Red Hat とパートナーによるネットワーク・インフラストラクチャ
信頼性の高い接続と通信
ネットワーク・インフラストラクチャが情報をよどみなく伝達
ネットワーク・インフラストラクチャとは、IT インフラストラクチャの一部であり、ユーザー、デバイス、アプリケーション、インターネットなどを接続し、組織内でデータが流れることを可能にするハードウェア、ソフトウェア、システム、デバイスを指します。ネットワーク・インフラストラクチャは外部とつながっているため、保護とセキュリティの確保が必要な脆弱ポイントでもあります。分散型、データ集約型、またはレイテンシーを最小限に抑える必要があるクラウドネイティブ・アプリケーションを開発する組織が増加しているため、適切なネットワーク・インフラストラクチャの重要性は増しています。
適切なネットワーク・インフラストラクチャとセキュリティ対策がないと、ユーザー体験の低下やネットワーク攻撃につながり、従業員の生産性と効率に悪影響を与える可能性もあります。予測可能なパフォーマンスと一貫性のあるユーザーエクスペリエンスを実現するには、信頼性が高く、スケーラブルで、セキュリティ重視のネットワーク・インフラストラクチャが必要です。Red Hat は、ネットワーキング・エコシステム・パートナーと緊密に連携し、セキュリティを重視した信頼性の高いネットワークを構築するために必要なテクノロジーのテスト、認定、統合、および最適化を行います。
ネットワーク・インフラストラクチャが重要である理由
ルーターやスイッチからサーバー、仮想エンティティ、仮想マシン (VM)、インフラストラクチャ・レベルのソフトウェア、マイクロサービス、先進的なアプリケーションに至るまで、有意義なカスタマーエクスペリエンスを提供できるテクノロジーには、信頼性が高く、スケーラブルで、セキュリティ重視のネットワーク・インフラストラクチャが不可欠です。ネットワーク・インフラストラクチャは、あらゆるレベルでのアプリケーションの接続および通信を可能にするための基礎であり、基盤です。これは、パートナーや顧客と通信するためのメカニズムでもあります。信頼性が高く、スケーラブルで、セキュリティ重視のネットワーク・インフラストラクチャでは、次のことが可能です。
- ロールとアプリケーションに基づいてアクセスを制限することにより、セキュリティを有効にする
- より優れたユーザーエクスペリエンスのための基盤を提供する
- ネットワークサービスを提供し、通信サービスプロバイダーが専用のハードウェアからオープンソースソフトウェアに移行できるようにする
Red Hat と当社のパートナーは、セキュリティを重視した信頼性の高いネットワーキングのメリットを IT の新時代にもたらし、お客様がデジタル時代に後れを取らないように、インフラストラクチャの変革とモダナイゼーションを支援しています。
ソリューション概要
Red Hat とパートナーを活用して、信頼性が高く、セキュリティ重視のネットワークを構築する
Red Hat は創業以来、最初は Red Hat® Enterprise Linux®、続いて Red Hat OpenStack Services on OpenShift®、Red Hat OpenShift®、Red Hat Ansible® Automation Platform を提供し、ネットワーク・インフラストラクチャの構築とサポートを行ってきました。
IT スタック内のテクノロジーは、すべてが連携して動作する必要があります。そして、そのような接続を支えるオペレーティングシステム (OS) には一貫性、信頼性、柔軟性が求められます。Red Hat Enterprise Linux はこのすべてを備え、さらには先進的な IT をつなぎ合わせる共通のリンクとしての機能も果たします。Red Hat Enterprise Linux の機能は、システム、アプリケーション、およびプロセスを、ドメインネームシステム (DNS)、動的ホスト構成プロトコル (DHCP)、ルーティング、ブリッジング、仮想ネットワーキング、およびネットワークの監視とトラブルシューティングを提供して管理するためのネットワーキングツールと接続します。
Red Hat はパートナーと連携して、Red Hat Enterprise Linux、Red Hat OpenShift、Red Hat Ansible Automation Platform、および Red Hat OpenStack Services on OpenShift との統合を認定しています。これらのパートナーは Red Hat が開発したコアコンポーネントを補完し、自動化や、クラウドネイティブ・アプリケーションのスケーラビリティ、セキュリティなどのネットワーキングにおける重大な技術的問題を解決して、既存および新規のテクノロジーを組み込むためのより広範なシステムを構築します。
ビジネス変革のためのツール
パートナーシップ
Red Hat ネットワーク・インフラストラクチャ・エコシステム・パートナー
生産性を向上してセキュリティ脆弱性を軽減
以下のタブから Red Hat ネットワーク・インフラストラクチャの独立系ソフトウェアベンダー (ISV) パートナーについて学んだり、ISV パートナーページから、さまざまなユースケースにおけるサポートされた認定パートナー・ソリューションを検索したりできます。
