Red Hat OpenShift Service on AWS でアプリケーションを変革する
01 エグゼクティブサマリー
アプリケーション変革、ハイブリッドクラウド・プラットフォーム、信頼できるエキスパートが提供するクラウドサービスで新たなビジネスチャンスを開拓しましょう。
業界を問わず、顧客、パートナー、従業員との関係構築、社内外のビジネスプロセスの指揮、ビジネス目標の達成のためにはアプリケーションが欠かせません。このようなアプリケーションをどのように設計、作成、ビルド、テスト、デプロイ、実行、管理するかによって、組織のイノベーションと適応の能力は大きく異なります。
ハイブリッド環境全体にわたって、セキュリティ重視の反復可能な方法でアプリケーションを迅速に構築、デプロイ、更新、拡張することで、ビジネスの新たな可能性を引き出すことができます。
AWS や Microsoft Azure などのプロバイダーのパブリッククラウド環境で稼働する Red Hat® OpenShift® のようなハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームは、アプリケーションのモダナイゼーションと変革のプロセスにおいて重要な役割を果たします。ハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームは、既存のアプリケーションのモダナイズ、新しいクラウドネイティブ・アプリケーションの開発、インフラストラクチャをまたいだ大規模なアプリケーションの提供に不可欠な柔軟性と一貫性を提供します。
とはいえ、アプリケーション・プラットフォームのデプロイと保守には時間とリソースが必要です。しかし、他の重要な IT 機能を犠牲にすることなくその作業を行うための十分なスタッフやスキルを持ち合わせている組織は多くありません。マネージド・クラウドサービスを利用することにより、ハイブリッドクラウド環境を迅速に構築し、アプリケーション・プラットフォームの管理よりも重要なビジネスの優先事項に集中することができます。
Red Hat と Amazon Web Services (AWS) は共同で、Red Hat OpenShift Service on AWS を提供しています。Red Hat OpenShift Service on AWS は、Kubernetes をベースとした、共同運用され、サポート付きのターンキー型アプリケーション・プラットフォームです。複雑な IT 環境とクラウド管理の単純化に重点を置いたこのプラットフォームを使うと、基盤となるテクノロジーを自社で調査、統合、テスト、管理、および更新する必要がないので、時間と資金を節約できます。Red Hat と AWS は、お客様の信頼できるパートナーとして、チームが必要とするトレーニングを提供し、先進的なクラウドネイティブ・アプリケーションと運用への道のりをサポートするための専門知識を備えています。
本稿では、アプリケーション変革における現在のトレンドと、 Red Hat OpenShift Service on AWS のようなハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームを利用してモダナイズする方法について詳しくご紹介します。
アプリケーション変革は、アプリケーションの開発、デプロイ、管理方法を変更し、スピード、効率、アジリティを向上させます。
02 現在のアプリケーション変革のトレンド
組織はアプリケーションを変革しモダナイズするために多くのテクノロジーと手法を使用しています。
革新的なアプリケーションは先進的なビジネスの中核です。組織、パートナー、お客様をつなぎ、すべての人に価値あるユーザーエクスペリエンスを提供します。現在、組織は顧客エンゲージメントの向上、差別化されたサービスの創出、業務効率の改善、変化の激しい市場での高い競争力を実現するために、アプリケーション・ポートフォリオを変革しています。それと同時に、既存のテクノロジー・インフラストラクチャやビジネスプロセスも維持しなければなりません。しかし、レガシー・アプリケーションを維持するためには、戦略的で革新的なプロジェクトに使うべき重要な時間とリソースを費やす必要があります。
アプリケーション変革を成功させるには、段階的かつ継続的なアプローチが必要です。どのような道筋をたどるかは組織によって異なりますが、そのテーマやイニシアチブにはいくつかの共通点があります。
既存アプリケーションのモダナイゼーション
