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お客様事例

保険会社が新しいテクノロジーで見積もりの所要時間を 20 分から 2 分に短縮

最終更新日:

デジタル化が進む市場で競争力を磨くため、労働者災害補償保険会社の Employers は、運用プロセスの最適化を求めていました。同社は Red Hat OpenShift で一元的なアプリケーション環境を構築し、Red Hat の運用管理ソリューションとミドルウェア・ソリューションを使用して保険契約の関連プロセスを自動化することを決定しました。現在、Employers ではアジャイルで応答性に優れたワークフローの基盤が確立し、その結果 3 年間の売上が 40% 増加したほか、より効率的なサービス体験を顧客に提供できるようになりました。Red Hat のテクノロジーエキスパートによるガイダンスを通じて、Employers は新たなイノベーションを起こす機会や、競合他社と差を付けるためのチャンスを次々と発見しています。

イメージコンテナ


メリット

  • 3 年間の売上高が 40% 増加
  • 開発期間を 9 カ月間から 2 週間に短縮
  • 可搬性と障害復旧を改善
  • エキスパートの実践的なサポートにより新しいテクノロジーの導入を単純化

デジタルビジネスに求められるスピードでのサービス提供 

1913 年の創業以来、Employers はアメリカの中小企業向けに労働者災害補償保険を提供してきました。その親グループである Employers Holdings は、米国 46 州の 30 以上の業界で事業を展開しており、2019 年時点の資産と投資額は 29.3 億ドルに上ります。

他の多くの業界と同様に、保険市場もデジタルビジネスとデジタルでのサービス提供にシフトしています。この変化が業界に新たなビジネスチャンスをもたらす一方、Employers のような老舗企業は、従来型のベンダーや FinTech ベンダーとの新たな競争に直面しています。Employers は、より効率的なサービス提供アプローチが必要であることを認識していました。同社の既存プロセスはレガシー・アプリケーションに依存していたため、頻繁に手動での作業を必要とし、保険引受人、請求担当者、代理店、およびその他のクライアントへのサービス提供に遅れが生じがちでした。

「大きな IT プロジェクトを完了させるまでに、9 カ月必要でした。時間がかかれば、それだけデジタル市場のスピードに対応する能力が制限されます」と、Employers のエグゼクティブバイスプレジデント兼 CIO である Jeff Shaw 氏は語ります。「お客様は、保険について心配することなくビジネスに集中したいと望んでいます。当社のデジタル戦略では、代理店とお客様にできるだけ迅速かつ効率的に情報を提供したいと考えます」

重要なレガシー・アプリケーションのサポートを継続しながら新たなデジタル・ソリューションを構築するため、Employers は既存の IT インフラストラクチャの移行を決定しました。移行先となる一元的かつスケーラブルで応答性に優れたクラウド環境では、自動化機能とマイクロサービスベースのアプローチを活用します。

Red Hat OpenShift を使用してプロセスを市場の変化に適応させる

プロプライエタリー・ソリューションとオープンソース・ソリューションをいくつか評価した結果、Employers はベンダーとして信頼のある Red Hat と連携して先進的なデジタルサービス環境を構築することを決定しました。Employers では数年にわたる Red Hat Enterprise Linux の使用実績があったことから、新しい IT インフラストラクチャを構築するにあたり、Amazon Web Services (AWS) 上で稼働する Red Hat OpenShift を採用しました。

「競合他社と比較したとき、Red Hat を選ぶべきだということは明白でした」と Shaw 氏は語ります。Red Hat の場合、テクニカル・アカウント・マネージャーやコンサルティングサービスからサポートを得ることも可能で、企業が新しいテクノロジーとアプローチを活用して成功するために必要なものをワンストップで提供してくれます」

Red Hat OpenShift は、オンプレミス、クラウド、およびエッジ環境において信頼性の高い運用と管理を実現するエンタープライズ向け Kubernetes コンテナ・プラットフォームです。この製品は、コンテナ・インフラストラクチャのインストール、アップグレード、ライフサイクル管理を自動化します。 

