Red Hat のアプローチ: ハイブリッドクラウド
IT リーダーが競争力を維持していくためには、革新的なカスタマーエクスペリエンスを提供する必要があります。しかし、新しいアプリケーションやサービスをリリースすれば必ずコストと複雑さが増加します。
イノベーション支援と IT 予算の抑制を両立させるため、新しいアプリケーションをパブリッククラウドで開発したり、既存ワークロードをパブリッククラウドへ移行したりといった対策を進めている組織もあるでしょう。しかし、組織が直面する現実は「全面的にクラウド移行すればいい」というほど単純な話ではありません。
IT の未来はむしろ、ハイブリッド環境にあります。このことは、さまざまなサービスが一体となって継続的に提供されることを求めるユーザーにとっても、クラウドネイティブ開発を行いつつ同時に一部のワークロードをオンプレミスで処理し続ける必要がある IT チームにとっても、等しく真実です。
IT リーダーの 63% が、ハイブリッドクラウド・
インフラストラクチャを利用中
利用していない企業の 54% が
今後 24 カ月以内の
利用開始を計画
どのワークロードをどのパブリック/プライベートクラウドで処理するべきかの判断は、複雑な課題です。しかも、現在の最適解が今後も最適解であり続ける保証はありません。もし将来的に、たとえばマルチクラウド戦略を検討する、あるいはデプロイメントをネットワークのエッジにプッシュするといったことがありうるのであれば、その際の選択肢が、使用しているソフトウェア・ソリューションによって制限されてしまうことがないようにしておかなくてはなりません。
そのためには、選択するすべての環境にわたって一貫した柔軟なプラットフォームと、リリースするさまざまなアプリケーションを有効にするための統合、データ、分析などのサービスが必要です。しかし、将来的なニーズの予測は必ずしも簡単ではありません。そのような状況において、新しいクラウド、ツール、統合を結び付ける機能を長期的に維持するにはどうすればよいでしょうか。
その答えは、1 つの企業や、1 つのクラウド、1 つのベンダーだけを利用することではありません。
アプリケーションサービスとインフラストラクチャの完全なエコシステムを自由に使えるようにする、広く適合性のある基盤は 1 つしかありません。それが、オープンソースコードです。
オープンソースの柔軟性を
ハイブリッドクラウドで活用する
重要なインフラストラクチャをどんなハードウェアで実行していても、先進的なアプリケーションをどの種類のクラウドにデプロイしていても、問題なく機能するテクノロジーが 1 つあります。それは Linux です。オープンソースのオペレーティングシステムがデータセンター運用に革命をもたらし、すべての主要なパブリッククラウドを稼働させ、クラウドネイティブの新しいイニシアチブを推進し続けることができているのは、Linux があるからです。
現在、Linux コンテナは、クラウドネイティブ・アプリケーションのデプロイにおいて推奨される選択肢であり、オープンソースの Kubernetes プラットフォームは、コンテナ化されたワークロードの管理およびオーケストレーションの業界標準になっています。
「今日、ほぼすべてのクラウドが、
Linux を基盤として構築されています。
オープンビジネスとの
関わりがなければ、
本当にクラウドビジネスに
携わっているとは言えません。」
一部のハイブリッドクラウド管理ソリューションは、プロプライエタリーな基盤の上にオープンソースのコンポーネントを配置します。しかし、一部だけがオープンであるというのは、つまりその他はすべてクローズであるということです。ベンダー、クラウドプロバイダー、目標は、どれも時間とともに変化していきます。その変化に対応できる柔軟性と適応性を提供できるのは、真のオープンソースだけです。
クラウド
パブリックであれプライベートであれ、クラウドは開発者にはセルフサービス機能を、運用チームには要求の変化に応じてアプリケーションを管理するために必要な弾力性とスケーラビリティを提供します。コンテナ、マイクロサービス、およびアプリケーション・プログラミング・インタフェース (API) を使用することで、DevOps チームはクラウド・アプリケーションを頻繁に改良できます。これらはクラウドネイティブ開発の基本要素であり、IT システムをモダナイズするにあたってクラウドに注目する企業が増えている理由でもあります。
ハイブリッドクラウド
ハイブリッドクラウド戦略の最大のメリットは、タスクごとまたはワークロードごとに最適なソリューションを選択できることです。今はハイブリッドクラウドを検討していない組織でも、成長するにつれてその必要性は高まっていくでしょう。たとえば、機密データの保存にはオンプレミスのインフラストラクチャを使用し、アプリケーション開発にはパブリッククラウド・サービスを使用するといった運用や、複数のパブリッククラウド・ベンダーを使用することで地域ごとの規制に対応し、価格や需要に基づいてワークロードを現在のプロバイダーから別のプロバイダーに移動させるといったことが可能となります。また、エッジコンピューティング戦略に投資し、ネットワーク内のデータソースとユーザーにより近い場所に、より多くの計算能力やストレージ能力を配置できます。可搬性の高いワークロードを実行する一貫したプラットフォームがあれば、現在も将来もこのような選択が可能になります。
オープン・ハイブリッドクラウド
