Red Hat、開発者の生産性向上に役立つRed Hat Developer Hubを発表

開発者の体験を標準化し、社内で管理されたツールやデプロイメントパスを提供し、ソフトウェアをより速く、より効率的に提供することを支援する社内開発者ポータル

東京 -

[マサチューセッツ州ボストン-RED HAT SUMMIT- 2023年5月23日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.は本日、サポート付きの意思統一されたフレームワークを通して開発プロセスを合理化するように設計された、エンタープライズグレードの、統一化されたオープンなポータルであるRed Hat Developer Hubを発表しました。CNCFのインキュベーション・オープンソースプロジェクトであるBackstageから生まれたRed Hat Developer Hubプラットフォームは、開発者がより質の高いアプリケーションを作成するために必要な、厳選されたツールやリソースを提供し、既存のスキルを最大限に活用して、摩擦や認識過多を軽減しながら速度を加速させます。

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統一されたプラットフォームは生産性の向上につながるだけでなく、社内の協業を促進し、開発者の成功を可能にするイノベーションのカルチャーを生み出します。

Mithun Dhar

Red Hat 開発者ツールおよびプログラム担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー

より一貫性のあるエンタープライズ開発者体験

社内開発者プラットフォームは、DevOpsチームがしばしば直面するスプロール現象に対処するための重要なソリューションとして台頭しています。これらのプラットフォームは、開発者の生産性を向上させるとともに、本番コードを提供する上で取捨選択が必要になるオプションのツールや情報の量を削減します。業界アナリスト企業のIDCによると、「DevOpsの拡大を目指す組織の60%は、インフラストラクチャ、デプロイメント・パイプライン、およびその他の社内サービスを提供して開発者のセルフサービスを実現するために、2025年までに社内開発者プラットフォームを採用する」1 と予想されます。

社内開発者ポータルの必要性は明らかですが、その構築と保守は依然として複雑な作業です。これは特に、異種混合のツール、常に変化するセキュリティ・ニーズ、業界や地域で異なるコンプライアンス要件がある現代のエンタープライズ規模において顕著です。Red Hat Developer Hubは、BackstageをRed Hatの意見でサポートし、最適化したバージョンを提供することで、KubernetesやRed Hat OpenShiftなどのコンテナアプリケーション・プラットフォームを含む環境において、開発者の体験向上を実現することを意図しています。

Red Hat Developer Hubは、以下の機能によって開発者ポータルの提供と保守に伴う課題を軽減することを目的としています。

  • 利用可能なすべての開発者ツールおよびリソースを単一画面で表示することにより生産性を向上

  • 安全策を備えたセルフサービス機能によって、エンタープライズ全体のベストプラクティスに準拠したクラウドネイティブ・アプリケーション開発を実現

  • 企業内のすべての開発者に対して適切なセキュリティとガバナンスを確保

また、Red Hat Developer Hubは、明確で分かりやすい、承認され厳選されたツール、言語、その他の開発者リソースのセットを、セルフマネージドのサポート付きポータル内で提供するという開発者体験の実現によって、選択に迷う状況を制限するためにも役立ちます。この経験は、イノベーションを犠牲にすることなくアプリケーションの開発速度とコードの品質をさらに最大化するために役立ちます。

さらにRed Hat Developer Hubには、アプリケーション開発を加速するための、定義済み、設計済み、サポート付きのテンプレートも含まれています。これらの「ゴールデン・パス」テンプレートは、重要なワークフローのステップを削ることなく、アプリケーションをより迅速かつセキュアに実運用に投入するプロセスを簡素化します。

Red Hat Plug-ins for Backstage

また、Red HatはRed Hat Plug-ins for Backstageも開発しました。これはBackstageに各種の重要なシステムを組み込む6つのプラグインのバンドルで、同プロジェクトの機能を拡張するために役立ちます。これにより、ワークフローの効率やスピードを損なうことなく、Backstageユーザーのより一貫した体験に貢献します。プラグインはBackstageのすべてのインストールで使用できるため、プラットフォームやKubernetesディストリビューションをまたいで開発者にさらに高い柔軟性を提供し、インクルードすることができます:

  • Kubernetes用のアプリケーション・トポロジ:Red Hat OpenShiftを含む任意のKubernetesターゲットにデプロイされているアプリケーションおよびインフラストラクチャ・ワークロードのリアルタイムの状態を開発者がより高い一貫性で可視化できるようにします。

  • Open Cluster Manager(OCM)によるマルチクラスタ・ビュー:Open Cluster ManagerのMultiClusterHubとMultiCluster Engineからのクラスタの表示をBackstage内で提供します。

  • Quay用のコンテナ・イメージ・レジストリ:コンテナ・イメージの詳細の表示を提供することによって、Quayレジストリとの統合および相互動作の速度を向上させます。これにはデプロイされたイメージに関連するセキュリティ脆弱性(CVEs)が含まれます。

  • Tektonによるパイプライン:すべてのサービスに渡ってすべてのTektonパイプライン実行の詳細およびそれぞれの状態の表示をユーザーに提供します。

  • Keycloakによる認証と認可:プラットフォームエンジニアはKeycloakからBackstageにユーザーとグループをロードし、Backstageのエンティティに複数の認証プロバイダーを適用することが可能になります。

  • Argo CDによるGitOps:Backstage内のサービスに関するArgo CDステータスの健全性と状態の追跡管理に役立ちます。

Red HatはRed Hat Developer Hubプラットフォームの強化を続け、プラグインの追加によりさらに広範なツールやシステムをサポートする計画です。

提供開始時期

Red Hat Backstage Plug-inは、Red Hat Developer HubのDeveloper Previewとともに、今年後半に一般公開されます。プラットフォームへの見解と今日の機能をテストドライブするために、関心のあるユーザーはアップストリームプロジェクトJanusにアクセスできます。

サポートコメント

Red Hat 開発者ツールおよびプログラム担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Mithun Dhar
「組織はソフトウェアの開発と提供を拡大する必要がありますが、そのための時間はほとんどありません。アップストリーム・フレームワークのBackstageとオープンソース・プロジェクトのJanusから開発されたRed Hat Developer Hubは、最良のツール、テンプレート、プラグインを集め、初心者も熟練の開発者も同様に利益を享受できる合理化された環境を作るオープン・ポータルです。統一されたプラットフォームは生産性の向上につながるだけでなく、社内の協業を促進し、開発者の成功を可能にするイノベーションのカルチャーを生み出します。」

IDC ソフトウェア開発およびオープンソース担当グループVP Al Gillen氏
「ソフトウェア開発に対する高い需要がパンデミックによってさらに拡大し、元々供給が不足していた開発者に大きなストレスを与えています。組織は一般的に既存ソリューションの保守にリソースのかなりの部分(多くの場合3分の2もの時間と資金)を費やしているという事実も考え合わせると、既存アプリケーションのモダナイズという時間のかかる、しかし重要な作業も含めて、業界が開発作業に対する人工知能、自動化、発見可能性の追加へと向かう必要があるのは明らかです。Red Hat Developer HubはOSSプロジェクトのBackstageを基盤としており、開発者向けの重要なテクノロジーを合理化/中央集中化して、高品質なアプリケーションの迅速な提供に集中できるようにします。開発者がOSSプロジェクトに好感を持っていることを考えれば、彼等がこれらの新しいOSS開発者ツールを採用しているのも驚くに当たりません。」

1 出典:IDC FutureScape: Worldwide Developer and DevOps 2023 Predictions(全世界の開発者とDevOpsに関する2023年の予測)、2022年10月、文書番号 US48597522

その他のリソース

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