本日、Red Hat は、仮想化およびコンテナ化されたネットワーク機能をサポートする、ネットワーク機能向けのクラウドベースのオンボーディング・サービスとテストベッドの作成を発表しました。Intel とのコラボレーションによるこの取り組みは、現実的なネットワーキングシナリオを反映し、クラウドネイティブ・ネットワーク機能 (CNF) と仮想ネットワーク機能 (VNF) のデプロイメントのための標準ベース (大容量サーバーのハードウェアとオープンソース・ソフトウェア) の複製可能なプラットフォームが持つ真の価値を提供することを目的としています。
主な目標は、デプロイメント時間と複雑さの軽減、非適合性のリスクの最小化、期待通りのアプリケーション・パフォーマンスの実現、自動化に関する顧客の問題への対処、統合プロセスの早期段階でのトラブルシューティングです。業界標準に準拠するように開発および維持される、自動化されたテストケーススイートを実行することにより、その実現を目指します。
このテストベッド環境は、実際の CNF および VNF 構成を認証し、それらの配置を迅速化するために使用されます。Cloud Native and Operator Certifications (クラウドネイティブおよびオペレーター認証) に関連する認証を補完する、より厳密で包括的な認定は、サービスプロバイダーにとってメリットになります。
VNF が直面する課題
VNF は現在、標準的なネットワーク・アーキテクチャの一部であり、サービスプロバイダーはこれを活用してよりアジャイルなサービスを目指していますが、依然として制限があります。物理要素を VNF に移行する最初の導入フェーズでは、単純な物理マシンから仮想マシン (VM) への移行が行われました。基盤となるインフラストラクチャからそのような VM を完全に分離しないと、管理と維持が困難な単一目的の仮想アプライアンスになってしまいます。さらに、クラウドネイティブ環境ではスケーラビリティが求められますが、これはレガシー VNF によって、不可能ではないにしても、ずっと難しくなります。アジリティ、可搬性、スケーラビリティ、オーバーヘッドの削減を伴う大規模なデプロイメントを必要とする 5G やエッジネットワークを支えるテクノロジーの NFV では特に厄介です。
CNF の展望
サービスプロバイダーによる仮想化と VNF の実装は、クラウドネイティブ・アプリケーションへと移行し始めましたが、完全なメリットを享受するには、テクノロジーアプローチの拡張が必要です。真にクラウドネイティブなアプリケーションは、回復力があり、管理と監視が可能で、堅牢な自動化サポートを備えた疎結合システムを提供します。
これらの機能の多くをコンテナに移行する CNF の導入は、VNF の基本的な制限の一部を解消すると考えられています。ネットワーク・アーキテクチャ・コンポーネントをコンテナ化することで、同じクラスタでさまざまなサービスを実行し、すでに分解されたアプリケーションのオンボードが容易になると同時に、ネットワーク・トラフィックを正しいポッドに動的に転送できます。
しかし、CNF はネットワーク機能をコンテナ化するだけではありません。コンテナのパッケージ化にとどまらず、クラウドネイティブ原則のメリットを最大限に活用するには、CNF の更なる再設計 (分解など) や、更新中の複数バージョンの許可、プラットフォームサービス (一般的なロードバランサーやデータストアなど) の提供へのサポートが必要になります。
さらに、クラウドネイティブ環境導入の拡大に伴い、CNF、CNF と VNF の共存および相互作用、そしてそのレガシーシステムは、必要な移行の段階にあります。要求がエスカレートし、デプロイメント時間が短縮され、ソリューションの複雑さが増すにつれて、サービスプロバイダーはネットワークの開発、デプロイメント、維持、運用を完全に自動化する必要があります。構成とデプロイメントの標準化された手法、オープンコミュニティで成熟したツール、ロールアウト前に厳密なテストと認証を実行する機能は、プロバイダーにとって今まで以上に重要です。
標準化されたアプローチの必要性を認識した Red Hat と Intel は、OPNFV 内で開発された初期の手法とツールを採用し、Common NFVi Telco Taskforce (CNTT) での導入について議論したうえで、VNF 環境と CNF 環境の両方をサポートするラボテストベッドでクラウドベースのオンボーディング・サービスを作成しました。これは、CNF のテストとデプロイに関連するリスク、および、既存の運用手順を VNF から、オープン・ハイブリッドクラウド全体にわたるアジャイルなクラウドネイティブ手法およびモデルに移行することに関連するリスクを軽減するように設計されています。
CNF 認証
特に重要なのは、CNF レルムでより厳密な認証を行うテストベッドの機能です。CNF 認証に必要なベースラインとして Container and Operator (C&O) Certification for CNFs (CNF のコンテナおよびオペレーター認証) の取得を目指すパートナーは、Red Hat と連携することが推奨されています。
CNF 認証では、取得を目指す組織に対して、より包括的で、サービスプロバイダーや CNF ベンダーの要求に沿った、非常に厳格でより広範囲のテストが課されます。
仮想化と VNF は NFV に転換し始め、CNF はこの移行を継続します。サービスプロバイダーが市場や顧客のニーズに対処しようとするほどに、5G やエッジコンピューティングなど、今後さらに要求が厳しくなるサービスの複雑さは増すでしょう。このような未来においては、ネットワークのデプロイメントおよび運用の自動化が重要になります。
Red Hat と Intel 共同の取り組みによってデプロイされている環境のような、標準化された環境で得られるエクスペリエンスは、VNF 実装から CNF 実装へのスムーズな移行を支える重要な役割を果たします。
Red Hat Connect パートナープログラムの詳細は https://connect.redhat.com/ を、ネットワーク機能の認証へのノミネートは https://connect.redhat.com/partner-with-us/nominate-cloud-native-function をそれぞれご覧ください。
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