Red Hat Summit［マサチューセッツ州ボストン-RED HAT SUMMIT- 2023年5月23日（現地時間）発表] アメリカ報道発表資料抄訳
オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.は本日、Red Hat OpenShift AIの新機能を発表しました。Red Hat OpenShiftとRed Hat OpenShift Data Scienceの実証済みの機能をベースに構築・拡張したRed Hat OpenShift AIは、IT運用リーダーにオープンソーステクノロジーに基づく一貫したスケーラブルな基盤を提供するとともに、データサイエンティストや開発者に専門的なパートナーエコシステムをもたらし、AIのイノベーションを可能にします。Red Hat OpenShift AIは、企業のあらゆる側面にわたってインテリジェント・アプリケーションとサービスを拡張し、次世代基盤モデルを促進するように設計されたIBMの人工知能プラットフォームIBM watsonx.aiの生成AIサービスを下支えします。
GPT-4やLLaMAのような大規模言語モデル（LLM）が主流になるにつれ、あらゆるドメインや業界の研究者、アプリケーション開発者が、これらや他の基盤モデルからメリットを得る方法を模索しています。お客様は、商用またはオープンソースのモデルをドメイン固有のデータで微調整し、特定のユースケースに対してより正確なものにすることができます。AIモデルの初期学習は非常にインフラ集約的であり、サービス、チューニング、モデル管理を考慮する前から、専用のプラットフォームやツールが必要です。これらの要求を満たすことができるプラットフォームがなければ、組織はAI/MLを実際に使用する方法を制限されることがよくあります。
OpenShift AIは、学習、デプロイメント、推論にまたがるインフラストラクチャの一貫性を提供することで、これらの課題に対処し、AIの可能性を解き放ちます。
オープン・ハイブリッドクラウドに対応したAI
Red Hat OpenShift AIは、本番AI/MLモデルの作成、および結果のアプリケーションの実行のための標準化された基盤を提供することで、これらの障壁の多くを取り除くことができます。OpenShift AIは、Red Hat OpenShiftの一貫性、使いやすさ、クラウドからエッジへのデプロイメント・オプションを提供します。プラットフォーム・エンジニアは、データ・サイエンティストや開発者のニーズに特化した、スケーラブルな構成を作成できます。OpenShift AIは、既存のモデルの微調整に使用でき、初期モデルの学習費用を節約し、タイムトゥバリューを向上させ、専門的なデータサイエンティスト以外にもAIの利用を拡大します。
Red Hat OpenShift AIは、Anaconda、IBM Watson Studio、Intel OpenVINOおよびAI Analytics Toolkit、NVIDIA AI EnterpriseおよびStarburstを含む複数のオプショナルテクノロジーパートナー製品を提供します。また、OpenShiftエコシステムの一環として、さらに30のAI/ML認定パートナーへのアクセスも提供します。
エアギャップまたは切断された環境など、特定の規制やコンプライアンス要件を持つお客様は、OpenShift AIを使用してデータを準備し、オンプレミスでモデルを開発、学習、デプロイすることができます。また、お客様はパブリッククラウドでモデルを開発し、同じ一貫したツールとインタフェースを使用してオンプレミスまたはエッジでデプロイすることができ、IT運用、データサイエンス、アプリケーションの開発者間のコラボレーションを可能にする独自のハイブリッドMLOps環境を提供します。
OpenShift AIの実証済みの基盤により、お客様は、オンプレミスまたはクラウドサービス経由でOpenShiftのネイティブGPUアクセラレーション機能を使用して、より信頼性の高いスケールで基礎モデルのトレーニングを行うことができます。
Red Hat OpenShift AIの今回の機能強化には以下のものがあります。
AI/ML実験のトラッキングと自動MLワークフローのためのデプロイメント・パイプラインは、データサイエンティストやインテリジェント・アプリケーション開発者が機械学習プロジェクトをより迅速に反復し、アプリケーションのデプロイメントやアップデートに自動化を組み込むことを支援します。
モデル・サービングには、推論のGPUサポート、推論のパフォーマンスを向上させるカスタムモデルサービングランタイム、基礎モデルのデプロイメントを改善しました。
モデル・モニタリングにより、組織は一元化されたダッシュボードからパフォーマンスと運用のメトリクスを管理することができます。
OpenShift AIがIBM watsonxとAnsible Lightspeedを強化
Red Hat OpenShift AIは、IBM Watson Code Assistantを含むIBMの最新のAIの進歩のための基盤を提供し、IT組織と開発者チームにドメイン特化AIを提供します。
Ansible Lightspeedは、IBM Watson Code AssistantのパワーをAnsibleにもたらし、あらゆるスキルレベルのユーザーが、AI生成のレコメンデーションを使用してAnsible Playbookを作成できるようにします。Ansible Lightspeedにより、Ansibleユーザーの生産性が向上し、自動化の習熟度に関係なく、英語のコマンドを使用してAnsible Playbookを作成することができます。
業界を問わず、企業はすでにRed Hat OpenShift AIを使用して、以下のようにAI/MLイノベーションを促進しています。
世界中の金融機関にAIを含むITサービスを提供するドイツのAtruviaは、組織全体のデータサイエンス・プラットフォームのベースとしてRed Hat OpenShift AIを導入しました。
イスラエル最大の医療機関Clalit Health Care Servicesは、臨床研究AIモデル構築の基盤としてRed Hat OpenShift AIを選択しました。
コンサルティングとマネージドサービスの世界的なプロバイダーであるGuidehouseは、米国退役軍人の自殺率対策に役立つ包括的なプラットフォームの一部としてRed Hat OpenShift AIを採用しました。
コロンビアを拠点とするリプロダクティブ・ヘルスに特化した非営利団体Tirando X Colombiaは、10代の妊娠予防アプリケーションを作成するためのAI/MLワークフローの最適化のためにRed Hat OpenShift AIをデプロイしました。
金融サービス機関にグローバルなソリューションを提供するVeriparkは、クラウドとオンプレミスのプラットフォーム間でソリューションを実行するために、Red Hat OpenShift Data Scienceを使用してグローバルAI/MLソリューションを構築しました。
サポートコメント
Red Hat 最高技術責任者兼グローバルエンジニアリング担当シニアバイスプレジデント クリス・ライト
「基盤モデルは、AIのメリットを活用する際に、企業にとって実際に目に見えるメリットをもたらしますが、それでも企業独自のニーズに対応するための学習や微調整への投資が必要です。エンタープライズAIに対するRed Hatのビジョンは、Red Hat OpenShift AIによってこの既存の現実を踏まえたもので、本番で基盤モデルを学習、メンテナンス、微調整、実際に使用するための柔軟でスケーラブルな基盤を提供します。何よりも、OpenShift AIは依然としてOpenShiftであり、IT組織がそれを信頼し、理解し、AI/ML運用を今日のニーズへの対応から明日のニーズへと拡張できることを意味します。」
Clalit CIO Liora Shechter氏
「ClalitはITインフラストラクチャのEvolution（進化）とRevolution（革命）を進めており、OpenShiftは頼りにしたい重要な新しいインフラストラクチャの1つです。」
Tirando x Colombia ソーシャルイノベーションマネージャー Sebastian Jaramillo氏
「Red Hatチームの指導とRed Hat OpenShift Data Scienceのおかげで、10代の妊娠予防アプリケーションにおけるエンドツーエンドのAI/MLプロセス管理の最適化に成功しました。このプラットフォームは、私たちの取り組みを強化し、成長に大きな影響を与えるために不可欠なものとなっています。私たちは、社会に良い影響を与えるテクノロジーを活用することを誇りに思います。」
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