、前年同期比15 %増でした。サブスクリプション収益も前年同期と比べて15 %増となりましたが、これは、同24 %増となったアプリケーション開発関連の収益も含まれています。また、サービスの収益も17 %増加しました。

ハイブリッド・クラウドの展望

企業がクラウドへの移行に取り組むにつれて、デジタル変革は転換期を迎えています。これまでにクラウドに移行されたエンタープライズ・ワークロードの割合は、約20%に留まります。クラウド移行の「第1章」は、ITコストの削減や、生産性の向上などユーザー向けアプリケーションのデジタル化が中心でした。しかし、「第2章」では、サプライ・チェーンや銀行の勘定系システムといったミッション・クリティカルなワークロードのクラウドへの移行と最適化が進展します。

企業が「第2章」で競争優位性を得るには、オンプレミス、オフプレミス、ならびに、パブリックやプライベート・クラウドなど、複数のインフラ環境にまたがって、シンプルで一貫性があり、統合された管理が必要になります。企業は1度構築すれば、様々なITインフラに迅速かつアジャイルに展開することができる、共通基盤を求めています。IBMの製品とソリューションは、お客様の新しいご要望を反映し、進化してきました。 Red Hatの買収は、IBMのハイブリッド・クラウドのリーダーシップをより一層強化します。

IDC のシニア・バイス・プレジデント 兼 チーフ・アナリストのフランク・ジェンス(Frank Gens)氏は次のように述べています。「企業は、競争力維持のためにイノベーションを加速する方法を模索しており、オープンソースと分散クラウド環境の利用によって、これまで不可能だった新しいデジタル変革を実現しようとしています。IDCは、今後5年間で、企業がクラウドとクラウドがもたらすイノベーションへの投資を大幅に増やすと見込んでいます。その多くがアプリケーションやデータ、そしてワークロードを異なる環境に移行できるオープンなハイブリッド・クラウドとマルチクラウドへの投資となり、今後さらに増えていくでしょう。Red Hatの買収と独立性維持の両立により、急進するハイブリッド・クラウド、マルチクラウドの世界で、IBMはオープンソースを活用し、企業の業界内の差異化を支援するパートナーとしての地位を確立するでしょう。」

ビジネス向けハイブリッド・クラウドの真価を引き出すIBMとRed Hatの協業は、デジタル変革の「第2章」に取り組んでいるお客様からすでに高い評価をいただいています。

デルタ航空のCEO、エド・バスティアン(Ed Bastian)氏は、「デルタ航空は、空の旅の体験を革新するために、常に最新かつ先端のテクノロジーの活用を検討しています。この目標を達成するため、当社は長年にわたってIBMとRed Hat両社と協業してきました。IBMとRed Hatは次世代のIT企業となり、私たちのデジタル変革に欠かせない存在となるでしょう」と述べています。

モルガン・スタンレーのマネージング・ディレクター 兼CIO、エンタープライズ・テクノロジー & サービス、マイケル・ポーザー (Michael Poser)氏は次のようにコメントしています。「Red HatとIBM両社の長年のパートナーとして、2社が一緒にもたらす強みに期待しています。ビジネス価値の飛躍的な向上においては、クラウド・テクノロジーが重要であり、大きく寄与することを確信しています。」

オープンソースへのコミットメントの強化とRed Hatの中立性の維持

IBMとRed Hatは、オープンソースについての強い信念と長きにわたる経験を持っています。両社はオープンソースを先進的なITソリューションの業界標準として確立するため、20年以上にわたり協業してきました。オープンなガバナンスを重要視し、コミュニティーとオープンソース・プロジェクトの発展に向け継続的な支援をしてきました。

IBMはRed Hat を買収することで、IT業界で最も重要なソフトウェア企業の1つを迎え入れました。Red Hatの先進的なビジネスモデルにより、Linux、Kubernetes、Ansible、Java、Cephなどのオープンソース・テクノロジーは、ビジネス向けソリューションにおいて主流となりました。中でも、Linuxは今日最も利用されているプラットフォームです。 Red Hat Enterprise Linux単体で、2019年には全世界で10兆ドル以上の収益を見込んでいます。また、2023年までには、新たに64万人がRed Hat関連の仕事に就く見通しです。

IBMはあらゆる業界において、ビジネス向けオープンソースとハイブリッド・クラウドの利用の拡大と加速を目指します。同時に、Red Hatのオープンソース資産の独立性と中立性を維持します。これにはオープンソースに対する貢献、コミュニティー・リーダーシップ、開発モデル、また製品ポートフォリオ、販売戦略、パートナーおよびデベロッパーのエコシステム、そして独自の企業文化の保持が含まれます。