モノリシックなビジネス・アプリケーションや多層ビジネスアプリケーションをリホスティング、リプラットフォーム、リファクタリングして、クラウドネイティブ環境で実行できるようにすると、新しいテクノロジーの採用、セキュリティの向上、イノベーションの加速、データセンターやクラウド・インフラストラクチャ全体でのスケーリングに役立ちます。IT 環境をモダナイズし、クラウドやアプリケーション・サービスで補強することで、開発者の選択肢と柔軟性が広がります。Quarkus、Node.js、Spring、ReactJS、Angular、.NET Core などのフレームワークをサポートすると、開発者は既存のスキルや知識を新しい環境で最大限に活用できます。
コンテナと Kubernetes のためにクラウドネイティブ・アプリケーションを構築する
クラウドネイティブ・アプローチにより、モジュール式で適応性の高いマイクロサービスベースのアプリケーションとデータサービスを作成できます。これらのアプリケーションやサービスは、スタンドアローンの製品として提供することも、既存のアプリケーションと組み合わせて提供することもできるため、新しい機能を迅速にリリースすることができます。また、サーバーレス、アプリケーション・プログラミング・インタフェース (API)、イベント駆動型アーキテクチャ、継続的インテグレーションと継続的デリバリー (CI/CD) のための自動化パイプラインなどの先進的なアーキテクチャと運用プラクティスを取り入れれば、アプリケーションの開発、提供、統合を単純化することができます。これらのテクノロジーを使用することで、基盤となるインフラストラクチャに関する詳細な知識を得る必要がなくなるため、開発者はビジネス価値を提供するアプリケーションの作成に専念できます。
デジタル・トランスフォーメーションの重要性
IT とアプリケーションをモダナイズし、変革することで、組織は急速に変化するデジタル世界で成功を収めることができます。
92% 今後 12 カ月でデジタル・トランスフォーメーションの重要性が増すだろうと答えたエグゼクティブ。1
AI/ML とデータサイエンスを活用してインテリジェント・アプリケーションを構築する
クラウドネイティブ・アプリケーションにデータ分析、人工知能、機械学習 (AI/ML) 機能を追加することで、より多くの知見と価値が得られます。さまざまな方法で生成され、複数の場所に保存された膨大な量のデータを分析すれば、顧客とのやり取り、ビジネスプロセス、サービス提供などに関する理解を深め、カスタマイズできます。
カスタムサービスやサードパーティサービスを統合する
自社開発や独立系ソフトウェアベンダー (ISV)、AWS のようなクラウドサービス・プロバイダーのアプリケーションやデータサービスを、オンサイト、パブリッククラウド、エッジの各環境で一貫した方法で組み合わせることで、新しいサービスをより迅速に創出できます。
イノベーションへの再注力
IT 運用を最適化することで、スピードと効率を高めることができます。クラウドサービスの場合、時間のかかるプラットフォームとインフラストラクチャの管理を専任のサードパーティチームに任せられるため、IT 運用、セキュリティ、開発の各チームを管理ではなくイノベーションに専念させることができます。
コンテナや Kubernetes をベースとしたハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームは、アプリケーション変革の理想的な基盤を提供します。これらのプラットフォームは、データセンター、エッジ、パブリッククラウドの各インフラストラクチャでアプリケーションを構築、デプロイ、実行、管理するために必要なアジリティ、一貫性、効率性、拡張性を提供することができます。ハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームに DevSecOps アプローチを組み合わせることで、既存および新規のアプリケーションのための先進的で信頼性が高く、セキュリティに重点を置いた環境を構築できるようになります。
とはいえ、これらのプラットフォームを複雑な IT 環境に統合するのは、場合によっては時間のかかる困難な作業になります。コンテナベースのアプリケーション・プラットフォームに移行する際には、コンテナに関するスタッフの専門知識を向上させながら、一般的な操作の実行方法や、セキュリティとコンプライアンスの管理方法を再評価する必要があります。
