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[ノースカロライナ州ローリー–RED HAT SUMMIT 2021年4月27日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳
Red Hatのサポートと、継続的に強化されるセーフティケースに基づくexidaのオープンな認証スキームは、オープンソース・ソフトウェアの大規模な利用で必要となるリーダーシップを提供するとともに、インテグレーターがオープンソース・ソフトウェアのエコシステムを活用する次世代の自動車安全アプリケーションを開発する際に安全機能や安全性の前提について理解を深めるための強固な基盤を提供します。
オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.は本日、自動車業界向けに機能安全認証を受けた、進化するLinuxオペレーティングシステムを提供する方針を発表しました。世界をリードするエンタープライズLinuxプラットフォームであるRed Hat Enterprise Linuxの信頼できるコンポーネントに基づき、様々な業界にわたる機能安全分野のリーダーであるexidaと共同で開発されるこのオペレーティングシステムは、そのライフサイクル全体を通じて継続的にアップデートされ、しかも重要な機能安全認証を維持するように設計されます。この製品は、車載用ソフトウェアのエコシステムにより大きな柔軟性をもたらします。基盤コンポーネントについてはRed Hatが開発およびメンテナンスを行い、exidaが継続的に認証するため、自動車メーカーとそのパートナーは、基盤コンポーネントの動作を信頼し、革新的なドライビング体験の提供に集中することができます。
自動車がますますモバイルデータセンターの様相を呈する中で、このオペレーティングシステムは先進運転支援システム(ADAS)から自動運転やインフォテインメントまで、実用ソフトウェアスタックの中で基盤的な役割を果たします。現在の車載用ソフトウェアは、リスクを極力低減し、ミスを最小限に抑えて安全性を主張できるように、プロプライエタリーで制限のある、意図的に低速なコンポーネントに基づいています。Red Hatは、車載用ソフトウェアにオープンイノベーションを付加するとともに、この同じコミットメントを機能安全性に対しても維持することで、よりセキュアなコンピューティングの大規模な実装と信頼性の高いLinuxシステム構築の利点を実現する専門技術を、自動車のサプライチェーンに提供する方針です。
そのために、Red Hatはexidaと提携して、車載電子システムの機能安全性を規定する国際規格であるISO 26262の認証取得に向けた準備を進めています。ISO 26262規格は、IEC 61508シリーズの規格を、自動車内の電気/電子システムに関わるセクター固有のニーズに適応させたものです。この適応は、電気、電子、ソフトウェアの各コンポーネントで構成されるセーフティ関連システムの安全性ライフサイクルにおけるすべての活動に適用されています。
今回の提携を通じて、Red Hatとexidaは、提供を予定するRed Hatの車載用Linuxの継続的な認証に向けて作業を進めていきます。exidaは、自動化および車載システムを専門とする世界的な公認の認証機関としての役割を果たしており、機能安全性とサイバーセキュリティの分野で関連人材あわせて500年分相当を超える累積経験を積んでいます。ほぼ20年にも及ぶ業務を通じて、exidaは、世界中で多くの一流の車載機器OEMやさらに多くの自動車部品メーカーと広範な関係を維持しています。exidaは、セーフティ関連アプリケーションで使用されるあらゆる部品について最大規模の障害モード情報データベースを管理し、4,000億動作時間を超える実フィールドデータを蓄積しています。
Red Hatのオープン・ハイブリッドクラウド・ソリューションは、すでに病院情報システムから世界規模の金融ネットワークまで、広範囲にわたる世界中のクリティカルなワークロードに使用されています。これらすべてのシステムを支えているのがRed Hat Enterprise Linuxです。このオペレーティングシステムは、最も機密性の高いアプリケーションに対しても、高度な安定性とセキュリティを備えた信頼性の高い基盤として機能しています。Red Hatは車載システムを手始めとして、製造装置やロボットなども含む様々な業務用テクノロジーにこの専門技術を適用する方針です。
サポートコメント
Red Hat Red Hat Enterprise Linux シニアバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー ステファニー・チラス
「最新の自動車は、セーフティやエンタテインメント用の車載システムから車両自体の動作に至るまで、まったく新しいドライビング体験を顧客に提供しています。こうした進化は、信頼性や機能安全性の向上に対する従来の要求を変えるものではありません。この要求は次世代自動車のソフトウェアバックボーンにまで及び、そのすべてがエッジ・コンピューティングとオープン・ハイブリッドクラウドによって接続されます。Red Hatは、クリティカルなエンタープライズ・ワークロード用の基盤を提供することに精通しています。そして今や、exidaと協力することで、継続的に認証される初のLinuxベースの車載用オペレーティングシステムにより、その専門技術と、世界をリードするエンタープライズLinuxプラットフォームの機能を自動車業界に提供しようとしています。」
Exida アドバンスドシステムズ部門ディレクター ジョナサン・ムーア氏
「exidaは、Red Hatとの提携を大変うれしく思います。Red HatのLinuxに関する専門技術やサービス、市場における地位と、exidaの評価や安全性分析、認証に関する卓越した地位を活かして、両社は機能安全アプリケーションに関わる自動化および自動車関連企業に対し、革新的で高品質なオープンソース・ソフトウェアへのアクセスを提供したいと考えています。Red Hatのサポートと、継続的に強化されるセーフティケースに基づくexidaのオープンな認証スキームは、オープンソース・ソフトウェアの大規模な利用で必要となるリーダーシップを提供するとともに、インテグレーターがオープンソース・ソフトウェアのエコシステムを活用する次世代の自動車安全アプリケーションを開発する際に安全機能や安全性の前提について理解を深めるための強固な基盤を提供します。」
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