また、Employers はプロセスの単純化とサービス提供の迅速化をさらに進めるため、Red Hat OpenShift に加えて以下の Red Hat 製運用管理ソリューションを導入しました。

  • Red Hat Ansible Automation Platform:ヒューマンリーダブルな言語と再利用可能な Playbook により、ビジネスプロセスの単純化と最適化を行います。 
  • Red Hat Decision Manager:ビジネスルール管理、リソース最適化、複合イベント処理 (CEP) を自動化することで、市場の状況の変化に応じてビジネスルールを迅速に更新できるようにします。 
  • Red Hat Smart Management:バージョンメンテナンスを含め、Red Hat Enterprise Linux ホストのプロビジョニングと管理を行います。
  • Red Hat Insights:セキュリティリスクの特定と対策を行います。

Employers は Red Hat コンサルタントと緊密に連携することで、Red Hat OpenShift および関連する運用管理ソリューションの実装をわずか 3 カ月で完了しました。この実装には、19,000 のルールを管理する Decision Manager で作成された見積もりエンジンが含まれます。現在、同社の新規アプリケーションはすべてこの環境で構築されています。

アジャイルアプローチによる収益の増加とカスタマーエクスペリエンスの向上

市場投入時間の短縮と新しいビジネスラインによって新規売上が 40% 増加

新しい Red Hat OpenShift 環境でプロセスとアプリケーションを標準化することにより、Employers は販売代理店と顧客の両方に対してサービス提供の迅速化を実現しました。 

この効率性は、Employers が新たなビジネスチャンスを掴むための助けとなっています。たとえば、見積もり作成のスピードが向上したことで、価格比較サイトで競争できるようになりました。Employers はまた、保険テクノロジー (InsurTech) 企業と連携するための新しいオープン API (アプリケーション・プログラミング・インタフェース) を導入しました。

これらの新しい収益源に支えられ、同社の新規売上は 3 年間で 40% 増加し、見積もり依頼の受領および処理件数は 80% 増加しました。

「このスピードがなければ、InsurTech 市場から完全に取り残されていたと思います。API の導入により、最初の 1 年半にその分野で約 4,000 万ドルの追加収益を獲得することができました」と Shaw 氏は語ります。「お客様がセルフサービスで行えることを増やし、販売代理店の生産性を向上させたことで、実際に財務上の影響がもたらされています」

アジャイルで自動化されたアプローチによって開発を加速

この提供スピードの変化において重要なのは、Employers が、単純化かつ自動化された保険契約管理と併せて DevOps やアジャイルといった新しい開発アプローチを導入したことです。 

Employers は Decision Manager の複合イベント処理 (CEP) 機能を使用して、質問を効率化し、保険引受人の手作業による確認を排除しました。その結果、保険契約の処理にかかる時間が 18 分から 2 分未満に短縮されました。 

「以前は、承認するごとに E メールを送信し、それぞれを手動で処理しなければなりませんでした。今では、当社が作成したオンラインツールによって代理店とお客様が多くの承認作業を完了できるようになり、当社側の作業は必要ありません。お客様は、いつでも、どこでも、当社と取引を行うことができます」と Shaw 氏は語ります。

バックエンドの自動化機能も、提供の迅速化に貢献しています。Employers は Ansible Automation Platform を使用して、構成の一貫性を確保し、ホストのプロビジョニングを効率化しています。また、リモート実行機能により、複数のアドホックな Ansible コマンドを一度に実行できます。

これらの変化により、Employers における保険契約の業務量は、年間 85,000 件から年間 106,000 件へと増加しました。現在、規制の厳しい業界で 100 年の歴史を持つこの企業では、IT はボトルネックではなく、強みであると見なされています。

「Red Hat と連携したことでビジネスへの取り組み方が変わり、従来のウォーターフォール型から、アジャイルで反復的な作業と自動化を用いるアプローチへと変化しました。今では、過去には 9 カ月ごと提供していた新機能を、人員を増やさずに 2 週間ごと、あるいは代理店が希望する 4 週間ごとに提供できるようになりました」Shaw 氏は語ります。「IT がビジネス目標と密接に関わるようになったため、デジタル分野で多くの競合の先を行くことができました」

