今日はオープンソースにとって記念となる日です。史上最大のソフトウェア取引が行われ、その対象はオープンソース企業でした。しばしこの事実を噛みしめてください。私たちはつい先ほど歴史に新たな1ページを加えたのです。
このニュースで最も重要なのは、私たちを仲間に迎え入れようとしている企業が、常にお客様のことを考え、成功のためのイノベーション・プラットフォームとしてコミュニティを支援するという、私たちをRed Hatたらしめ、長年にわたる成功に導いてきた要因をそのまま維持すると約束している点です。
今日、オープンソースはあらゆる場所に見られますが、エンタープライズITはその限りではありません。オープンソースが(あるいはRed Hatが)辿ってきた道のりにあまり詳しくない人もいるでしょうから、今日の発表がなぜ歴史的意義を持つのかを理解するための背景を説明したいと思います。
Red Hatは1993年に設立され、Red Hat Linuxが最初に発表されたのは1994年10月31日でした。これはハロウィンリリースとして知られることになり、ハロウィンは現在もRed Hat社員にとっての祝日になっています。
私は2001年5月にRed Hatに入社しました。当時、Red Hat Linuxはパッケージ版の形で書店やCompUSAなどの小売店で29.95ドルで販売されており、あるいは(十分な帯域幅があれば)FTPサイトから無料でダウンロードできました。Red Hat製品のユーザーは、彼らの企業内における最初期の導入者として、開花しつつあったインターネット上のオープン・コミュニケーションを頼りにモチベーションとサポートの両方を得ながら、このテクノロジーで実現可能なことの限界を広げていきました。サポートされていないハードウェアがあった場合、バグが見つかった場合、セキュリティホールが発見された場合など、夜間に自宅でコーディングを行うことの多かったRed Hatのユーザーが、発見と解決の第一線になっていました。私たちは、少数の早期導入者がRed Hatブランドの下に集まったコミュニティでした。Red Hatのオフィスには、今でもそれらのRed Hat Linuxのパッケージがたくさん残っており、オープンソースに対する私たちの取り組みと、どれほど長い道のりを共に歩んできたかを示す、物理的な思い出の品となっています。
このコミュニティには、私がそれまでに経験したどんなものよりも強いLinuxとオープンソースに対する情熱が存在しました。しかし、オープンソース・ファンの情熱だけでは、Red Hatが(あるいはLinuxが)エンタープライズ・ソフトウェアの一角を占めることはできなかったでしょう。そこで、2002年に私たちは「社運を賭けた決定」を行い、オープンソースプロジェクト構築に対する投資を継続しつつ、そこから商用オープンソース製品を独立させました。無料ダウンロード版とパッケージ版のRed Hat Linuxを廃止し、代わりにエンタープライズ・サブスクリプション・モデルを導入して、自由というオープンソースの原則は維持したまま、長期的に持続可能なビジネスモデルを作り出したのです。そのときリリースされたのはRed Hat Linux Advanced Serverでした。翌年、私たちは製品名をRed Hat Enterprise Linuxに変更し、あとは皆さん良くご存じの通りです。そこには多くの細かな経緯がありますが、重要なのは、Red HatがLinuxとオープンソースを成功に導く優れたビジネスモデルを発見するとともに、Fedoraなどのプロジェクトを通してLinuxコミュニティでの投資と革新を行う能力をさらに強化したということです。このモデルは現在も(大幅に拡張された形で)適用されており、オープンソースを現在の地位に押し上げるために私たちが行った多くの施策のひとつになりました。
当初のモデルを分断したことは、功を奏しました。その後、Red Hatは地歩を固め、Linuxを超えてエンタープライズITのその他の領域にも進出しました。16年経った今も、Linuxは依然として業界の革新の原動力であり、Red Hat Enterprise Linuxは広範化したRed Hatのエンタープライズ・テクノロジー・ポートフォリオの基盤となっています。Red Hat Enterprise Linuxを発表した日から、オープンソースを企業に導入するのが私たちの使命だったことは注目に値します。私たちはLinuxでそれを行いました。Java EEでそれを行いました。OpenStackでそれを行いました。そして現在はAnsibleでそれを行っています。Kubernetesで、そして他にも多数のオープンソースプロジェクトでそれを行っています。
そして今日、地球上で最大のエンタープライズ・プレイヤーのひとつが、オープンソースとRed Hatをさらに進化させることに合意しました。IBMに加わることで、Red Hatはお客様により多くのオープンソース・イノベーションをより大規模に提供できるようになります。
重要な点として、IBMは私たちにとって長年にわたる素晴らしいパートナーであり、その関係は同社がLinuxに多額の初期投資を行い、最初のハードウェア・プラットフォームパートナーの1社としてRed Hat Enterprise Linuxをパッケージ化し同社の顧客に提供した日々まで遡ります。その後、IBMはインフラストラクチャからアプリケーションやサービスまで、変革的エンタープライズITソリューションの構築に常に手腕を発揮してきましたが、その多くはオープンソースを基盤としていました。これから両社が力を合わせてこれらの作業を促進し、オープンソースの革新の原動力に対する貢献を続けて行くことを楽しみにしています。
IBMが行ったオープンソースに対する最初の10億ドルの投資から、Red Hatが行ってきたオープンソース・コミュニティに対する貢献とオープンソースを企業に提供するための努力まで、そしてIBMがRed Hatとオープンハイブリッドクラウドに340億ドルの投資を行おうとしている今、もしもオープンソースが生き残ることに疑いを持つ人がいたとして、今回の発表によってその議論に正式な終止符が打たれると思います。しかも、私たちはまだスタートしたばかりなのです。
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Important Additional Information and Where to Find It:
https://www.redhat.com/ja/blog/monumental-day-open-source-and-red-hat
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