EX260
Red Hat 認定スペシャリスト試験 - Ceph Cloud Storage -
概要
試験の説明
Red Hat 認定スペシャリスト試験 - Ceph Cloud Storage - (EX260) では、Red Hat Ceph Storage クラスタをインストール、構成、管理するための知識、スキル、能力をテストします。
この試験に合格すると、Red Hat 認定アーキテクト (RHCA®) を取得する際の前提条件にもなる Red Hat 認定スペシャリスト - Ceph Cloud Storage - を取得できます。
この試験に設定された内容は、利用できる最新の Red Hat 製品バージョンに基づいています。[Get started] をクリックして、購入できる試験の利用可能なすべてのバージョンをご確認ください。
試験の対象者
Red Hat 認定スペシャリスト - Ceph Storage Administration - は、以下のような方々を対象としています。
- Red Hat 認定アーキテクト (RHCA) を目指す Red Hat 認定エンジニア
- Red Hat Ceph Storage クラスタを構成する能力を実証したいシステム管理者
- Red Hat OpenShift Container Platform または Red Hat OpenStack Platform 用に Red Hat Ceph Storage を構成する必要があるクラウド管理者
受験の前提条件
- Red Hat 認定システム管理者 (RHCSA) であるか、同等の実務経験とスキルがあること (Red Hat 認定エンジニア (RHCE) であればなお可)
- Cloud Storage with Red Hat Ceph Storage (CL260) を受講済みであるか、同等の実務経験があること
- Red Hat 認定スペシャリスト試験 - Ceph Cloud Storage - の内容を確認していること
試験の内容
準備
試験の学習ポイント
以下に、試験の主な作業領域を示しますので、試験の準備にご活用ください。Red Hat は、認定試験の内容を追加、変更、削除する権利を留保します。変更する場合は、事前にお知らせいたします。
以下のタスクを実行する能力が求められます。
- Red Hat Ceph Storage Server のインストール
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- コンテナ化された Red Hat Ceph Storage サーバーを物理システムと仮想システムの両方にインストールする
- Red Hat Ceph Storage に付属している Red Hat Ansible Automation Platform インストールファイルを使用および変更して、Red Hat Ceph Storage サーバーを構成およびインストールする
- 既存の Red Hat Ceph Storage サーバーアプライアンスの操作
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- Red Hat Ceph Storage サーバーの構成を変更できる
- モニター (MON) ノードとオブジェクトストレージデバイス (OSD) ノードを追加する
- Red Hat Ceph Storage サーバーの構成
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- 複製されたストレージプールを構成する
- ストレージプールにオブジェクトを保存する
- ストレージプール内の名前空間にオブジェクトを保存する
- イレイジャーコーディングされたプールを作成して設定する
- パラメーターを指定してイレイジャーコーディングされたプールプロファイルを作成する
- ファイルをイレイジャーコーディングされたプールにアップロードする
- Red Hat Ceph Storage 設定ファイルのデフォルト設定を変更する
- Red Hat Ceph Storage 認証を管理する
- MON、OSD、プール、名前空間への読み書きアクセスが制限された Red Hat Ceph Storage クライアントを作成する
- Ceph-volume を使用して OSD を管理する
- プレイスメントグループの自動スケーリングを設定する
- RBD によるブロックストレージの提供
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- RADOS ブロックデバイスイメージを作成する
- RADOS ブロックデバイスイメージの情報を取得する
- RADOS ブロックデバイスイメージをサーバーにマッピングする
- RADOS ブロックデバイスイメージを使用する
- RBD スナップショットを作成する
- RBD クローンを作成する
- RBD ミラーを設定する
- RBD ミラーエージェントをデプロイする
- 一方向 RBD ミラーリングをプールモードで設定する
- 一方向 RBD ミラーリングをイメージモードで設定する
- ミラーリングプロセスのステータスをチェックする
- RBD イメージをインポートおよびエクスポートする
- RADOS ブロックデバイスをイメージファイルにエクスポートする
- 増分 RBD イメージファイルを作成する
- フル RBD イメージファイルをインポートする
- 増分 RBD イメージファイルで更新されたフル RBD イメージファイルをインポートする
- RADOSGW によるオブジェクトストレージの提供
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- RADOS ゲートウェイをデプロイする
- マルチサイト RADOS ゲートウェイをデプロイする
- Amazon S3 API を使用してオブジェクトストレージを提供する
- S3 クライアントコマンドを使用する RADOSGW ユーザーを作成できるようにする
