レッドハット、国内コンテナ市場の拡大に向け パートナーエコシステム強化プロジェクトを発表

パートナーのコンテナ関連サービス提供を支援する「OpenShift Partner Empowerment Project」を始動

東京 -

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするレッドハット株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:岡 玄樹、以下レッドハット)は本日、業界をリードするエンタープライズKubernetesプラットフォームである、Red Hat OpenShiftのパートナーエコシステム支援プロジェクトを発表しました。コンテナベースのシステム開発・運用のノウハウと経験を伝授することで、パートナー企業各社がコンテナ関連のコンサルティングサービスを提供できるよう支援するOpenShift  Partner Empowerment Projectを始動します。同プログラムは、本日現在で国内19社のパートナー企業の賛同を得ており、また、パートナー企業における技術力向上を目指し来年に向けて2,000名のコンテナ・エンジニア創出を目指します。

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IDC Japanの2021年度の国内市場ユーザー調査*によると、調査対象企業の40.2%がコンテナの導入を進めており国内においてコンテナ市場は本格的な普及期に入ったと見ています。サービス業、金融、製造など幅広い業種での導入が進んでおり、企業はデジタル・トランスフォーメーションを進めていく中でアプリケーションのクラウドネイティブ化に取り組んでいます。大部分の企業や組織がコンテナ/Kubernetesのツールにべンダーディストリビューションやマネージドクラウドサービスを採用しており、その中でもRed Hat OpenShiftが最も高い使用率となっています。

この様にコンテナ市場が成長する一方で、レッドハットでは、その価値を理解しビジネスに活かすために、開発から運用まで広範囲に渡る知識とその連携や適応が必要であると考えています。テクノロジーを使いこなすことができない、実運用に耐えうるノウハウがないなど多くの課題があるため、限定的な効果しか得らていないと認識しています。実際、IDC Japanの調査でも、障害/問題発生時の対応、セキュリティ対策、データ管理/統合、モニタリング/パフォーマンス管理といったコンテナの実運用に関する課題が挙げられています。

そこでレッドハットは、長年ミッションクリティカルシステムで多くの実績を持つミドルウェア製品と、国内で2015年から展開してきたRed Hat OpenShiftのノウハウをパートナー企業に提供し、お客様のデジタル・トランスフォーメーションの加速または課題解決の促進を目的としたOpenShift  Partner Empowerment Projectを立ち上げました。

これまでレッドハットは、国内のOpenShiftパートナーエコシステムの拡充を目指し、2019年12月に、マネージドサービスの運用ノウハウ、技術情報やベストプラクティスを共有し、システム運用担当者の育成によるより安定したサービス提供を目指すOpenShift Managed Practice Programを発表しました。さらに2020年12月には、主にISVパートナー企業へKubernetes Operator対応のノウハウを提供し、自律的運用の実現を支援する Red Hat Kubernetes Operator Projectを発表しました。

OpenShift Partner Empowerment Projectは、コンテナの重要性をさらに高め、コンテナ化されたワークロードを本番システムに導入するために必要なスキルを確立することで、これまでのサービスを拡張します。本取り組みを通じて、お客様の企業組織や文化、各業種・業態の特色を熟知しているパートナー企業と協業することにより、コンテナの価値を最大限引き出すことで、お客様ビジネスの成長をより加速させると共に、デジタル・トランスフォーメーションを促進してまいります。

 

プロジェクトは、以下の3要素から構成されます

1. OpenShift Enablement Challenge(教育支援):

運用担当者、管理者、開発者向けにコンテナとRed Hat OpenShift テクノロジーを理解する上で必要なトレーニングとラーニングパスの情報を提供し、2022年3月末までに2,000名のコンテナエンジニアの育成を目指します。トレーニングの受講者には、コンテナ基礎知識を習得する勉強会やクラウド環境を使用したワークショップの提供、レッドハットの技術者に適宜質問ができる機会を提供します。

2. OpenShift Value Proposition Workshop(提案ノウハウ習得支援)

お客様のビジネス課題解決やプロジェクト推進にあたっての阻害要因を体系的に整理し、Red Hat OpenShift導入の効果的なロードマップ案の策定を可能にするワークショップを、パートナー企業が直接お客様に提供できるように支援します。開発部門とインフラ運用部門の役割分担や連携方法といった体制やプロセス構築についてのノウハウも提供し、お客様がOpenShiftの価値を理解し現状の課題解決に向けて確実にプロジェクトを推進できるようサポートします。

