ワークスペースを数分で作成、デプロイ時間を半減
OpenShift AI により、ターキッシュ エアラインズにおける AI モデルの開発効率とデプロイスピードはともに大きく向上しました。「OpenShift AI は、データアクセス、開発、デプロイメントを 1 つのスイートにまとめ、AI モデルの実験と実用化のフェーズを加速させます」と Yavuz 氏は述べています。
AI モデル開発プロジェクトでは時間の約 80% がデータの収集と準備に費やされますが、今では OpenShift AI により、さまざまなデータリサーチリソースへの接続の構築といった手作業が軽減され、重要な時間の節約になっています。また、Llama (大規模言語モデル (LLM) ファミリーの 1 つ) などのコアモデルは急速に変化しているため、モデルの実験フェーズではスピードが非常に重要です。ターキッシュ エアラインズでは事前定義されたテンプレートとイメージを使用することによりモデル開発環境の作成プロセスが効率化され、迅速な構築が可能となっています。
「データサイエンティストは必要なメモリーと中央処理装置 (CPU) の容量をリクエストし、私たちはそれに合わせてワークスペースを作成します」と Yavuz 氏は言います。「以前はワークスペースの作成に数時間かかっていましたが、OpenShift AI を使用すれば数分で完了できます。」
さらに、部分的には標準化により、またデータサイエンティストが運用チームやインフラストラクチャチームに依存しなくてよくなったこともあり、デプロイのスピードは 2 倍になりました。「YAML は人間が読めるデータシリアライズ言語であり、設定ファイルによく使用されますが、当社のデータサイエンティストはその YAML ファイルに、プロダクション環境への導入に必要なすべての要件を記述しています」と Yavuz 氏は言います。「そのようにして、OpenShift AI は彼らがプロダクション環境への移行を容易に行うためのツールを提供してくれています。」
イノベーションを促進するオープンな企業文化を社内全体で育成
ターキッシュ エアラインズでは現在、200 名以上の従業員が AI ベースの開発に取り組んでいます。ターキッシュ エアラインズのスタッフがプラットフォームに対する信頼を構築し、その利用を拡大していくにあたっては、Red Hat コンサルティングによる取り組みが役立ちました。Red Hat コンサルティングはデータサイエンティストが OpenShift AI を使用したり新たなコミュニケーション手段を確立したりするのも支援し、チーム間の障壁の除去にも貢献しています。
今では組織全体で、新しいパッケージ、拡張機能、テクノロジーを使用してオープンなアプローチで実験やイノベーションに取り組む姿があちこちで見られるようになっています。「これまで実験は、開発環境全体を破壊のリスクにさらすこともある複雑でリスクの高いプロセスでした」と Yavuz 氏は言います。「シチズン・データサイエンティストとしての顔も持つ当社のビジネスチームは、Red Hat と OpenShift AI のおかげで、それぞれ独自のモデルを独力で迅速に構築できるようになりました。」
今では、さまざまなビジネス部門がオンデマンドで独自の AI プロジェクトを開始でき、データサイエンティストは新しい LLM を簡単にダウンロードして試すことができます。誰もが新しいアイデアをテストして、結果とベストプラクティスを Yavuz 氏のチームと共有できます。受け取った Yavuz 氏のチームは新しいイメージを作成し、他のデータサイエンティストが使用できるようにします。「たとえば、データクレンジングの問題を解決したデータサイエンティストがいれば、私たちはそれをテンプレート化して、同じ問題に出会った人が使えるようにできます」と Yavuz 氏は述べています。
データサイエンティストに GPU などの主要リソースへのアクセスを提供
OpenShift AI を導入したことで、ターキッシュ エアラインズは増大するビジネスニーズに効果的に対応できるようになりました。この高度なインフラストラクチャによって、データサイエンティストが GPU 機能などのリソースにアクセスすることも可能になり、AI 開発プロセスが強化されました。
「以前は、必要なすべての AI モデルを作成するのに十分なプラットフォームやコンピュートリソースがありませんでした」と Yavuz 氏は言います。「OpenShift AI により、データ準備の効率化と AI モデル開発の加速だけでなくコンピュートリソースの拡張もできる、高度なツールとインフラストラクチャを得ることができました。」
OpenShift AI はコンピュートリソースの使用率も最適化できるため、個々のワークロードが他のワークロードに与える影響に関する懸念が軽減されます。「OpenShift AI ではコンピュートリソースの割り当てが可能なため、割り当てを超える人がいても他の人に影響はありません」と Yavuz 氏は述べています。
データサイエンティストもプロジェクトも状況に応じてスケールアップやスケールダウンする必要があり、プロジェクトによっては瞬時に強力なコンピューティング機能が必要になります。現在では、Red Hat OpenShift の自動スケーリングおよび自己修復機能が、重要なコンピュートリソースへのアクセスを保護し、運用チームの負担を軽減しています。
自動化されたプロセスと標準化されたテンプレート
OpenShift AI では、新しい環境が作成されるたびに、コンピュートリソースとデータソースに対するアクセス権がデータサイエンティストに割り当てられます。自動化されたプロセスと標準化されたテンプレートが使用されるため、手動での接続の構築に伴うリスクが軽減され、規制要件も常に満たされます。
「OpenShift AI は、標準化されたデータ接続レイヤーを提供してくれます」と Yavuz 氏は言います。「チームがデータソースに接続する必要が生じるたびにオペレーターがデータベースへのアクセスを構成したり、ユーザー名とパスワードを手動で入力したりする必要がなくなりました。」
さらに、データサイエンティストは、必要なデータソースやコンピュートリソースのみに限定してアクセスが許可されます。統合された Git リポジトリにより、AI モデルに対する適切なアクセス (読み書き可能または読み取り専用) が付与されます。アクセス管理は Active Directory とも統合されているため、ユーザーは同じログイン情報を使用して、必要なものすべてにアクセスできます。