- S3 クライアントコマンドを使用してオブジェクトを RADOSGW との間でアップロードおよびダウンロードできるようにする
- NFS を使用して S3 オブジェクトをエクスポートする
- Swift にオブジェクトストレージを提供する
- Swift インタフェースを使用する RADOSGW ユーザーを作成できるようにする
- Swift コマンドを使用してオブジェクトを RADOSGW との間でアップロードまたはダウンロードできるようにする
- 転送中に暗号化を行えるよう Ceph Object Gateway を設定する
- CephFS によるファイルストレージの提供
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- Red Hat Ceph Storage ファイルシステムを作成する
- Red Hat Ceph Storage ファイルシステムをクライアントノードに永続的にマウントする
- CephFS クォータを設定する
- CephFS スナップショットを作成する
- CRUSH マップの設定
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- CRUSH マップにイレイジャープロファイルまたは複製ルールで使用できるバケット階層を作成できるようにする
- PG を再マッピングできるようにする
- プール内のすべての PG を再マッピングして最適な再配布を可能にする
- クラスタマップの管理と更新
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- MON および OSD マップを管理する
- OSD での空き領域を監視するため、OSD ストレージ制限を監視して変更できるようにする
- Red Hat Ceph Storage クラスタの管理
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- Red Hat Ceph Storage クラスタの全般的な状態を確認する
- OSD および MON の問題をトラブルシューティングする
- Red Hat Ceph Storage のチューニング
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- Red Hat Ceph Storage クラスタの主なネットワーク・チューニング・パラメーターを指定し、調整する
- スクラビングおよびディープスクラビングを制御および管理する
- リカバリーおよびリバランスプロセスを制御および管理する
- RAM 利用率を I/O パフォーマンスに対して制御および管理する
- Red Hat Ceph Storage Server の問題のトラブルシューティング
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- クライアントの問題をトラブルシューティングする
- RADOS ゲートウェイでデバッグモードを有効にする
- 主なチューニング・パラメーターを使用して RBD クライアントアクセスを最適化する
- Red Hat Ceph Storage と Red Hat OpenStack Platform の統合
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- Glance と Cinder を使用して Red Hat Ceph Storage を統合する
- Red Hat Ceph Storage を使用するように主要な Glance 設定ファイルを変更する
- Red Hat Ceph Storage をバックエンドとして使用してイメージを Red Hat Ceph Storage クラスタに保存するように Glance を設定する
- Red Hat Ceph Storage を使用するように主要な Cinder 設定ファイルを変更する
- Red Hat Ceph Storage RBD をブロックストレージのバックアップボリュームに使用するように Cinder を設定する
Red Hat のすべての実技試験と同様に、再起動後も自動で設定が維持されるようにする必要があります。
知っておくべきこと
準備
Red Hat では、準備として Cloud Storage with Red Hat Ceph Storage (CL260) の受講を検討することをお勧めします。
コースを受講することは必須ではなく、試験のみを受けることもできます。
Red Hat のトレーニングコースに参加することは、試験対策として重要ですが、試験の合格を保証するものではありません。それまでの経験、訓練、適性なども試験に合格するための重要な要素となります。
Red Hat 製品のシステム管理に関するさまざまな書籍や情報が提供されています。Red Hat では、そのような資料のいずれも試験対策ガイドとして公認していません。とはいえ、そのような追加情報は理解を深めるのに役立つことがあります。
試験の形式
この試験は、Red Hat Ceph Storage クラスタの設定や管理に必要なスキルと知識を評価する実技試験です。Red Hat Ceph Storage を複数のシステムにデプロイするために必要となる設定作業や管理作業を実行し、基準を満たしているかどうかが評価されます。実技試験では、実際の業務と同様のタスクを実行する必要があります。
試験結果と通知方法
試験の正式な結果は、Red Hat Certification Central から送付されます。試験官やトレーニングパートナーが受験生に直接結果を報告することは認められていません。通常、試験結果は米国の 3 営業日以内に送付されます。
試験結果には合計得点のみ記載され、個々の項目ごとの成績は通知されません。また、それに関するお問い合わせには回答しかねますので、あらかじめご了承ください。
1 回目の受験で合格しない場合には、再試験 (1 回分) を受けることができます。詳細については、Red Hat トレーニングポリシーをご覧ください