3. Container Adoption Journey(コンサルティング・サービス)

レッドハットが提供するコンテナの価値を最大限に発揮するためのコンサルティング・サービスです。お客様の「モダナイゼーション推進」「デリバリーアジリティ&クイックネス」に焦点を当てコンテナテクノロジーを活用したビジネス変革を支援します。また、デジタル・トランスフォーメーションの加速を目的としてレッドハットのコーチ陣がプロジェクトメンバーに伴走して開発・構築の支援を行います。このサービスは、パートナー企業経由でお客様に提供することが可能です。または、パートナー企業のコンテナ関連サービスを開発するための支援プログラムとしてご利用いただけます。

今後ともレッドハットは、より多くのパートナー企業にコンテナテクノロジーの価値や運用ノウハウを提供し、独自のコンテナ関連サービスを自社で提供できるよう支援を継続し、ひいては、国内のお客様のビジネス課題解決や継続的なビジネス成長、デジタル・トランスフォーメーションが加速するようサポートしてまいります。

*出典: IDC Japan「2021年 国内クラウドネイティブ技術 ユーザー動向調査」#JPJ46566321

 

サポートコメント

レッドハット株式会社 副社長執行役員 パートナー・アライアンス営業統括本部長 兼 事業戦略室金古 毅

「レッドハットは、お客様のデジタル・トランスフォーメーションやビジネス課題解決の推進に向けてパートナー企業様と協業を深めてきました。その中でも近年は特に、Red Hat OpenShiftに関連して、マネージドサービスのさらなる安定運用やKubernetes Operator対応に関する支援策を発表してまいりました。今回のOpenShift Partner Empowerment Projectにより、実践で培ってきたコンテナ活用技術やプロジェクト推進ノウハウを持つレッドハットと、お客様のビジネスを熟知するパートナー企業様がより強固に連携することで、日本国内におけるコンテナ市場の更なる拡大に寄与するものと確信しております。こうした活動を通じてコロナ禍における厳しい経済状況において、国内エンドユーザー様のITを活用したビジネス革新に貢献できることを、大変嬉しく思っております。」
 

伊藤忠テクノソリューションズ株式会社 エンタープライズ事業グループ エンタープライズビジネス企画室 室長 田中 匡憲氏

「新型コロナウイルス禍でデジタル・トランスフォーメーション(DX)が加速し、DXへの対応が企業の競争力を左右する中、IT(情報技術)では、アプリケーション開発やインフラ構築において、これまでにない俊敏性と柔軟性を求められることとなりました。その実現手段として、コンテナ関連技術の重要性がさらに高まっています。CTCでは、コンテナ技術導入とその運用支援に着目した、クラウド・ネイティブ・ソリューション 「C-Native」を昨年リリースするとともに、コンテナエンジニアを増員、強化するためのプログラムを推進しています。今回のレッドハット社の OpenShift Partner Empowerment Projectを活用させて頂くことで、さらに技術者育成の取り組みを加速化し、お客様のDXの推進、すなわち競争力アップを支援して参ります。」


SCSK株式会社 プラットフォーム事業グループ ITエンジニアリング事業本部長 河野 昇氏

SCSKは、お客様のDXへの取り組みが加速されると共にコンテナ技術の採用が進んでいくと考えており、本プロジェクトの活用によりコンテナエンジニアの育成・体制強化を進め、コンテナ技術普及に務めてまいります。またSCSKは、国内総代理店としてクラウド&コンテナ基盤のモニタリング・セキュリティ製品 “Sysdig Secure DevOps Platform”を提供しております。これからもコンテナ関連の製品を国内外から発掘して日本市場に展開し、レッドハット様と共にお客様のDXにおける課題を解決していくことで、ビジネスの拡大に務めてまいります。


株式会社NTTデータ 技術革新統括本部 システム技術本部長 田中 秀彦氏

「NTTデータはコンテナ仮想化技術推進の取り組みとして、コンテナオーケストレーションに力を入れており、このたびOpenShift Partner Empowerment Projectへ参画させていただきました。弊社ではデジタル・トランスフォーメーションに欠かせないコンテナ人材を2021年度末までに200名育成する目標を掲げております。レッドハット様との協業を通じて、Red Hat OpenShiftの普及や発展を促進するとともに、より安定したサービスの提供とお客様のデジタル・トランスフォーメーションに貢献してまいります。」

 

デル・テクノロジーズ株式会社 DCWソリューション本部 本部長 正田 三四郎氏

「この度デル・テクノロジーズはOpenShift Partner Empowerment Projectに賛同させて頂きます。弊社は2000年6月からRed Hat Enterprise Linuxのプリインストールを開始し、Red Hat OpenShiftの検証済みリファレンスアーキテクチャ「GPU-Accelerated Machine Learning with OpenShift Platform」等を公開しています。弊社はレッドハット社と共に、オープンソースで開発される柔軟性に富むコンテナ技術を高度な信頼性が要求されるエンタープライズ向けに展開致します。」

