Red Hat、クラウドスケールのDevOpsを実現するRed Hat Cloud Suiteと Red Hat OpenStack Platform 8 を提供開始

Linuxコンテナ、Red Hat CloudForms、およびRed Hat Ceph Storageとの統合によりハイブリッド管理、セキュリティ、パフォーマンスの向上を提供するRed Hatの最新ハイブリッドクラウドソリューション

東京 -

[ノースカロライナ州ラーレー2016年4月20日(現地時間)発表] 米国報道発表資料抄訳

オープンソースソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(NYSE:RHT、以下Red Hat)は本日、クラウドコンピューティングの規模で開発チームと運用チームの溝を埋めるために役立つ、Red Hat Cloud SuiteRed Hat OpenStack Platform 8の提供開始を発表しました。今回新たに提供された製品群によって、Red Hatはコンテナアプリケーションプラットフォーム(Red HatのOpenShift)、非常にスケーラブルなインフラストラクチャ(Red Hat OpenStack Platform 8)、および統一化された管理ツール(Red Hat CloudForms)を備えた、完全に統合化されたハイブリッドクラウドスタックを提供することになり、すべての製品が個別に、またはRed Hat Cloud Suiteというデプロイが容易な単一のソリューションを通して入手可能です。

セキュリティと制御の強化を維持しつつ、非常にスケーラブルで現代的なインフラストラクチャを提供するプライベートクラウドの構築を進めている組織が増えています。世界中のRed Hatのお客様を対象とした調査であるRed Hat Global Customer Tech Outlook 2016によると、プライベートクラウドのデプロイメントはパブリッククラウドの6倍になると予想されます。さらに、開発チームは新しいクラウドネイティブなアプリケーションの作成とデプロイメントの合理化に期待し、ITの責任者たちは拡大するビジネスの需要にクラウドベースのオートメーションで対応したいと考えています。

 

Red Hatの最新のクラウドソリューションは、以下の製品の提供を通してこれらのニーズへの対応に貢献します。

  • Red Hat OpenStack Platform 8:Red Hatの主要OpenStack製品の最新バージョンであり、最適化されたストレージおよび管理機能を、それぞれRed Hat Ceph StorageとRed Hat CloudFormsのネイティブな包含を通して追加しています。
  • Red Hat Cloud Suite:Red Hatの各種クラウドテクノロジーをあらかじめ統合化した製品で、非常にスケーラブルなインフラストラクチャと統一された管理に加えてRed HatのOpenShiftが含まれたことで、クラウドネイティブなアプリケーションの開発とデプロイメントが初めて可能になります。

Red HatのOpenStackベースのプライベートクラウドソリューションは、認定ハードウェア/ソフトウェアプロバイダーの広範なエコシステムに支えられた、非常にスケーラブルなインフラストラクチャと管理を開発者の生産性と組み合わせることにより、今日の現代的ビジネスの実運用レベルのニーズを満たすオープンな基盤を提供します。Red Hatのクラウドソリューションは、Red Hat OpenStack Platformとともに単一プラットフォームとして、またはRed Hat Cloud Suiteを通して統合製品として提供され、お客様がスケーラブルで耐障害性の高いIaaS環境を構築するために役立ちます。

 

Red Hat OpenStack Platform 8

Red Hatのハイブリッドクラウド製品の基幹を形成するRed Hat OpenStack Platform 8は、OpenStackコミュニティの「Liberty」リリースをベースとする、非常にスケーラブルなIaaSプラットフォームの最新バージョンです。Red Hat OpenStack Platformは、Red Hat Enterprise Linuxという実証済みの基盤とRed HatのOpenStackテクノロジーを統合して実運用対応のクラウドプラットフォームにした共同開発のソリューションで、大規模な実運用OpenStackデプロイメントの代表的基準になろうとしています。世界中で数百の実運用デプロイメントと、それよりさらに多くの概念実証が進行中で、情報および通信業界では、業界リーダー各社の強力なエコシステムがRed Hat OpenStack Platformの周りに集結し、変革的なネットワーク機能仮想化(NFV)とソフトウェアデファインドネットワーキング(SDN)のデプロイメントを実現しています。

 

