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過去20年間にわたり、ポール・コーミアは当社がサポートするコミュニティから新しいテクノロジー分野に至るまで、Red Hat製品の方向性を策定し、推進してきました。現在は、製品リーダーとしてだけでなく社長兼CEOとして、Red Hat全体のビジョンの実行も担当することになります。

では、ポールの動機、経歴、彼について知る必要があることは何でしょうか?読み進めると詳細が分かるでしょう!

コンピュータとテクノロジーに興味を持ち始めたのはいつですか?

ポール:高校時代、Digital Equipment Corporation(DEC)がマサチューセッツ州中部で製造を行っていて、父が工場長を務めていました。父が初めての夏休みの仕事を紹介してくれて、一緒に働いていたエンジニアからLogicのトレーニングを受けたので、コンピュータに入れる基板を取り付けることができました。週末、放課後、夏休み中にパートタイムで働きました。それから大学に進学すると、在学中から卒業後までずっとDECでパートタイムとして働き続けることができました。

これはおそらく40年前のことですが、当時、大卒レベルのエンジニアが業界全体で不足していました。そこで、DECとIBMが協力して教育プログラム - Graduate Engineering Education Program – に出資し、私はそれに参加しました。原則的に、エンジニアであれば、大学院への入学が認められ、そのプログラムは大学院の学費を負担してくれます。大学院に通っていながら、給与や諸費用を受け取ることができます。それは、業界に大卒レベルのエンジニアの種をまくための素晴らしい方法でした。その経験からこのキャリアの道に進むことになり、すべてはそこから始まりました。

最初のプログラミング言語は何でしたか?

ポール:最初の言語はなかなか思い出せないのですが、DECで働いていたので、それがマイクロコードであったことから、アセンブリ言語で書かれていて、Pascalだったと思います。それはいわばC言語のようなものだったので、Pascalを行う必要がありましたが、Pascalがもう少し寛容だったため、C言語がもたらすトラブルを避けることができました。また、Fortran、BASIC、COBOLも手掛けましたが、それらはあまり言語とはみなされないので、言語にカウントしてよいかは分かりません!

駆け出しのころで最も記憶に残っている経験は何ですか?

ポール:20代半ばに企業サポートで働いていたことがかなりユニークな経験でした。企業を支援するために飛んで行き、数週間、場合によっては1ケ月間、問題解決を図りました。それは私にとって本当に素晴らしい経験であり、はっきり言って、おそらく自分のバックボーンを形成した場所でしょう。私は、往々にして自分よりもはるかに年上の人々を支援するためにこうした状況に触れる若者でした。彼らは私の知識と経験のレベルを尋ねるので、私は毅然とした態度で次のように答えることを学びました「ちょっと、お客さんの方から電話くれたんじゃないですか。こっちから電話した覚えはないですよ」。また、年齢や肩書のような事柄で知識レベルが決まることはないと気付き始めた場所でもあります。やるべきことを心得ていたのであれば、お手の物だったのです。それが重要なことです。

どのようにしてオープンソースに興味を持つようになったのですか?

ポール:最初にオープンソースについて興味を持つきっかけとなったのは、Athenaで目撃したことでした。皆が協業して同じ問題を解決していたため、起こったイノベーションを目の当たりにしたのです。これはUNIX時代に遡ります。UNIXは当初、オープンソースのオペレーティングシステムになる予定でしたが、DEC、IBM、HP、Sunなどのハードウェア企業がこれを採用したことから、プロプライエタリとなり、各社が独自の情報セキュリティマネジメントシステムを構築しました。印象深かったのは、皆が同じコードベースで取り組んでいたAthenaのようなプロジェクトと比較して、物事がいかにして破壊されてしまうかでした。

当時を振り返ると、オープンソースに興味を持ち始めるきっかけとなったのはAthenaでした。私たちは今日もまだそれを採用しており、X WindowもKerberosもAthenaから生まれています。AthenaでZephyrというメッセージサービスを利用していたことを覚えています。当時、私たちは、夜遅くにネットワーキングに取り組み、そこで次のようなメッセージを発信していました「今夜ピザの出前を取りたい人いる?」このようにしてオープンソースへの道が始まったのです。それはAthenaを通じてでした。

ご自身のキャリアに最も影響を与えた人物は誰ですか?