エンタープライズ向けオープンソースにより、インフラストラクチャの可搬性と障害復旧を改善

新しいクラウドと Kubernetes 環境により、Employers は IT インフラストラクチャに真のハイブリッド型アプローチを導入しました。このアプローチでは、ワークロードをさまざまな環境でホストし、パフォーマンスを最適化できます。

Shaw 氏は語ります。「Red Hat OpenShift 上で行う新しい開発はすべて AWS のプライベートクラウド上で実施されますが、Microsoft Azure や IBM、Oracle 環境で実行されているワークロードやアプリケーションもあり、それぞれのタスクに最適なクラウドを選択できます」

この可搬性は、Employers の障害復旧アプローチを強化するのにも役立っています。以前は、バックアップ目的で 2 つあるデータセンターを切り替える際に 48 時間を要しました。今では、使用可能なロケーションが複数あり、マルチクラスタリング機能を備えているため、ワークロードを容易に移行して、サーバーの誤動作に対応することができます。さらに、Red Hat Insights と Ansible Automation Platform が連携して、問題への対策作業を自動化します。

Shaw 氏は語ります。「以前は、ストレッチクラスタリングができませんでした。今では、Red Hat OpenShift によって、元のサーバー上の他のクラスタとの接続を維持しながら、ワークロードを簡単に移行できます。これは、ビジネスの継続性と安定性にとって大きなメリットです」

Red Hat サービスのエキスパートによるガイダンスのもと、コンテナ、クラウド、Kubernetes のスキルを習得

これらの新しいテクノロジーと作業アプローチをサポートするために、Employers はRed Hat コンサルティングと緊密に連携して実践的なタスクとトレーニングを行いました。Red Hat コンサルティングは、オンライントレーニングと営業担当者向けワークショップに加え、Red Hat Open Innovation Labs で DevOps プラクティスに関する指導を行いました。Open Innovation Labs では参加型の研修を通じて、アジャイルで反復的なワークフローに適応するスキルを習得することができます。

「当社のスタッフに OpenShift や Kubernetes の経験はありませんでした。新しいインフラストラクチャを自分たちで構築したとすれば、最初のアプリケーションをリリースするのに 1 年かかったでしょう」と Shaw 氏は語ります。「当社の開発者と Red Hat のコンサルタントが一緒に作業に取り組んだのですが、これはトレーニングのためにも、プラットフォームを迅速に実装するためにも効果的な方法でした」 ワンストップ

さらに、Employers は Red Hat 環境に関する技術的な質問や問題へ迅速に対応するワンストップ窓口として、Red Hat テクニカル・アカウント・マネージャー (TAM) と緊密に連携しています。

統合により運用効率をさらに最適化

Employers は、運用をさらに最適化して競合他社に先んじるために、新しい自動化と統合の機会を引き続き模索する予定です。同社はレガシー・アプリケーション や API からパートナーネットワークに至るまで、あらゆるものを接続する分散統合プラットフォームである Red Hat Fuse など、新しい Red Hat ソリューションの導入を検討しています。

Shaw 氏は語ります。「見積もり 1 件あたりの所要時間が 20 分弱から 2 分へ短縮されたことは、当社だけでなく業界全体にとって大きな進歩です。 Red Hat からの豊富なサポートは、当社が市場が求めるスピードで迅速に行動し、価値提供を実現するための鍵となっています」

Employers について

Employers Holdings, Inc. の一部である Employers は、従業員の労働に関連した怪我や病気の医療、障害、社会復帰リハビリテーション、死亡に対する給付費用を雇用主が補償することを義務付けられている法定制度の下で、労働者災害補償保険を提供しています。employers.com

 

イノベーションはオープンソースの中核です。Red Hat のお客様は、オープンソース・テクノロジーを使用して、ご自身の組織だけでなく、業界全体や市場全体にも変化をもたらしています。Red Hat Innovators in the Open (オープン・イノベーター) では、極めて困難なビジネス課題をエンタープライズ向けオープンソース・ソリューションで解決したお客様の事例を紹介しています。共有したいストーリーをお持ちでしたら、こちらをご覧ください