Red Hat OpenStack Platform 8の登場により、Red Hatの中核的OpenStack製品に以下がネイティブに含まれることになりました。

  • 自動化されたアップグレードと更新:メジャーポイントリリースとマイナーアップデートを容易にアップグレード可能です。Red Hat OpenStack Platformディレクターのコンポーネントが、中核的なOpenStackサービスとディレクターツールの両方に対して、必要なシステム全体のアップデートを自動的に行い、ダウンタイムを最小限にしながら健全で安定した OpenStackクラウドの実現に貢献します。
  • インフラストラクチャおよびワークロード管理の包含:OpenStackインフラストラクチャおよびワークロードにわたるライフサイクル管理/運用管理を行います。CloudFormsは、ライフサイクル管理、使用状況モニタリング/レポート、マルチノードオーケストレーション、ガバナンス/ポリシーベースのアクセス制御を含めて、OpenStack上で動作するLinuxとWindowsのワークロードに対する管理が可能です。
  • ソフトウェアデファインドストレージ:Red Hatの非常にスケーラブルなソフトウェアデファインドストレージソリューションであるRed Hat Ceph StorageがRed Hat OpenStack Platformに含まれることになり、初期状態で64テラバイトの非常に柔軟なオブジェクトおよびブロックストレージを提供します。この最も人気の高いOpenStackクラウド用ストレージソリューションは、OpenStackベースのクラウドで強く求められているストレージのニーズに対応する、単一の、効率的なプラットフォームをユーザーに提供します。
  • 通信事業者に焦点を合わせたプレビュー:バージョン8では、ネットワーク仮想化機能の向上に焦点を合わせた、いくつかの新しい重要なテクニカルプレビューが追加されています。このリリースは、リアルタイムKVMによる予測可能なレイテンシの保証、DPDKで高速化されたOpen vSwitchによるネットワークI/O性能の向上、およびお客様がソフトウェアデファインドネットワークを構築するためのOpenDaylightネットワークプラグインを備えています。

 

Red Hat Cloud Suite

今回提供が開始されたRed Hat Cloud Suiteは、受賞歴のあるコンテナアプリケーションプラットフォームのOpenShift Enterprise、非常にスケーラブルなクラウドインフラストラクチャであるRed Hat OpenStack Platform、およびRed Hat CloudFormsによる共通の管理フレームワークを組み合わせたものです。Red Hat Cloud Suiteは、プライベートクラウド向けの新しいクラウドベースのサービスおよびアプリケーション開発の迅速化と、仮想化およびパフォーマンスの向上を通した既存のワークロードの最適化を可能にします。これによって、アプリケーション配布チームが最新のクラウドベースのコンテナ化マイクロサービスソリューションを使用して開発、テスト、およびデプロイメントに集中するとともに、制御と可視性を維持できる、最新のクラウド環境が実現します。

 

Red Hat Cloud Suiteに含まれるその他の製品は、以下のようなさらなる管理およびインフラストラクチャ機能をユーザーに提供します。

  • 統一された管理体験:運用およびライフサイクル管理、セルフサービス、およびインフラストラクチャモニタリングを含みます。Red Hat Satelliteが提供するこれらの強力な管理ツールは、デプロイメント、コンフィギュレーション、パッチ、およびサブスクリプション管理のローリングアップデートをカバーします。新しいセルフサービスのカタログは、お客様がデプロイするサービスのライフサイクル、運用、および財務管理をカバーするように拡張されています。
  • リスク管理と分析を備えた、新たに追加されたインフラストラクチャモニタリング:インフラストラクチャの分析情報を予防的に収集し、運用に影響を与える前にお客様が技術的リスクを管理できるようにします。新しくリリースされた運用管理サービスのRed Hat Insightsは、Red Hat OpenStack Platform、Red Hat CloudForms、およびRed Hat Satelliteにわたってこれらのモニタリング機能を提供します。
  • 統合されたアプリケーション開発と可搬性:OpenShift Enterprise by Red Hatを通して、ユーザーの使い慣れた、オープンソースのコンテナアプリケーションプラットフォーム環境でのアプリケーション構築とデプロイメントを可能にします。標準Dockerフォーマット上に構築されるLinuxコンテナは、同じオペレーティングシステムカーネルに依存するため、消費リソースが低減され、可搬性が増大します。Red Hat Cloud Suiteに含まれるKubernetesベースのコンテナオーケストレーションも、オペレーターがLinuxコンテナを1つのシステムとして管理できるようにします。
  • KVMベースの仮想化プラットフォーム:新しくアップデートされたRed Hat Enterprise Virtualizationが、仮想マシン間の簡易な移行を提供します。Red Hat Ceph StorageがRed Hat OpenStack Platform 8の一部として含まれたことによって、オープンで、非常にスケーラブルな、ソフトウェアデファインドストレージが提供されます。