ハイブリッドクラウド、マルチクラウド、およびエッジ
先進的なアプリケーションは、オンプレミスからエッジに接続できることが必要であり、費用効果の高いスケーラブルな帯域幅、低レイテンシー、信頼性、セキュリティが求められます。これらのパートナーは、最適なハイブリッドネットワークの構築を支援するソリューションを提供します。
パートナー
F5 BIG-IP Local Traffic Manager (LTM) シリーズロードバランサーは、レイヤー 4 およびレイヤー 7 のスループットと接続速度を備えた、プログラム可能なクラウド対応アプライアンス/仮想アプライアンスを特徴としています。
Juniper Contrail Enterprise Multicloud は、マルチベンダー環境全体のあらゆるワークロードとクラウド向けに設計された、マルチクラウド対応のネットワーキング、セキュリティ、オーケストレーション、および監視プラットフォームです。
NGINX Ingress Controller は、62% 以上が推奨するイングレスプロバイダー 1 で、ダウンロード数は 1,000 万回を超えます。2 NGINX Ingress Controller により、高性能でスケーラブル、かつ、セキュリティを重視した先進的なアプリケーションを本番環境で実行できます。
Ansible モジュールと Palo Alto Networks モジュールを組み合わせると、パブリック、プライベート、およびハイブリッドクラウド・デプロイメント向けの Palo Alto Networks VM-Series の自動化とオーケストレーションを行えます。
可観測性
ハイブリッド環境の接続の問題や、先進的なクラウドネイティブ・アプリケーションを構成する分散型のコンテナとマイクロサービス間の接続の問題に対するトラブルシューティングは困難です。これらのパートナーは、接続の問題を、発生前に迅速に特定して解決するのに役立つソリューションを提供します。
パートナー
A10 Networks により、企業とサービスプロバイダーは、マルチクラウドの変革と 5G への対応に備えるための、セキュリティ重視で可用性が高く、効率的なビジネスクリティカル・アプリケーションを提供できます。
Arista EOS は、完全にプログラム可能で高度にモジュール化された Linux ベースのネットワーク・オペレーティングシステムで、Arista スイッチングファミリー全体で単一のバイナリー・ソフトウェア・イメージを実行します。Arista EOS で構築されたクラウド・アーキテクチャは、大規模に動作する管理機能とプロビジョニング機能を備えた、数十万のコンピュートノードとストレージノードに拡張できます。
Avi Networks は、単なる負荷分散機能だけではなく、アプリケーション分析、マルチクラウド・トラフィック管理、予測型の自動スケーリング、セキュリティ、およびベアメタル、VM、パブリッククラウド、コンテナ、Platform-as-a-Service (PaaS) の各環境向けのコンテナサービスを含む、弾力性に優れたアプリケーション・サービス・ファブリックを提供します。
Cisco APIC は、リアルタイムメトリクス、レイテンシーの詳細、アトミックカウンター、および詳細なリソース消費統計を使用し、システムレベルでアプリケーションとテナントのネットワークヘルスを一元的に分析して可視化します。
Juniper Contrail Insights は、ネットワーク・インフラストラクチャのパフォーマンスを監視、トラブルシューティング、最適化するための機能を提供します。物理環境とマルチクラウド環境に対するエンドツーエンドの可視性は、潜在的な問題を排除するのに役立ちます。
Tigera の Calico Enterprise は、Kubernetes 環境に深く組み込まれた Kubernetes ネイティブのソリューションで、堅牢なセキュリティ制御、リアルタイムの可観測性、異種環境全体の内部からのトラブルシューティング・データを提供します。
セキュリティ
コンテナとハイブリッドクラウド・テクノロジーによって、セキュリティを取り巻く環境はさらに複雑になります。先進的なハイブリッドクラウド・インフラストラクチャでは、データセンターであろうとパブリッククラウドであろうと、ネットワークの各層でセキュリティを実装する必要があります。自動化された方法でセキュリティを継続的に監視し、早期に対処するためには、人とプロセスを調整する必要があります。これらのパートナーは、データセンターからエッジまで、アプリケーション・ネットワーク・スタックのセキュリティに対応するためのソリューションを提供します。
パートナー
A10 Networks Thunder Containers は、セキュリティ重視のアプリケーションサービス向けの、クラウドネイティブで軽量なコンテナベースのソリューションをセットにしたもので、コンテナ環境で、A10 Thunder Application Delivery Controller (ADC)、A10 Thunder Carrier-Grade Networking (CGN)、A10 Thunder Convergent Firewall (CFW) を提供します。