ポール:私のメンターはRose Ann Giordanoという名前のDECの執行役員で、当時を振り返ると、彼女はおそらく私のキャリアに最も影響を与えたのではないでしょうか。私にチャンスをくれたからです。私が駆け出しのころ、DECはインターネットグループを始めて、今ではちょっと退屈そうに聞こえますが、当時は、まだ誰も行ったことがなく、それを運用する人を募集していました。私はすぐにマネジメントのところへ行きましたが、まだ平社員のころでした。その職を得るための競争は厳しかったです。VMSを運用していた人がその職に応募してきました。その人は当時、UNIXグループを運用していました。最終的に、私はその職を獲得し、私に役割を与えてくれたのはRose Annでした。彼女は後日、私に役割を与えたのは、若いけれども、しばらく業界に携わっていて、オープンソースにおいては誰よりも多くの経験を積んでいて、そうしたことが合格に値すると判断したからだと説明してくれました。彼女は私に職を与えるうえで際どい賭けに出たのですが、本当に私を信頼していました。

彼女が教えてくれた最も大事なことの1つは根気であり、彼女は根気を持つ必要があったからです。当時、女性がテクノロジー企業で働くことは困難であり、毎日が戦いでした。しかし、彼女は立ち回る方法を心得ていました。彼女は、自分が正しいと思うことにこだわるため、それが必要ならば、仕事を失う危険を冒す勇気を持つための根気を教えてくれました。私は、現時点ではおそらく数えきれないほどたくさん、彼女の教えを実践していると思います。

決断のために仕事を失う危険を冒したのはいつでしたか?

ポール:簡単ですね、Red Hat Enterprise Linuxです。

それは信じられない経験であり、私がこれまで携わった、あるいはこれから携わる中でもずば抜けた成功談です。当時、私たちは打とうとしている大博打に気付きもしませんでした。当時在職していた社員は、私たちが打った大博打を忘れていることもありました。現在、Red Hatに在職していて、当社史上で何て決定的な瞬間だったのかを理解していない社員はたくさんいます。私たちは文字通り、製品ラインを廃止しました。私たちは上場企業となり、次のように言いました「当社はもはや小売りを行いません。Red Hat Linuxを廃止します」。

ですが、これだけは言えます。今でこそ何て固い決断だったのかが分かりますが、当時は、簡単ではありませんでした。それは私がRed Hatに入社して1年目のことで、当時のCEOに話して、是非ともRHELに関するアプローチに賭けるようにお願いしたことを覚えています。サブスクリプション売上8,000件を獲得するために90日をくださいとお願いしました。もし売上件数が7,999件以下ならば、会社を辞めると言いました。仕事を失うかなりの危険を冒しました。

ちなみに、サブスクリプション売上は32,000件を記録しました。

Red Hatはそれ以来多くの進化を遂げています。Red Hatは今後5年間でどうなると思いますか?

ポール:今日、私たちが使用している用語があります。「アプリケーションがビジネスを動かす」です。5年間で、それが企業の大半に当てはまるようになると思います。そこで、これらのアプリケーションを支えているインフラストラクチャはさらに重要になるでしょう。管理とセキュリティは最も重要であり - これは1つの環境にとどまりません。それはベアメタルであり、パブリッククラウドとプライベートクラウドのハイパーバイザーです。それは、Linux、VM、コンテナ、マイクロサービスなどです。

アプリケーションと基礎インフラストラクチャの複雑さが増しているため、物事をより管理しやすい状態にするためにこの複雑さを取り除く方法を見出す必要があります。ただし、それはインフラストラクチャだけでなく – これらのビジネスに不可欠なアプリケーションを構築する方法も変化しつつあります。Linuxとオープンソース開発ツールがまだ多くの環境で使用されていないのであれば、それらは標準となりつつあります。Red Hatは、完全にオープンなサポートされた方法で、これらのツールと関連インフラストラクチャを提供する最良の立場にいる企業です。私たちはオープンなだけでなく、エンタープライズ仕様なだけでなく - その両方を備えています。それが今すぐ必要なことです。


About the author

Red Hat is the world’s leading provider of enterprise open source software solutions, using a community-powered approach to deliver reliable and high-performing Linux, hybrid cloud, container, and Kubernetes technologies.