[ノースカロライナ州ローリー – 2025年1月6日(現地時間)発表] アメリカ報道発表資料抄訳
オープンソース・ソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat Inc, (以下、Red Hat)は本日、Red Hat In-Vehicle Operating System内の主要なサブシステム群が、ミックスド・クリティカリティに関する機能安全認証を取得したことを発表しました。これは、同オペレーティングシステムのISO 26262 自動車安全度水準B (ASIL-B) 機能安全認証取得に向けた重要な一歩となります。今回のマイルストーンは、革新的なネイティブ Linux 機能安全を道路車両に提供する Red Hatの取り組みを明らかにするものです。
エッジコンピューティングとLinuxの実績ある信頼性を組み合わせることで、重要な安全基準を満たすだけでなく、パーソナライズされて、相互につながった、適応性のあるドライビングエクスペリエンスを、自動車メーカーが大規模に提供する基盤を構築します。
ミックスド・クリティカリティは、単一のシステムオンチップ(SoC)および単一のオペレーティングシステム上で、品質管理(QM)ソフトウェアとともに自動車安全度水準 B(ASIL-B)のアプリケーションを実行できるプラットフォームの能力を示すものです。この画期的な成果は、オペレーティングシステムのレイヤー全体にわたる「Freedom From Interference」(FFI)の強力なエビデンスによって実現したものであり、次世代の自動車システムにおける安全重視のアプリケーションと非安全アプリケーションを容易に統合するための基盤になります。
exidaとの協力により、Red HatはISO 26262などの機能安全基準の目的を達成するための新しいアプローチを開発し、検証しました。このアプローチは、複雑な既存のオープンソースソフトウェアに関連する課題を克服することを目的としています。
これは、Red Hat In-Vehicle Operating System の基本コンポーネントである Linux 数学ライブラリがexida から ISO 26262 ASIL-B 機能安全認証を取得したことに続く、重要なマイルストーンとなります。また、これによって安全に関連する自動車アプリケーションに適したプラットフォームとしての Linux に対する将来的な信頼性が高まります。Red Hatは、必要なミックスド・クリティカリティ構成が ASIL-B 要件を確実に満たせることを実証しました。この認証によって、Red Hat In-Vehicle Operating Systemの安全性が証明されただけでなく、将来の自動車システムに高い信頼性とともに導入するための明確な道筋をお客様に提供します。
サポートコメント
Red Hat In-Vehicle Operating System and Edgeバイスプレジデント兼ゼネラルマネジャー Francis Chow(フランシス・チョウ)
「Red Hat In-Vehicle Operating Systemの完全な機能安全認証に向けて前進する中、私たちはオープンでソフトウェア・デファインド・ビークルのイノベーションによって自動車業界を強化するための大きな一歩を踏み出しています。 エッジコンピューティングとLinuxの実績ある信頼性を組み合わせることで、重要な安全基準を満たすだけでなく、パーソナライズされて、相互につながった、適応性のあるドライビングエクスペリエンスを、自動車メーカーが大規模に提供する基盤を構築します」
Arm 自動車向け市場開拓および提携バイスプレジデント Bruno Putman(ブルーノ・プットマン)氏
「ソフトウェア・デファインド・ビークルにおいてドライバーが求める直感的な新機能を提供するうえで、自動車業界には強力なクラウドネイティブのソフトウェアエコシステムが必要です。Red Hat In-Vehicle Operating Systemは、Armの仮想プラットフォームとAutomotive Enhancedソリューションをサポートすることで、自動車メーカーはソフトウェアの設計を早期に開始し、機能安全基準に合わせた自動車開発プロセスを加速できます」
ETAS 取締役会会長兼社長 Dr. Thomas Irawan(トーマス・イラワン)氏
「Red Hatの機能安全認証取得は、自動車業界にとって大きな前進と言えます。ETASミドルウェアソリューションでは、基盤となるオペレーティングシステムが信頼性の高い安全機能を備えていることが不可欠です。これにより、安全重視の機能の設計が簡素化され、安全重視のアプリケーションと非安全アプリケーションがシームレスに統合されることで、開発が飛躍的に加速します。今回のマイルストーンは、Linuxをソフトウェア・デファインド・ビークルのための信頼性の高いプラットフォームとして強化し、先進的な自動車用ソフトウェアソリューションを提供するという当社の使命と完全に一致しています」
インテル・オートモーティブ担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー インテル・フェロー Jack Weast(ジャック・ウィースト)氏
「ソフトウェア・デファインド・ビークルにはミックスド・クリティカリティが必須です。そのため、Red Hat In-Vehicle Operating Systemのミックスド・クリティカリティに関する認定取得は、決して過小評価されるべきものではありません。インテルは、この成果についてRed Hatにお祝いを申し上げるとともに、世界中の自動車にソフトウェア・デファインドのアーキテクチャが導入されることを楽しみにしています」
exida アドバンスドシステム部門ディレクター Jonathan Moore(ジョナサン・ムーア)氏
「ソフトウェアエンジニアリングの問題に対する優れた技術的ソリューションは、世界中の専門家がオープンに協力するプロジェクトによって生まれることが明らかになりました。専門家が直接的、間接的、または潜在的な競合他社のために働いている場合であってもです。採用人数に制限のある狭い世界で技術的問題を解決し、不可能な納期に迫られるような非公開のプロジェクトでコードを開発する場合、品質低下と技術的な妥協につながります。Red Hatは、求められる安全文化の集合体といえるような文化を実践しています。また、優秀な人材を結集し、世界中の専門家とのオープンな議論を通じて、最高の技術的ソリューションを追求し続けています。安全関連のアプリケーションにおけるオープンソースソフトウェアに反対する既得権益者がこれからも一部存在し続けることは確かであり、彼らがコミュニティプロセスについて学び、最初のコミットを行うまで、このような状況が続くでしょう。exidaは、ソフトウェアの安全かつスケーラブルな開発のための新しい優れた技術を学ぶ機会を、常に数多く得てきました。私たちが今回発行した認定は、Red Hat チームの大きな功績であり、オペレーティングシステムの最先端技術に貢献する専門家のコミュニティ全体に良い影響を与えるでしょう」
ルネサスエレクトロニクス High Performance Computing SoC バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Aish Dubey (エイシュ・デュベイ)氏
「単一のSOCを搭載したセントラルECUにQM機能と安全重視の機能を組み合わせることで、ハードウェアコストが削減され、ソフトウェアの開発とメンテナンスが容易になり、先進的な安全性と快適性を主流の自動車にもたらすことができます。ルネサスのR-CAR X5およびRoX SDVプラットフォームと、オープンソースの特性を備えたRed Hat In-Vehicle Operating Systemの安全性認証におけるRed Hatの継続的な進歩によって、自動車のOEMは、手頃な価格で安全性が認証された次世代の車載用セントラルコンピュータープラットフォーム上で、差別化されたアプリケーションを構築できるようになります」
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