Red Hat、Red Hat OpenShiftとRed Hat Advanced Cluster Management for Kubernetesのアップデートにより、エッジ・コンピューティングをさらに推進

最新リリースはハイブリッドクラウドのリソースと機能を一層高度な分散環境に拡張

 

東京 -

[ノースカロライナ州ローリー - KUBECON + CLOUDNATIVECON NA - 2021年10月13日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳

オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat Inc.は本日、Red Hat OpenShift 4.9とRed Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes 2.4を発表しました。この二つの最新リリースは、オープンハイブリッドクラウドの一貫性を企業ネットワークの末端にまで浸透させるように設計されています。導入された新機能は、小規模なフル機能を備えたエンタープライズKubernetesクラスタに対応したシングルノードのOpenShiftの提供を含み、企業が情報やサービスに対する関心の増大に合わせて従来の開発、実装、および管理のワークフローを拡張する上で役立ちます。

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Red Hat OpenShiftを利用すれば、お客様のビジネスクリティカルなアプリケーション向けに当社のSpace Edgeクラウド施設で衛星からのデータの処理を高速化するとともに、レイテンシーを短縮してデータ伝送コストを削減することができます。また、シングルノードのOpenShiftは、衛星コンステレーションを利用したデータセンターである当社のSpace Edge LEOに最適なコンテナ・プラットフォームです。これにより、お客様はアプリケーションを地上のクラウド環境からLEOcloudの衛星へシームレスに移行することができます。シングルノードのOpenShiftは、宇宙へのアプリケーションの実装を促進し、ミッションクリティカルなデータをデータソースやデータのユーザーにできる限り近い場所で分析することを可能にします。

Dennis Gatens氏

LEOcloud CEO兼社長

IDCによると、2023年までに新規導入される企業におけるITインフラストラクチャの50%が、企業データセンターではなくエッジサイト向けになります(2021年の10%未満から増加)。また、エッジサイトに実装されたアプリケーションの数は2024年までに800%増加すると、IDCは予測しています。様々な業界の企業が、レイテンシーに敏感なアプリケーションを実装する際にエッジ・コンピューティングを利用しています。その目的は、ユーザーに最善のアプリケーション体験を提供するだけでなく、データ主導型の意思決定を迅速化し、ビジネスを後押しすることにあります。

アプリケーションをリモートで実行する必要性が高まる中で、企業は、エッジへの実装を簡易化できるだけでなく、アプリケーションを大規模に管理できるツールを必要としています。Red Hat OpenShift 4.9とRed Hat Advanced Cluster Management 2.4で提供される最新アップデートは、適切な場所でワークロードを実装するために必要な柔軟性と管理機能を企業に提供します。

 

包括的なKubernetes機能を小さなフットプリントで実装

企業がエッジ・コンピューティングを活用するようになる中で、エッジサイトの物理的性質から、スペースの限られた場所やネットワーク接続が不安定な場所にハードウェアを導入するという問題に設計者は直面する可能性があります。Red Hat OpenShift 4.9における機能強化により、業界をリードするエンタープライズKubernetesプラットフォームは、実装の規模にかかわらず、すべてのサイトにわたってより一貫性のある体験をユーザーに提供することができます。

Red Hat OpenShift 4.9では、3ノードクラスタリモートワーカー・ノードとともにエッジサイトに利用可能な第3のトポロジー・オプションとして、シングルノードのOpenShiftが導入されます。シングルノードのOpenShiftは、コントロール機能とワーカー機能の両方を単一のサーバーに搭載することで、スペースに制約がある環境に対応します。さらに、シングルノードのOpenShiftは、中央のKubernetesコントロールプレーンに依存しないため、エッジサイトに運用上の独立性を提供します。そのため、リモートの基地局や製造施設のように接続が不安定なエッジサイトでも容易に運用することができます。

 

ベアメタルからエッジまで、あらゆる環境でRed Hat OpenShiftを管理

エッジ・デプロイメントは、何百から何十万ものKubernetesクラスタを擁する場合があり、ITスタッフがほとんどいない場所で管理しなければならないこともあります。Red Hat Advanced Cluster Managementは、エッジサイトからデータセンターやクラウド環境まで、単一の一貫したビューを提供します。これにより、企業はRed Hat Advanced Cluster Managementとエッジサイトを常時接続することなく、各サイトやクラスタ全体をより一貫した形で管理することができます。