組織が必要とするものをすべて 1 社で提供できるクラウドプロバイダーやオンプレミス環境はありません。また、多くの場合、プロプライエタリー・ソリューションを使用していると、将来における選択や適応性は制限されてしまいます。多額のコストをかけて再構築することなく変化に適応できる能力を実現するには、オープンソースコードの一貫した基盤の上にハイブリッドクラウドを構築する必要があります。そのような環境があれば、運用、開発、セキュリティの各チームは、ベアメタル、仮想マシン、プライベートクラウド、パブリッククラウド、およびエッジで機能する標準の統合プラットフォームで完全な IT スタックを構築し、管理できます。
ハイブリッドクラウド
ハイブリッドクラウド戦略の最大のメリットは、タスクごとまたはワークロードごとに最適なソリューションを選択できることです。今はハイブリッドクラウドを検討していない組織でも、成長するにつれてその必要性は高まっていくでしょう。たとえば、機密データの保存にはオンプレミスのインフラストラクチャを使用し、アプリケーション開発にはパブリッククラウド・サービスを使用するといった運用や、複数のパブリッククラウド・ベンダーを使用することで地域ごとの規制に対応し、価格や需要に基づいてワークロードを現在のプロバイダーから別のプロバイダーに移動させるといったことが可能となります。また、エッジコンピューティング戦略に投資し、ネットワーク内のデータソースとユーザーにより近い場所に、より多くの計算能力やストレージ能力を配置できます。可搬性の高いワークロードを実行する一貫したプラットフォームがあれば、現在も将来もこのような選択が可能になります。
オープン・ハイブリッドクラウド
組織が必要とするものをすべて 1 社で提供できるクラウドプロバイダーやオンプレミス環境はありません。また、多くの場合、プロプライエタリー・ソリューションを使用していると、将来における選択や適応性は制限されてしまいます。多額のコストをかけて再構築することなく変化に適応できる能力を実現するには、オープンソースコードの一貫した基盤の上にハイブリッドクラウドを構築する必要があります。そのような環境があれば、運用、開発、セキュリティの各チームは、ベアメタル、仮想マシン、プライベートクラウド、パブリッククラウド、およびエッジで機能する標準の統合プラットフォームで完全な IT スタックを構築し、管理できます。
「ハイブリッドクラウド戦略で重要なのはそれを使って何ができるかであり、ハイブリッドクラウドを持つことそのものが目的ではありません。また、パブリッククラウド、プライベートクラウド、ベアメタルなどの各環境を何割ずつにするかということも問題ではありません。重要なのは、必要に応じて自由に移行、適応、調整する機能が備わっていること、そしてそれを実行できることです。」
適応力の獲得に Red Hat を活用
Red Hat は 30 年近くにわたり、IT スタック全体を対象としたニュートラルで相互運用可能なソリューションを作成してきました。それができたのは、Linux や Kubernetes などのオープンソフトウェアがエンタープライズ分野で活躍しうるポテンシャルを、当初から理解していたからです。Red Hat はオープンソース・コミュニティでコードのコントリビューション、プロジェクト管理、イベントのスポンサーなどを行い、エンタープライズ向けの要件に応えるオープンソース・ソフトウェアを開発しています。
Red Hat が提唱するオープン・ハイブリッドクラウドのアプローチは、IT 組織全体の最適化に役立ちます。
ハイブリッドクラウド・
インフラストラクチャによって、
任意のクラウドやフットプリントで
ワークロードを実行
クラウドネイティブ開発によって、
アプリケーションを
より迅速かつ簡単に配信
自動化によって、
大規模にプロセスを改善
チームプロセスによって、
オープン・ハイブリッドクラウドの
アプローチを最大限に活用
オープン・ハイブリッドクラウドの個々の製品やコンサルティングサービスはそのままであらゆる組織に適用できるものではありません。しかし、それらはすべて Red Hat® Enterprise Linux® と Kubernetes プラットフォームである Red Hat OpenShift® を基盤としています。
つまり:
あらゆるインフラストラクチャでさまざまなワークロードを実行する一貫したプラットフォームが得られます。
管理および自動化機能が統合されます。
開発者向けのクラウドネイティブ・アプリケーション・サービスおよびツールを利用できます。
パブリッククラウド・プロバイダーを変更あるいは追加しても、コストのかかるリファクタリングや再トレーニングは必ずしも必要ではありません。
使用するプロプライエタリー・ソフトウェアはすべて、最終的には組織全体の柔軟なオープンスタンダードに接続されます。
自社の IT の未来をベンダーに委ねることなく、自分たちの手でコントロールできます。
「現在オンプレミスで動かしているアプリケーションを、任意のパブリッククラウドに移行できます。必要であれば、オンプレミスに戻すこともできます。作成したものは優れた可搬性を持つため、オンプレミスやリモートエッジなど、クラウド内のどこへでも移行できます」
オープン・ハイブリッドクラウドの
アプローチに対するアナリストの反応
Red Hat のアプローチは、コードと同様、常にオープンです。Red Hat のハイブリッドクラウド戦略は Red Hat 全体の意見によって形づくられており、業界のエキスパートとの議論も歓迎しています。
Red Hat Enterprise Linux ビジネスユニットのバイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Stefanie Chiras (ステファニー・チラス) と、Forrester Research のバイスプレジデント兼プリンシパルアナリスト Brian Hopkins 氏による、クラウドの未来と Red Hat の推奨戦略に関する率直な議論を動画でご紹介します。