 

日商エレクトロニクス株式会社 アプリケーション事業本部長 長谷川 健氏

「日商エレクトロニクスは、国内のDXを促進する本プロジェクトの発足を歓迎すると共に、そのメンバーとして参画できますことを大変嬉しく思います。当社では、これまで金融機関を中心に提供して参りました記録のためのシステム群(SoR)と、事業者と顧客のつながりを構築するためのシステム群(SoE)を束ねた統合アプリケーションブランド「Natic」の中核技術としてRed Hat OpenShiftを採用しています。この実装ノウハウ及び運用ノウハウ、そして此度のレッドハット様からご提供いただく3要素との掛け合わせによる、更なる価値創造基盤の強化、具体的には事業会社様のビジネスに継続的成果を与えるDX内製化支援サービスを提供してまいります。」

 

日本電気株式会社 先端SI技術開発本部 OSS推進センター 本部長 菅沼 公夫氏

「NECは安全・安心・公平・効率という社会価値を創造し、誰もが人間性を十分に発揮できる持続可能な社会の実現を目指しています。コンテナ活用技術やDX推進ノウハウを共有いただける本プロジェクトは、さらに多くのコンテナ技術者の育成を促すものであり、また、様々なお客様が、新しいテクノロジーやソリューションを適切に、迅速に活用できるための取組みと考えています。レッドハットとの協業を通じて、お客様のDXを実現するソリューションを創出してまいります。」

 

日本ヒューレット・パッカード合同会社 常務執行役員 Pointnext事業統括(兼)ストラテジック・アライアンス統括本部長 小川 光由氏

「HPEは、IT環境のモダナイゼーションにおいて、約20年にわたりレッドハット社と協業しています。本年1月より、アプリケーション開発の俊敏性や可搬性をエンタープライズ環境で実現する、Red Hat OpenShiftをas-a-serviceモデルで提供開始しました。HPE GreenLake cloud servicesの特長である、データ主権・高セキュリティ・俊敏性や伸縮自在性、マネージドサービスを備えたプラットフォームに加え、実績豊富なコンサルティングサービスを活用いただくことで、HPEはお客様のデジタル・トランスフォーメーションに貢献します。」

 

ネットワンシステムズ株式会社 取締役 執行役員 ビジネス開発本部長 篠浦 文彦氏

「ネットワンシステムズでは、レッドハット様のContainer Adoption Journeyを導入することでノウハウ集約と知財化を加速し、ネットワンユニークなサービスの開発を推進して参ります。また、数年前から取り組んでいるRed Hat Ansible Automation Platformを使ったインフラ自動化サービスを発展させ、お客様により価値のあるコンテナソリューションを提供することで、お客様のニーズに即したDXソリューションを実現できると考えています。今回レッドハット様から提供されるOpenShift Value Proposition Workshopにより、当社が提供するサービスの価値をお客様にお伝えし、お客様とのEngagementを高めていくとともに、Red Hat OpenShiftを中心としたコンテナエンジニアの育成にも注力し、今後100名以上のコンテナエンジニアを育成して参ります。」

 

株式会社日立製作所 サービスプラットフォーム事業本部 事業本部長 石井 武夫氏

「日立製作所は、この度のレッドハット社のOpenShift Partner Empowerment Projectの発表を歓迎致します。日立はお客さまのエンタープライズシステムのクラウドシフトの要望に応じて、Red Hat OpenShiftを活用したサービスを提供するとともに、その導入検討・構築・運用を支援するコンテナ関連エンジニアの育成に取り組んでいます。今後も、お客さまのクラウドジャーニーを支援するサービスの更なる拡充を通じ、デジタル・トランスフォーメーションによるビジネス価値創造に貢献してまいります。」

 

富士通株式会社 執行役員常務 グローバルソリューション部門デジタルインフラサービスビジネスグループ長 古賀 一司氏

「富士通株式会社はOpenShift Partner Empowerment Projectの発表を心より歓迎致します。本プロジェクトを通じて、DXを支援する「FUJITSU Hybrid IT Service」にレッドハットとの強力なパートナーシップを加え、お客様への提供価値を高めてまいります。また、多様化するお客様ニーズに的確にお応えするためにRed Hat Learning Subscriptionと当社のノウハウを掛け合わせて、お客様に付加価値の高いオファリングとサービスデリバリが出来るクラウドエンジニア、DXエンジニアを育成していきます。富士通は今後もレッドハットと連携し、社会に信頼をもたらす為に、協働でお客様のDXの実践を支援してまいります。」

(企業名50音順)

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