Red Hatのミッションと、確固たるオープンソースへのコミットメントは変わることはありません。オープンソースとハイブリッド環境に対し、今後も継続して選択肢と柔軟性を提供します。またRed Hatは、主要なクラウド・プロバイダーである、Amazon Web Services、Microsoft Azure、Google Cloud、Alibabaなどを含む既存のパートナーシップを拡大していきます。

IBMとRed Hatは、社会的責任に向けた強いコミットメントを共有しています。培ったテクノロジーと専門知識を活用して、世界の重要な社会課題の解決に貢献します。また、両社はSTEM(S=Science, T=Technology、E=Engineering、M=Math)領域での人材育成に寄与していきます。詳しくはこちらをご参照ください。 https://ibm.com/blogs/corporate-social-responsibility/2019/07/be-open-an...(US)

本日の発表についての詳細は、こちらをご参照ください。
https://newsroom.ibm.com/ (US)
https://www.ibm.com/redhat (US)

IBMについて

IBMの詳細については、こちらをご参照ください
https://www.ibm.com (US)

Red Hat について

エンタープライズ向けオープンソースソフトウェア・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hatは、コミュニティとの協業により高い信頼性と性能を備えるLinux、ハイブリッドクラウド、コンテナ、Kubernetesなどのテクノロジーを提供しています。お客様の新規および既存のITアプリケーションの統合、クラウドネイティブ・アプリケーションの開発、業界をリードする当社のオペレーティング・システムによる標準化、および複雑な環境の自動化/セキュリティ確保/管理をお手伝いします。受賞歴を誇るサポート、トレーニング、およびコンサルティング・サービスにより、Red Hatはフォーチュン500企業に対する信頼すべきアドバイザリーとなっています。クラウドプロバイダー、システムインテグレーター、アプリケーションベンダー、お客様、およびオープンソース・コミュニティの戦略的パートナーとして、デジタルの未来に備えるための準備を支援します。

将来予想に関する記述

このプレスリリースに含まれる表現は、1995年米国民事証券訴訟改革法(Private Securities Litigation Reform Act of 1995)が定める定義の範囲内で「将来の見通しに関する声明」に相当する場合があります。将来の見通しに関する声明は、特定の仮定に基づいて将来の出来事に対する現在の期待を表明したものであり、過去または現在の事実に直接関連しない声明を含んでいます。実際の結果は、重要なさまざまの要因により、将来予測に関する記述に示されたものとは大きく異なることがあります。その重要な要因としては、IBM(International Business Machines Corporation)との合併が進行中であること、当社が実効性のある競争を行えるか、新しい製品や技術革新を適時に提供して、それらに対する需要を喚起できるかに関するリスク、IT投資の遅れや削減、買収先の統合および取得した技術や商品を市場にうまく投入できるかに関するリスク、当社の製品及び当社の製品が依存する第三者の製品の誤りまたは欠陥に関するリスク、当社製品とその他のデータのセキュリティ上の脆弱性に関するリスク、為替レートの変動、主要スタッフの変更とそれらの者への依存、業界統合による影響、訴訟やそれに関連する和解の不確実性や不利な結末、当社の知的所有権を適切に保護できないこと、また、第三者の知的所有権に関してライセンス侵害・違反の請求がなされる可能性、当社の国際的活動における財務および活動上の課題への対応力、当社の成長と国際的活動に対する実効性がない管理と統制、並びに、当社のForm10-Qに基づく最新の四半期報告書(コピーはSECのウェブサイトhttp://www.sec.govから入手可能)に掲載されているその他の要因(同ウェブサイトの「リスク要因」および「財務状態と営業成績に関する経営陣の考察と分析」の項に掲載されている要因)などが挙げられます。これらの要因に加えて、実際の将来の業績、結果、および成果は、業界や市場の全般的な状況、成長率、経済および政治の状況、政府・公共の政策の変更、地震や洪水などの自然災害の影響などの、より一般的な要因のために大きく異なる場合があります。本プレスリリースに掲載されている将来予測に関する記述は、その発行日時点の当社の見解を示したものであり、その見解は変更されることがあります。ただし、当社は将来のある時点で将来予測に関する記述を更新することもありますが、更新についていかなる義務も負うものではありません。これらの将来の見通しに関する声明は、本プレスリリースの発行日より後のいかなる時点における当社の見解も表すものではありません。

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