先日、アムステルダムにある ING の本社で、同社の Global Head of Tech Strategy (グローバル・テクノロジー戦略統括責任者) である Marco Eijsackers 氏にお話を伺いました。数千人のエンジニアからなるエンタープライズ・テクノロジーチームを擁し、世界中で 4,000 万人以上の顧客にサービスを提供している ING は、多くのエンタープライズ IT リーダーに共通する核心的な課題に直面しています。単一ベンダーのロードマップに縛られることなく、AI を取り入れた柔軟なテクノロジー戦略を構築するにはどうすればよいかという課題です。
今回の対談では自律性のアーキテクチャに焦点を当て、ING がスケーリング、厳格な金融規制、および急速なテクノロジーサイクル間のバランスをどのように取っているかを探り、業界のリーダーの皆様にもこれらのテーマについて考えていただくきっかけを提供します。
- オープンスタンダードで複雑性に対処する:ING はレガシーシステムを整理し、グローバルで再利用可能なプラットフォーム機能へと集約しています。オープンソース、Kubernetes、標準 API を活用することで、ベンダーロックインを排除しながら環境間の流動性を維持しています。
- 設計段階からデジタル主権を考慮に入れる:DORA のような規制に対処するには、「クラウドスマート」なアプローチが必要です。ING は機密性の高いワークロードをプライベートクラウド上で保護する一方で、重要度の低いシステムにはパブリッククラウド・プロバイダーを選択的に活用しています。
- エンジニアの能力を強化:ING は、独自の One Engineering System を通じて、開発者に自動化されたガードレールと「ゴールデンパス」を提供しています。コンプライアンスをワークフローに直接組み込むことで、プロビジョニング時間を数時間から数分へと短縮しています。
- エージェントファーストの未来への備え:ING は Vista プラットフォームなどの既存の AI アプリケーションにとどまらず、エージェント型ランタイムや新しい運用モデルを安全に実験できるサンドボックス環境を構築しています。
同業のテクノロジー担当エグゼクティブへのアドバイスを求めたところ、Marco 氏は私の心に深く響く原則を共有してくれました。
「掲げたビジョンには確固たる信念を持ちつつも、そこに到達するための手段については柔軟であるべきです」
私自身も常に、「確固たる意見を持ちながら、固執はしない」という同様の哲学を抱いてきました。確固たる信念を持ちながらも、異なるデータが提示されたときには考えを柔軟に変える姿勢が重要です。クラウド移行への対応、開発者の生産性向上、またはエンタープライズ AI への準備など、どのような取り組みであっても、ING の歩みは先進的な IT 戦略のための価値ある青写真を提供します。
対談の全編は以下からご覧いただけます。
リソース
適応力のある企業:AI への対応力が破壊的革新への対応力となる理由
執筆者紹介
Ashesh Badani is Senior Vice President and Chief Product Officer at Red Hat. In this role, he is responsible for the company’s overall product portfolio and business unit groups, including product strategy, business planning, product management, marketing, and operations across on-premise, public cloud, and edge. His product responsibilities include Red Hat® Enterprise Linux®, Red Hat OpenShift®, Red Hat Ansible Automation, developer tools, and middleware, as well as emerging cloud services and experiences.
Previously, Badani was Senior Vice President of Cloud Platforms, where he helped solidify the company as a hybrid cloud and enterprise Kubernetes leader. Under his leadership, Red Hat has also expanded OpenShift from an award-winning Platform-as-a-Service solution to the industry’s leading enterprise Kubernetes platform, with 1,000+ customers spanning all regions and industries. Badani started at Red Hat overseeing product line management and marketing for the Red Hat JBoss® Enterprise Application Platform middleware portfolio.
Badani has played a significant role around strategy, analysis, and integration for key Red Hat acquisitions—including StackRox in 2021, CoreOS in 2018, and FuseSource in 2012—to bolster the company’s integration portfolio.
Prior to joining Red Hat, Badani served as Director of Product Management and Product Marketing of Integration and Application Platform Products at Sun Microsystems. He has more than 20 years of experience in the technology and finance industries at both established and emerging companies.
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