F5 は、レイヤー 7 の可視性とエンタープライズレベルのセキュリティを備えた、包括的なコンテナ・セキュリティ・ソリューションを提供します。F5 Advanced WAF (Web アプリケーション・ファイアウォール) と NGNIX App Protect は、主要なオープンソース・ソリューションと緊密に連携して、あらゆる種類の攻撃から防御します。
Infoblox Ecosystem Exchange は高度に接続された統合セットで、組織がサイロを排除して、セキュリティ・オーケストレーション、自動化、および応答 (SOAR) のソリューションを最適化し、サードパーティのマルチベンダーのアセットを含めたサイバーセキュリティ・エコシステムの投資対効果 (ROI) を向上させるのに役立ちます。
NGINX により、WAF および JSON Webトークン (JWT) 認証をアプリケーションの近くにデプロイすることが可能になり、軽量で、信頼性が高く、費用効果の高いソリューションでプロダクショングレードの保護を実現できます。NGINX Application Platform には、負荷分散とアプリケーション提供のための NGINX Plus、セキュリティのための NGINX App Protect、アプリケーションコードを実行する NGINX Unit が含まれ、すべてが NGINX Controller によって監視され、管理されます。
Palo Alto Prisma Cloud は、業界をリードするクラウドネイティブのセキュリティ・プラットフォームで、ソフトウェア・ライフサイクル全体を通じて、あらゆるクラウドのホスト、コンテナ、およびサーバーレス・デプロイメントを全体的に保護します。さらに、Prisma Cloud Compute Edition 自体がクラウドネイティブで API に対応しており、オンプレミスまたはクラウド内のあらゆる OpenShift ワークロードなどを保護します。
Tigera Calico は、既存のエンタープライズ・セキュリティ・コントロールを Kubernetes に拡張することにより、セキュリティとコンプライアンスの要件に迅速に対応します。Calico はレイヤー 3 にデプロイされ、OpenShift に高可用性接続オプションを提供します。このオプションによって、ネットワーキングチームは高可用性アーキテクチャを実装することができます。
サービスプロバイダー向けの 5G とエッジ
モバイルデジタルサービスの需要の高まりと、多様化が進むトラフィックプロファイルによって、5G やエッジコンピューティング・サービスなどのサービスを提供するためには、適応性が高く、スケーラブルで、経済的なネットワークが必要です。これらのパートナーは、サービスを迅速かつ効率的に追加するために必要なスピード、アジリティ、スケーラビリティを実現するソリューションを提供します。
Red Hat のネットワークエコシステムは、主要なパートナーと信頼されるオープンソース・コミュニティを結集して、デジタル・サービス・プロバイダーになるために必要な革新的で検証済みの統合ソリューションを創り出します。
パートナー
A10 Networks Thunder Containers は、アプリケーションサービス向けのクラウドネイティブで軽量なコンテナベースのソリューションをセットにしたものです。キャリアグレード NAT (CGNAT) 製品向けの業界初のコンテナベースのソリューションで、通信サービスプロバイダーによる 5G の商業化に備えてコンテナ環境への移行をサポートします。
F5 ツールは、クラウドネイティブ・インフラストラクチャのデプロイメント、4G から 5G へのシグナル ・インターワーキング、セキュリティ・ソリューション、シグナリング・セキュリティ・ソリューション、およびサイバーセキュリティ詐欺に対処するフロントオフィス・セキュリティから、マルチクラウド、マルチテナント、分散ネットワークを管理および保護します。
DNS、DHCP、および IP アドレス管理 (DDI と呼ばれる) における業界のリーダーとして Ansible と Infoblox を統合し、効率と可視性の向上、リスクの軽減、カスタマーエクスペリエンスの向上を実現するための制御とセキュリティ保護をコアから提供します。
Kaloom Cloud Edge Fabric は、完全に自動化されたデータセンター・ネットワーキング・ファブリック・ソリューションです。4G と 5G の同時適用向けにデータセンターエッジに組み込まれた 5G ユーザープレーン機能 (UPF) と、ネットワークスライシングのネイティブサポートの提供に特化して設計されています。
Mavenir のサービスベースのクラウドネイティブな 5G コア・プラットフォームは、既存の進化型パケットコア (EPC) と 4G LTE への投資を最大限に活かしながら、6G に移行するための柔軟なプロセスを可能にします。
Nuage Networks Virtualized Services Platform (VSP) は、業界をリードするネットワーク自動化プラットフォームで、さまざまな SDN、SD-WAN、クラウド・ソリューションを可能にします。VSP は、データセンターのプライベートクラウドから大規模なワイドエリアネットワーク (WAN) や世界最大のパブリッククラウドに至るまで、ネットワークとクラウド全体で高度なネットワーク自動化を実現します。