社内ソリューションと比較した場合、フルマネージドのクラウドベースのアプリケーション・プラットフォームを導入すると、デプロイメントを単純化し、運用を効率化して価値実現までの時間を短縮できます。実際、クラウドサービスを通じてクラウド・プラットフォームの実装、保守、最適化をアウトソーシングしている、あるいは翌年中にアウトソーシングする予定であるとした組織は 73.5% にのぼります。2 オンデマンドの消費モデルとエキスパートによるガイダンスを活用することにより、チームは、デジタルビジネスのイニシアチブをサポートするイノベーションと戦略的プロジェクトに集中できます。事実、55.5% の組織が、クラウドサービスを使用することで、コアコンピタンスに集中する時間が増えると予測しています 。2
44% 今後 12 - 18 カ月以内に AI/ML テクノロジーに投資することを計画している組織2
33% デジタル・トランスフォーメーションの目標として生産性と効率の向上を挙げた組織2
83.5% ハイブリッドクラウド戦略をすでに導入している、または今後 1 年以内に導入することを計画しているテクノロジーリーダー2
アプリケーションのデプロイに Kubernetes とハイブリッドクラウドを使用するメリット
Pulse と Red Hat は、企業のテクノロジーリーダーを対象に 2 つの調査を実施し、彼らがどのようにマネージドクラウド・サービスと Kubernetes を利用し、多様な IT 環境にまたがるアプリケーション導入の複雑性を軽減しているかを調査しました。
その調査では、コンテナや Kubernetes 環境にアプリケーションをデプロイする理由として、一貫性、アジリティ、可搬性、柔軟性、スケーラビリティなど、複数の項目が挙げられました。以下では、Pulse の調査から得られた主な知見をもとに、IT リーダーが自社の環境でどのように複雑性を軽減しているかをご紹介します。
Kubernetes でデプロイされるアプリケーションの種類
図 1 は、コンテナと Kubernetes を使用しているアプリケーションの種類を示しています。独立系ソフトウェアベンダー (ISV) やサードパーティのソフトウェア、ステートフル、カスタムアプリケーションなどが挙げられています。
IT リーダーがコンテナと Kubernetes を選択している理由
74% 一貫性
73% アジリティ
55% 可搬性
54% スケーラビリティ
47% 柔軟性
クラウド・プラットフォームのアップグレードとセキュリティパッチの管理に費やす時間
図 2 からわかるように、運用チームはハイブリッドクラウド・プラットフォームのアップグレードとセキュリティパッチの管理に毎月かなりの時間を費やしています。
クラウドサービスの利用で期待されるメリット
クラウドサービスを利用することで運用チームはクラウド管理業務を行う必要がなくなり、より有意義で価値の高いプロジェクトに時間を使えるようになります。クラウドサービスには他にも、組織全体に対するさまざまなメリットがあります。
コンテナや Kubernetes 環境にデプロイされるワークロードの種類
コンテナ環境にはさまざまな種類のワークロードがデプロイされています。図 3 は、コンテナと Kubernetes オーケストレーションに最適なワークロードの一部を示しています。
03 クラウドと Kubernetes を使ってアプリケーションを変革するために必要なこと
コンテナや Kubernetes でアプリケーションを効果的かつ効率的に構築、デプロイ、管理するには、統一された統合ハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームが必要です。次の機能を備えたプラットフォームをおすすめします。
アプリケーションを支える一貫した基盤
安全な Linux® コンテナ・ホスト・オペレーティングシステムと Kubernetes オーケストレーションおよびクラスタサービス (自動化されたインストール、OTA アップデート、監視、ロギングなど) は、環境全体で一貫した運用とライフサイクル管理を実現します。
クラウドネイティブ開発および運用機能
プラットフォーム、アプリケーション、データ、開発者向けサービス (CI/CD パイプライン、統合開発環境 (IDE)、プログラミング言語、ランタイム、ビルドツール、可観測性機能、API 管理など) は、インテリジェントなクラウドネイティブ・アプリケーションの構築、デプロイ、管理を一貫して効率的に行うための機能を提供します。
クラウドサービスやサードパーティ製品との統合
クラウドサービスやサードパーティ製品との統合を単純化することで、好みのディレクトリ、管理および自動化プラットフォーム、データベース、フレームワーク、AI/ML ツールなどを、アプリケーションや運用の中で活用することができます。
