[サンフランシスコ– ANSIBLEFEST 2017 – 2017年9月7日(現地時間)発表] 米国報道発表資料抄訳
オープンソースソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(NYSE:RHT、以下Red Hat)は本日、エンタープライズにおける戦略的重要性の高まりに呼応してITオートメーションを進化させるように設計された、新しいイノベーションを発表しました。
Ansibleは、大規模IT環境の管理を一変させるオープンソースのオートメーションテクノロジーです。Ansibleは、導入、使用、および理解の容易さを重視して設計された、世界で最も普及しているオープンソースITオートメーションテクノロジーのひとつであり、3,000近いユニークコントリビューター、アップストリームのAnsibleオープンソースプロジェクトに対する32,000以上のコミット、および全世界のあらゆる業界に広がる膨大なユーザー数を誇っています。Red Hatは、ハイブリッドクラウド環境にわたるクラウドネイティブなアプリケーションと従来型アプリケーションの両方のデプロイメントと管理に必要なコストと複雑性の低減を目的として、2015年にAnsibleの開発元企業を買収しました。Ansibleによって、組織は自動化されたエンタープライズを実現できます。
組織全体での自動化に関する技術の適応は、エンタープライズにおいて非常に大きな可能性を秘めています。2017年7月の調査では、回答者の4分の3がITのすべての重要な側面に関してオートメーションの価値を強調しており、「回答者の大部分は、当初のプロビジョニングから定型的な作業とサポート、継続的な変更管理まで、運用サイクル全体を通してオートメーションを『非常に有益』または『有用』と考えている」としています。また、回答者は「オートメーションの増加によって、各チームはシステムレベルの専門技術よりもアプリケーションと業務に専念できるようになるが、これはデジタル化の成功にとって非常に重要な要素である」1とも感じています。
本日サンフランシスコで開催中のAnsibleFestにおいて、Red Hatはエンタープライズのお客様が、IT運用から開発、ネットワーク管理、およびそれらの中間に位置する組織まで、組織全体でオートメーションの力を利用しやすくすることを目的とした、いくつかの新しいAnsibleのイノベーションを発表しました。
- Red Hat Ansible Engine:Red Hatの名を高めているエンタープライズグレードのグローバルサポートを、人気の高いAnsibleオートメーションコミュニティプロジェクトに提供するように設計された新製品。
- Red Hat Ansible Engine Networking Add-on:代表的なネットワーキングプラットフォームモジュールを完全サポート。
- Red Hat Ansible Tower 3.2:エンタープライズAnsibleオートメーション管理プラットフォームの最新バージョン。
多くの組織は、より迅速かつ頻繁にイノベーションを進めるというプレッシャーに直面しているため、ITインフラストラクチャは、重要なレガシーシステムのサポートを維持しつつ、最新のテクノロジーに適応できる必要があります。その結果、複雑で雑多なシステムができあがり、オートメーションなしでは管理が困難になります。Red Hat Ansible EngineとRed Hat Ansible Towerによって、組織は既存の雑多なテクノロジーを、シンプルで再現性のある自動化されたプロセスに統一できるようになります。これは、エンタープライズ全体にわたるビジネスクリティカルなオートメーションのデプロイメントと採用に対するアクセスの拡張と完全な管理に役立ちます。DevOpsの実装を目指すIT組織や、オートメーションを使ってデジタル戦略におけるリーダーシップを推進するITの破壊的創造者(ディスラプター)を求める企業にとって、こうした組織全体での採用が重要になります。
Red Hat Ansible Engine
Ansibleのオートメーションを使用すると、開発者やIT運用チームはITサービス/アプリケーション/環境をより容易かつ迅速にデプロイし、定型作業の自動化によってITチーム間の障壁を取り除くことが可能になります。Red Hatが新たに発表したAnsible Engineは、オープンソースの自動化技術であるAnsibleのサポートを提供する初めての製品です。アップストリームのAnsibleコミュニティは急速なイノベーションで有名ですが、多くの企業は、よりセキュアで安定した、信頼できるアプローチを必要としています。Ansible Engineを使うと、組織は基底のAnsibleテクノロジーによって提供されるツールとイノベーションに、より強固な、エンタープライズグレードの方法でアクセスできるようになります。Ansible Engineは、以下を特徴とします。
- 信頼性が高くエンタープライズ対応のAnsible、モジュール、および機能のセット
- 受賞歴のあるRed Hatのグローバルサポート組織による営業時間内または24時間x週7日のサポート
