ワイジェイFX、顧客向けサービス開発基盤に Red Hat OpenStack Platformを採用

プライベートクラウドへの移行により、アプリケーション開発者の利便性を高め、迅速なインフラ調達とシステム運用コストの削減を実現

東京 -

レッドハット株式会社(本社:東京都渋谷区、代表取締役社長:望月 弘一、以下:レッドハット)は本日、ヤフーグループにおける外為サービス専門の金融子会社、ワイジェイFX株式会社(本社:東京都千代田区、代表取締役社長  荒川佳一朗、略称:YJFX!)が、インフラ調達における負荷を削減し、より迅速に効率良くサービス機能の改善や新機能の追加を可能にする開発環境の構築に、拡張性に優れたIaaS基盤である Red Hat OpenStack Platformを採用したことを発表しました。

ワイジェイFXは、主に22通貨に及ぶ外為取引のオンラインサービスや投資信託サービスを提供しています。業界大手のサービスプロバイダーとして、さらなる顧客満足度の向上やサービス品質・信頼性向上に努めており、サービスの機能改善ならびに新機能の追加に力を入れています。カスタマーエクスペリエンスの継続的な向上のために、ITスタックのあらゆるレベルでイノベーションを推進したいと考えており、インフラストラクチャ層から取り組みを開始しました。

これまで、サービス開発の環境には仮想化ベースのパブリッククラウドを利用していました。リソースの追加調達に際しては、インフラ担当者が都度社内調整を行う必要があり、またサーバーの調達やインフラ設定に時間を要していた上、調達コスト自体も増大しており、より迅速なサービス開発環境の提供を実現する上で、大きな課題がありました。

このような状況を改善し、インフラ担当者を煩わせることなく、アプリケーション開発者自身が適切な開発環境を迅速に調達可能にするため、同社では2018年初頭から検討を開始、仮想化ベースのパブリッククラウドから拡張性の高い Red Hat OpenStack Platformを基盤としたプライベートクラウドへの移行を決定しました。

Red Hat OpenStack Platformは、OpenStackプロジェクトのオープンで業界標準の技術に基づいて構築されており、強化されたコード、エンタープライズグレードのセキュリティを兼ね備えています。レッドハットは、専門知識と強固なサポートを組み合わせ、OpenStackコミュニティのイノベーションをワイジェイFXに提供します。また、同社は、レッドハットが提供する、インフラストラクチャ移行ソリューション(Red Hat infrastructure migration solution)のディスカバリーセッションに参加しました。レッドハットのコンサルタントの支援により、マイグレーションプロジェクトの課題や効果の可視化、理想的な開発環境の将来像を一緒に描くことができた点も、レッドハットをパートナーとして選択する理由となりました。

5年間のシステム保守・運用コストを比較した結果、これまでのパブリッククラウドを利用する場合に比べ、30-40%のコスト削減が見込まれています。また、開発環境準備のリードタイムについても、2週間-1ヶ月程度かかっていましたが移行後はインフラ担当者を介さずに、アプリケーション担当者が自ら必要なリソースを準備可能となり準備期間を数時間までに短縮することができました。これにより、インフラ担当者の作業負荷軽減を実現し、アプリケーション担当者はよりスピーディーに開発業務に取り組むことができるようになると共に、新たな事業展開や顧客サービスの質的向上をも可能にする開発基盤の整備につながりました。

なお、今回の移行作業並びに、プライベートクラウド構築はシステムインテグレーターの株式会社DTSが担当しましたが、ディーリングシステムなどを対象に2019年4月末に移行作業を完了しています。

 

サポートコメント

ワイジェイFX株式会社 システム管理部 マネージャー 齋藤 光氏

「競争がより激化するオンライン金融サービス市場において、お客様に支持される新サービスや新機能の実装をより迅速、安全、確実に行える情報インフラを求めていました。また、同時に弊社のインフラ担当の負荷軽減や、アプリケーション開発者へのスピーディーで柔軟な開発環境を提供しつつ、運用コストの削減を実現する必要がありました。Red Hat OpenStack Platformを採用したことで、理想的な開発環境が整いつつあります。今後も、オープンソース技術を活用した革新的なシステム基盤の構築に取り組み、さらにDevOpsやコンテナなど新たな開発手法や技術を取り入れながら、ビジネスをさらに加速してまいります」

 

株式会社DTS 法人ソリューション事業本部 第二法人ソリューション事業部 基盤担当 川島 直祥氏

「ワイジェイFX様のRed Hat OpenStack Platform導入を支援するあたり、独自のシステムやアプリケーション環境に合わせた細かなチューニングを行う必要がありました。レッドハット社のコンサルティング支援を受け、無事マイグレーションに成功しています。また、合わせて提供されている、Red Hat OpenStack PlatformのデプロイツールであるDirectorを活用することにより、構築時の設定変更や繰り返し行うデプロイ作業を効率的に進めることができました。」

 

レッドハット株式会社 代表取締役社長 望月 弘一

「Red Hat OpenStack Platformを活用することで、柔軟で拡張性の高いクラウドネイティブなインフラストラクチャを構築可能です。開発者は必要に応じてセルフサービスでリソースを準備することができます。今回、外部の仮想化環境からプライベートクラウドへ開発環境を移行することで、インフラ担当の作業負荷軽減のみならず、開発者により柔軟な環境を提供できるようになりました。これにより、お客様ニーズに即したサービスの機能改善や新機能の追加に取り組みやすくなります。」

 

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