最新バージョンのRed Hat Advanced Cluster Managementは、シングルノードのOpenShift、リモートワーカー・ノード、3ノードクラスタなど、企業のアプリケーション環境全体に包括的な管理機能を提供します。これは、スケールアウトしたアーキテクチャの管理に伴う運用上の負担を緩和する上で役立ちます。次のようなエッジ重視の機能が追加されています。

  • 大規模なエッジ管理:ユーザーは単一のRed Hat Advanced Cluster Managementハブ(テクノロジープレビューとして提供)とIPv6デュアルスタックのフリート管理サポートにより、約2,000ものシングルノードOpenShiftクラスタを管理することができます。これは低帯域幅、高レイテンシーの接続や切断されたサイトにおけるスケーラビリティの実現に役立ちます。

  • ハブ側ポリシーテンプレート:ハブで単一のポリシーを読み取り、様々なクラスタシナリオに適用することにより、大規模な管理シナリオに必要なポリシーの数を削減します。

  • ゼロタッチプロビジョニング(テクノロジープレビューとして提供):ユーザーはオンプレミスでRed Hat Advanced Cluster Managementに支援型インストーラを使用して、大規模なクラスタ導入の初期段階における複雑さを軽減することができます。

     

簡素化された再現可能かつ包括的エッジスタック

今日の大部分のエッジ・デプロイメントは設計と実装が複雑で、複数の製品を連携させることも必要です。Red Hatは、包括的なエッジスタックの構築プロセスを簡素化するため、Red Hat検証済みパターンを導入しています。

エッジ向けのRed Hat検証済みパターンは、必要なコンポーネントを組み合わせてエッジスタックを構成することにより、複雑さを軽減し時間を節約します。「コードとしてのエッジスタック」を提供するRed Hat検証済みパターンは、エッジ・デプロイメントに必要なソフトウェア構成を定義、構築、および検証します。新しいソフトウェアバージョンが導入されると、このテンプレートは設計どおり機能するように再検証されます。これにより、お客様へのリスクを最小限に抑えるとともに、導入されたすべての新機能の利用を可能にします。さらに、この検証済みパターンはオープンで、コントリビューターが共同作業を行い、改善を提案することができます。

 

提供開始時期

Red Hat OpenShift 4.9は、10月中に一般提供が開始され、Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes 2.4は、11月に提供開始の予定です。両製品とも、Red Hat OpenShift Platform Plusの一部として提供されます。これはお客様が複数のクラスタやクラウドにわたってスケーリングする上で役立ち、ソフトウェアのライフサイクル全体にわたってソフトウェアのサプライチェーン、インフラストラクチャ、およびワークロードを保護する機能を提供します。

 

サポートコメント

Red Hat プラットフォームビジネスグループ シニアバイスプレジデント ステファニー・チラス
「エッジ・コンピューティングは、企業におけるデータの使用方法や取り扱い方法を根本的に変化させています。そして、エッジのユースケースが急激に拡大する中で、これらの分散したワークロードとインフラストラクチャの規模を管理するために一貫性の確保が急務となっています。Red Hat OpenShiftとRed Hat Advanced Cluster Managementの新機能は、オープンハイブリッドクラウドの能力をさらに拡張し、オンプレミスデータセンターから企業ネットワークの末端に至るまでのイノベーションに向けた共通基盤を提供します。」

LEOcloud CEO兼社長 Dennis Gatens氏
「Red Hat OpenShiftを利用すれば、お客様のビジネスクリティカルなアプリケーション向けに当社のSpace Edgeクラウド施設で衛星からのデータの処理を高速化するとともに、レイテンシーを短縮してデータ伝送コストを削減することができます。また、シングルノードのOpenShiftは、衛星コンステレーションを利用したデータセンターである当社のSpace Edge LEOに最適なコンテナ・プラットフォームです。これにより、お客様はアプリケーションを地上のクラウド環境からLEOcloudの衛星へシームレスに移行することができます。シングルノードのOpenShiftは、宇宙へのアプリケーションの実装を促進し、ミッションクリティカルなデータをデータソースやデータのユーザーにできる限り近い場所で分析することを可能にします。」

  1. IDCのプレゼンテーション。「運用の未来 – エッジとIoT」(2021年7月)

     

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本件に関するお問い合わせ

  • レッドハット株式会社 広報担当 pr-jp@redhat.com TEL:03-4590-7472
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