 

サポートコメント

Red Hat インフラストラクチャビジネス担当シニアバイスプレジデント Tim Yeaton

「OpenStackベースのプライベートクラウドは、急速にスケーラブルなエンタープライズコンピューティングの標準になろうとしていますが、組織がその潜在能力を真に発揮させるためには、テクノロジー、サービス、およびハードウェアの活発なエコシステムが必要です。Red Hat OpenStack Platform 8とRed Hat Cloud Suiteは、Red Hatのオープンイノベーションの力を示す製品であり、プライベートクラウドデプロイメントのほぼすべてのシナリオに対応すると同時に、合理化されたクラウドネイティブなアプリケーション開発プラットフォームと、クラウド管理とセキュリティ向上に必要なエンタープライズレベルの制御の組合せを提供するソリューションを備えています。」

 

Dell エンジニアドソリューション、HPC、およびクラウド担当バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー Jim Ganthier

「ほとんどの組織や企業は、クラウドによって業績実現の新しい機会が提供されるという理由でクラウドを重視しています。Red Hat OpenStack Platform 8のリリースによって、組織が実運用対応のOpenStackクラウドプラットフォームで自社のITインフラを最新化し、クラウドの約束とオープンソーステクノロジーのベネフィットを利用する機会が与えられます。DellとRed Hatは、両社の緊密な関係を通して、Red Hat OpenStack Platform 8を共同開発のDell Red Hat OpenStack Cloud Reference Architectureの最新リリースに統合し、エンタープライズ対応OpenStackクラウドへの非常に信頼性が高く迅速な経路をお客様に提供します。」

 

RedMonk 主幹アナリスト Stephen O’Grady

「パブリッククラウドの急激な隆盛とともに、動的プロビジョニングからスケーラビリティまで、その特徴の多くをプライベートインフラストラクチャにも反映することが求められており、OpenStackは特にこの目的のために作られました。Red Hatは、オープンソースIaaSプロジェクトに対するエンタープライズグレードのサポートを提供するだけでなく、PaaS機能の追加によってそれを拡張しています。」

 

Volvo IT Javaホスティングサービスデザイン担当 マネージャー Odd Wallér

「当社のチームにとって戦略的優先事項の1つは、モバイルアプリケーション、クラウドユーザーポータル、コールセンターサービス等を含む、当社の製品ラインナップに革新をもたらすことができる新しいクラウドベースのコネクテッドサービスを導入することです。そのために、新たに構築したアプリケーションをどこにでもデプロイ可能にする、標準化されたクラウドインフラストラクチャが必要でした。Red Hat OpenStack PlatformとCloudFormsをベースとするオープンハイブリッドクラウドによって、継続的な統合とDevOpsモデルをサポート可能なマルチティアアーキテクチャを作ることができました。また、オープンソースソリューションであることから、OpenStackベースのクラウドは当社の目標を達成するために必要なさらなる柔軟性も提供してくれることが分かりました。」

1) IDC, “IDC Forecasts Worldwide Cloud IT Infrastructure Market to Grow 24% Year Over Year in 2015, Driven by Public Cloud Datacenter Expansion,” available at http://www.idc.com/getdoc.jsp?containerId=prUS25946315

2) OpenStack User Survey, October 2015, available at https://drive.google.com/a/redhat.com/file/d/0B4vq3W3Lm2-4RWszZlBqVmxfW…

 

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本件に関するお問い合わせ

  • レッドハット株式会社 広報担当 pr-jp@redhat.com TEL:03-5798-8550
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    レッドハット株式会社について レッドハット株式会社は、米国ノースカロライナ州ラーレーに本社をおく、エンタープライズLinuxの世界的なディストリビューションRed Hat, Inc.の日本法人です。オープンソースを基盤として、組込み系からエンタープライズサーバまで対応する普遍的なプラットフォームとサービスを提供しています。



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