- Open Source Assurance、Service Level Agreement(SLA)対応、定期的なセキュリティおよびメンテナスアップデート等を含む、Red Hatサブスクリプションのすべてのベネフィット
Red Hat Ansible Engineとともに新しいNetworking Add-onも利用可能になり、現在の最新インフラストラクチャの重要なコンポーネントへの対応に寄与します。ネットワーキングオートメーションによって、IT組織は多数の一般的ネットワーク機器用に、社内で開発および保守される、完全なサポート付きのAnsibleモジュールを使用できるようになります。この製品には、以下のネットワーク向けのAnsibleモジュールに対する完全なエンジニアリングサポートが含まれます。
- Arista(EOS)
- Cisco(IOS、IOS-XR、NX-OS)
- Juniper(Junos OS)
- Open vSwitch
- VyOS
Red Hat Ansible Tower 3.2
Ansibleの自動化技術を採用する組織の増加にともなって、IT自動化の統御、管理、および効率的なスケーリングに関する要件が増大します。Ansible Towerは、自動化されたシステムをIT部門がより効果的に管理し、多層のデプロイメントを最適化するとともに、制御、より高いセキュリティ、および権限管理機能を追加するために役立ちます。
Red Hat Ansible Tower 3.2には、以下の機能を含む、ITチームへのより大きな価値の提供に役立ついくつかの新機能および強化された機能が含まれています。
- よりグローバルな管理:
インベントリーサポートのアップデート:ユーザーがカスタムビューを作成し、パブリック/プライベート/ハイブリッドクラウドに渡って属性に基づくマシン管理を行うことが可能になります
Towerインスタンスグループ: 特定の組織およびインベントリー専用に容量を割り当てます
Tower隔離ノード:遠隔地でのローカルジョブ実行容量に対応します
- より柔軟な自動化:
SCMインベントリーのサポート:各チームによるオートメーションとInfrastructure as Codeを実現可能になります
- プラガブル証明書:ユーザーによる独自のカスタム証明書タイプの定義、およびサードパーティ製の証明書、ストレージとの統合が可能になります。
現在のAnsible Towerのユーザーは、任意の時点でAnsible TowerのサブスクリプションにAnsible Engineサブスクリプションを追加し、Ansible Towerに使用されている基底のAnsibleオートメーションのサポートを利用できます。
また、Red Hat Ansible Tower 3.2はオープンソースAWXプロジェクトをベースとする最初のバージョンでもあります。これはRed Hatが後援する新しいオープンソースコミュニティプロジェクトで、ユーザーが直接やり取りして特徴や機能を追加し、Ansible Towerのイノベーション促進に貢献できるようになります。
提供開始時期
Red Hat Ansible Tower 3.2は、ansible.comおよびRed Hatカスタマーポータルを通して今月中に提供開始予定です。Ansible EngineおよびAnsible Engine for Network Automationは、スタンドアロン製品またはRed Hat Ansible Towerサブスクリプションの一部として10月初旬に提供開始予定です。
サポートコメント
Red Hat マネージメント担当バイスプレジデント Joe Fitzgerald
「世界中で、Ansibleに強い関心が集まっています。エンタープライズのお客様は、これらの強力な機能をエンタープライズ全体で採用できるように、より高い安定性と信頼性を備えたオートメーションテクノロジーを求めています。さらに、ミッションクリティカルなビジネスアプリケーションと環境に直接影響するオートメーションの実装が増えるに連れて、より高度なセキュリティ、サポート、および安定性の要件がさらに重要になります。Red Hat Ansible EngineとAnsible Engine for Network Automationで既存のポートフォリオを拡充することによって、組織がより自信を持ってこれらのテクノロジーを採用するために貢献することを目指します。」
関連リンク
- Red Hat Ansible Engine について
- Red Hat Ansible Tower 3.2 について
- Which is right for you: Engine or Tower? について
- Red Hat Ansible Tower 3.2の詳細について
- Networking features coming to Ansible 2.4 について
- AWX について
その他のリンク
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