このシリーズでは、Red Hat Enterprise Linux 10 の構築とリリースに関わった人々と計画について振り返ります。初期の構想段階から Red Hat Summit 2025 での発表に至るまで、RHEL 10 がどのようにして誕生したのか、生の声を聞くことができます。
Red Hat Summit 2025 において、Red Hat は、世界をリードするエンタープライズ Linux プラットフォームの最新バージョンである、Red Hat Enterprise Linux (RHEL) 10 を発表しました。このリリースでは、マイナーな機能強化や機能追加が行われただけではなく、 RHEL 10 は、AI を活用した Linux 管理、ポスト量子暗号化機能、コンテナをオペレーティングシステムのネイティブ言語として提供します。
つまり RHEL 10 は、エンタープライズ Linux プラットフォームの機能に大きな変化をもたらしました。これは、RHEL 10 が一夜にして成し遂げられたものではないことを意味します。
エンジニアリング、マーケティング、製品管理、QE など、さまざまな部門で 1,000 人以上の Red Hat 社員が連携し、この公開に立ち会うことができました。しかし、これらの個人やチームにとって、それは一度限りのイベントではなく、何百ものページやマイルストーンの集大成でした。
そこで、RHEL 10 の構築に実際に携わったスタッフの視点からこれらのページを見てみましょう。
2022 年 (RHEL 9 リリース直後)
RHEL のメジャーリリース (8、9、10 など) は 3 年に一度リリースされます。つまり、Red Hat Summit 2025 での発表に向けた準備は、RHEL 9 が公開された Red Hat Summit 2022 の直後に開始されていました。
Gunnar Hellekson、Red Hat Enterprise Linux バイスプレジデント兼ゼネラルマネージャー
「RHEL の作業に終わりはありません。メジャーリリースは、マイナーリリースでは機能しないか、または受け入れられないような破壊的で革新的な変更を加えることができる、3 年に 1 度の機会です。」
Mike McGrath、コア・プラットフォーム・エンジニアリング バイスプレジデント
「この巨大なシステムを機能させるには、アーキテクト、プロダクトオーナー、ソフトウェアエンジニア、ソフトウェア QE エンジニアの協業が必要です。ここで重要になるのは、プログラムのレベルで、全員が対等に参加し、何をしているのか、どこに向かっているのか、いつまでに達成するのかを全員が理解しており、全員が同時に目標を達成できるようにすることです。
RHEL のような大きなリリースに関わる人の大多数はエンジニアです。プログラムはプログラムマネージャーと共に立ち上げる必要があり、Shelley Dunne がプロジェクトマネージャーです。これは Shelley にとって RHEL に関連した最初のリリースでしたが、彼女の貢献に大変感謝しています。」
Shelley Dunne、シニア・プリンシパル・プログラム・マネージャー
「私たちは共に力を合わせて働きます。特定の機能、特性、または変更が製品にとって本当に適しているかどうかを常に確認する必要があります。必要と判断したなら、誰が何をすべきかを明確にして、それを実行に移します。」
McGrath
「その後、このプロジェクトを主導する人を定めます。Brian Stinson は RHEL 10 の主なアーキテクトでした。Fedora コミュニティが RHEL リリースにどのように影響するかを理解していたため、私たちは初期段階から彼に関与してもらいました。Fedora は 6 カ月ごとのリリースで、RHEL よりもはるかに先を行くものですが、RHEL の未来を知るには、まず Fedora で実現する必要があります」
Brian Stinson、主任ソフトウェアエンジニア
「Fedora コミュニティとうまく統合して、RHEL の未来を Fedora リリースで表現できるようにしたいと考えていました。コストも低く抑えることができ、メンテナンスの労力も節約できます。Fedora で何かを実行してから継承する方が、後でフォークを試みるよりも認知負荷が低くなります。そのため、まさに初期段階から Fedora の機能に影響を与えることを意識的に行っており、これは Fedora の改善と Red Hat のお客様の両方にとって大切だと考えています。
しかし同時に、適切なタイミングで Fedora に影響を与え、これを適応させたいとも考えています。RHEL の製品化の準備ができたときに RHEL に求める機能が Fedora に組み込まれているようにするためです。」
McGrath
「初期の頃は、リリース後最初の18か月間は、素晴らしいものが舞い込んで、そこから新たなアイデアを生まれることもあれば、私たちがそのアイデアを推進することもありました。しかし、そのすべてがコミュニティで行われ、コミュニティでは、求めるか否かにかかわらずフィードバックを得ることができます。それは私たちが新しいテクノロジースタックに集中するための大きな助けとなります」
Dunne
「アイデアを形にしていきましょう。実際に何があるか見てみましょう。お客様からの声について、またパートナーの声について話し合いましょう。
Red Hat のテクノロジーとビジネスの性質を考慮すると、物事を短時間で遂行できます。3 年後の 2025 年に向けて何かを検討しているのであれば、その年を迎える前に世界は変わっていることでしょう。」
Scott McCarty、Red Hat Enterprise Linux 担当シニアプリンシパルプロダクトマネージャー - テクニカル
「Red Hat Summit の 36 カ月前に開始しました。私たちはこの Summit で成果を発表することを決めていました。開始時には、まだ遠い先のことのように感じましたが、実際には、あっという間でした。」
Hellekson
「私たちの計画は時間と労力の厳しい現実に縛られないので、誰もが可能性に胸を躍らせ、すべてが可能だという期待がありました!」
しかしこれは、RHEL 10 の構築に費やされた多くの努力における始まりにすぎません。次回の投稿では、CentOS Stream の一部として完全にオープンな RHEL の新しい開発方法が、プラットフォームの未来の形成にどのように役立ったかをご紹介します。
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