最適化されたセキュリティと管理機能
一貫性のある統一されたセキュリティ、管理、コンテナイメージ・レジストリサービスにより、大規模で分散したハイブリッドクラウド環境の管理を単純化します。
運用の柔軟性とデプロイの選択肢
社内で、クラウドで、またはクラウドサービスとしてデプロイできるハイブリッドクラウド・プラットフォームを使用すると、アプリケーションの実行場所のほか、プラットフォームの運用と管理にどれだけの時間と労力を費やすかを柔軟に選択できます。
理想的なハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームは、既存のアプリケーションを効果的にモダナイズし、新しいクラウドネイティブ・アプリケーションを開発するために必要なすべてのサービスと機能を組み込んでおり、なおかつデプロイメントの柔軟性とエキスパートによるマネージドサービスを提供する必要があります。
04 Red Hat OpenShift Service on AWS: アプリ変革のための一貫した基盤
Red Hat と AWS が共同で設計、運用、サポートする Red Hat OpenShift Service on AWS は、プロダクショングレードのコンポーネントに基づくターンキー型のアプリケーション・プラットフォームを提供します。このクラウドサービスは、Red Hat OpenShift、AWS インフラストラクチャ、およびエキスパートによる SRE (サイト信頼性エンジニアリング) チームを組み合わせ、イノベーションのための信頼性の高い基盤を提供します。
OpenShift Service on AWS が提供するのは、マネージドソフトウェアとマネージドテクノロジーへのアクセスだけではありません。必要なすべてのサービスとテクノロジー、シンプルなセルフサービスオプション、99.95% の可用性サービスレベル契約 (SLA) とエキスパートによる 24 時間年中無休のサポートを備えたフルスタック環境がお客様に提供されます。Red Hat の SRE チームは実証済みのベストプラクティスと広範な経験を使用してお客様の OpenShift Service on AWS デプロイメントの構築、運用、メンテナンスを行います。
このサービスには AWS コンソールからオンデマンドでアクセスでき、AWS デプロイメントと他の AWS クラウドネイティブ・サービスとの統合をまとめて、単一の請求書で時間単位の料金で利用できます。また、OpenShift Service on AWS に確約利用料や割引プログラムを適用することもできます。
OpenShift Service on AWS を利用することで、サポートコストを削減し、運用効率を高めると同時に、スタッフがイノベーションに注力できるようになります。
Red Hat OpenShift を使用する理由
Red Hat OpenShift は、イノベーションのための、統合されたセキュリティ重視のハイブリッドクラウド・アプリケーション・プラットフォームです。コンテナおよび Kubernetes をベースとしており、既存のアプリケーションのモダナイゼーション、クラウドネイティブ・アプリケーションの構築、開発の効率化、アプリケーションへのインテリジェンスの追加、およびサードパーティサービスの統合のための一貫した基盤を提供します。
AWS を選ぶ理由
AWS は、すべてのアプリケーションを実行するために必要な可用性、弾力性、アジリティを提供する、高性能でスケーラブル、かつ包括的なクラウド・プラットフォームです。リソースのプロビジョニングと廃棄が自動で行われるので、需要の変化に迅速に対応できます。また、セキュリティ機能、50 以上のコンプライアンス認証と認定が含まれているため、組織と資産を保護できます。
すぐに使えるプラットフォーム
統合されたインフラストラクチャ・ソフトウェア基盤、クラウドネイティブ・アプリケーションとデータサービス、セキュリティと管理コントロールを提供する、すぐに使えるネイティブなクラウドサービスが、デプロイメントを単純化し、価値実現までの時間を短縮します。世界中の業界イノベーターから信頼されているプラットフォームを使用して、さまざまなテクノロジーやアプリケーションにおいて、スピード、効率性、スケーラビリティを実現できます。
組み込み型の開発者用ツール
