Red Hat Summit 2026 の初日の基調講演をご覧になった方は、IT 業界を定義してきた重要な転換点について私が話したのを耳にされたことでしょう。Linux と Kubernetes は記憶に新しい 2 つの大きな波を形成しました。そして AI が新たな変化をもたらしていることは疑いようがありません。これらの出来事はそれぞれ破壊的でしたが、環境の複雑さとそれを管理するために利用できる限られたリソースとの間のギャップが拡大する中、AI がもたらす劇的な影響は今もなお響き続けています。  

私たちの多くは、ビジネスを支えるレガシーシステムを維持しつつ、野心的な新たな AI イニシアチブを立ち上げることを求められています。このギャップを埋めるためには、単にモデルを増やすだけでは不十分です。モデルのインテリジェンスを組織的な行動へと変換するためのフレームワークが必要です。また、プロンプトと本番環境での成果との間のギャップを埋める、個別化され、移植性があり、オープンなスキルも求められています。 

そこで本日、Red Hat は Red Hat スキルバンドルを筆頭とする、専用の スキルリポジトリを発表します。

スキルを新しいレールに変える

AI の原動力としてモデルがしばしば語られますが、企業の文脈において、具体的なスキルを備えていないモデルは、ハンドルのない高性能車のようなものです。Red Hat では、この 1 年間、自社の AI 導入プロセスを洗練させてきました。最先端のモデルは優れた出発点ですが、最も価値の高い作業はプロンプトの作成だけにあるのではないということを学びました。真に価値のある作業とは、AI が透明性と検証可能なロジックに基づいて動作することを可能にする、評価手法やフレームワークを構築する技術にあるのです。

Red Hat スキルバンドルと専用のスキルリポジトリは、自律型エージェントが Red Hat サブスクリプションを効果的に使用し、最大限に活用できるようにするためのベストプラクティスを提供します。コンセプトはシンプルですが強力です。スキルとは、パッチの適用、ログのスキャン、コードのトラブルシューティングなど、特定のエコシステム内で AI エージェントがタスクを実行することを可能にする専門知識のことです。

Red Hat スキルバンドルを使用すると、ナレッジベースの検索から、最適化されたサポートチケットの作成、Red Hat Lightspeed の可能性の探索まで、Red Hat サブスクリプションに特化したスキルを適用できます。redhat.com/skills という単一のエントリーポイントを提供することで、エージェントが Red Hat サブスクリプションの価値を最大限に活用できるよう支援します。

エージェントからスーパーユーザーへ

これらのスキルを堅牢な AI オーケストレーターと組み合わせると、エージェントがビジネスにもたらす価値の根本的な性質が変わります。それはもはや単なるチャットボットではなく、スーパーユーザーへと変化するのです。

私たちは、いくつかの重要な柱を通じて、次のレベルのエージェント型 AI の利用を可能にしています。

  • MCP サーバーの力:モデルは実際に何かを実行できるときに最も強力になりますが、それを実行するためのツールが必要です。Red Hat スキルバンドルは「何を」すべきかを定義しますが、Red Hat は、Red Hat ナレッジベースの検索や Red Hat Lightspeed の使用などのアクションを実行するための標準化されたツールとして、Model Context Protocol (MCP) サーバーも提供しています。
  • スキルリポジトリ:Red Hat のリポジトリは、これらの機能のカタログとして機能します。Red Hat エコシステムを理解するコアスキルから始めて、モダナイゼーションの過程において、他のスキルが推奨されます。
  • オープンで所有権のある機能:Red Hat のアプローチは、オープンソースの原則に基づいています。お客様は、基盤とスキルの両方を管理し、これらの強化に貢献できます。

求められる専門性の変化

熟練した自律型エージェントへのこの移行は、ビルダー、開発者、またはオペレーターの専門知識を置き換えるものではありません。むしろ、それを増幅させるものです。最も価値の高い業務は、AI ライフサイクルのアーキテクチャへと移行しています。Red Hat は AI が稼働するために基盤を提供することで、法務から IT に至るまで、あらゆる部門がその専門知識をエンタープライズのデジタル DNA として体系化できるようにします。

Red Hat はこの構造を提供するだけでなく、さらに一歩進んで、それを社内で使用しています。Red Hat のリサーチエージェントは現在、主に Red Hat 独自のインフラストラクチャでホストされるオープンソース・ライセンスのモデルで実行されており、Red Hat の業務のあり方を日々変えています。

今すぐ構築を開始する

AI の未来は単なるロードマップのスライドではなく、本番環境での経験に基づいています。Red Hat は、誇張された表現によらない、実際に重要なエージェントスキルを備えた、実信頼できる基盤の上で構築を開始することをお勧めします。

redhat.com/skills にアクセスしていただくと、コーディングアシスタントを Red Hat のライブデータに接続する一連の AI エージェントスキルをインストールでき、複雑性のギャップの解消に役立ちます。 

ツールは今すぐご利用可能です。さらに、基盤はオープンです。さあ、始めましょう。


執筆者紹介

Matt Hicks was named President and Chief Executive Officer of Red Hat in July 2022. In his previous role, he was Executive Vice President of Products and Technologies where he was responsible for product engineering for much of the company’s portfolio, including Red Hat® OpenShift® and Red Hat Enterprise Linux®. He is one of the founding members of the OpenShift team and has been at the forefront of cloud computing ever since.

Prior to joining Red Hat 16 years ago, Hicks served in various roles spanning computer engineering, IT, and consulting. He has worked with Linux and open source for more than 25 years, and his breadth of experience has helped him solve customer and business problems across all areas of IT.

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