統合された認定ツール、開発環境、セルフサービス機能の大規模なライブラリにアクセスできるため、開発者は迅速にコーディングできます。サポート対象テクノロジーとワークフローを幅広く取り揃えた組み込みの CI/CD パイプラインにより、アプリケーションのライフサイクル全体の効率と一貫性を向上させることができます。
セルフサービス機能
優れたユーザーエクスペリエンスを提供して従業員の満足度を高め、優秀な開発者を維持しましょう。開発者は運用チームの手を煩わすことなく、必要なリソースを迅速かつ容易に、自分でプロビジョニングできます。リソースの自動配信により、開発者はより早く作業を開始できます。
認証された自動化
Kubernetes Operator と Helm の両方をサポートしているので、アプリケーションのライフサイクル管理が単純化されます。ベンダーの詳細な専門知識を網羅した認定オペレーターと Helm チャートにより、優先パートナーのアプリケーションをより簡単に、自信を持ってデプロイおよび管理できます。AWS では、Red Hat OpenShift から AWS サービスを管理するための Operator も数多く提供されています。
ハイブリッドクラウド・デプロイメント
最も合理的な場所でアプリケーションを開発、デプロイ、管理できます。ハイブリッド環境全体で、信頼性の高い高品質な開発、運用、セキュリティ、アプリケーション体験を提供することも可能です。Red Hat OpenShift はオンサイトのデータセンターやパブリック、プライベート、ハイブリッドのクラウド環境で一貫して動作するため、プロジェクトやアプリケーションごとに適切な場所を選択し、ニーズの変化に応じて移動させることができます。この一貫性により、オンサイトのワークロードを AWS へ移行する作業も単純化されます。
エキスパートによる常時サポートと管理
エキスパートによる 24 時間 365 日のサポートにより、サポートコストと運用を最適化できます。Red Hat の SRE チームが、ライフサイクル管理、スケーリング、セキュリティパッチ、インシデント対応など、Red Hat OpenShift クラスタのデプロイと管理を自動化するので、社内スタッフはアプリケーション開発と戦略的イニシアティブに集中できます。マネージド形式で実施されるアップグレード、パッチ適用、脅威の監視と修復により、コストのかかるダウンタイムは削減され、信頼性とセキュリティが維持されます。サポート窓口が統合されているので、問題を迅速に解決できます。Kubernetes に関する広範な経験を持つエキスパートにアクセスできるので、既存スタッフの再トレーニングや異動、あるいは、新しいメンバーの採用は必要はありません。移行計画の支援とマネージドクラスタのインストールおよび検証により、デプロイメントが迅速化されます。
99.5%開発者ツールをマネージド・アプリケーション・プラットフォームに統合することが重要だと回答したテクノロジーリーダーの割合。
ビジネスの保護:OpenShift Service on AWS は、次のような主要なセキュリティ標準に準拠して認証および管理されています。
- Payment Card Industry Data Security Standard (PCI DSS)
- System and Organization Controls (SOC) 2
- International Organization for Standardization (ISO) 27001
柔軟な価格オプション
購入オプションを自由に選択して、柔軟性とコストの適切なバランスを実現できます。AWS では請求および購入管理が統合されており、調達が単純化されます。従量課金モデルでは、必要なインスタンスのみを使用して、その分だけ料金を支払います。また、1 年間および 3 年間のリザーブドインスタンス購入モデルでは、より長期間にわたって割引価格で利用できます。Red Hat OpenShift Service on AWS での支出は全額が AWS Enterprise Discount Program (EDP) の対象になります。
05 Red Hat OpenShift Service on AWS の柔軟な価格設定と確約利用料プログラムにより価値を最大化
Red Hat と AWS はお客様のアプリケーションを変革するために必要なものをすべて結集しています。
統合ポートフォリオとサービス
信頼性の高い製品およびクラウドサービスの完全な統合ポートフォリオを使用して、あらゆるアプリケーション変革のユースケースに理想的なソフトウェア基盤を構築します。AWS が提供するコンピューティング、データベース、分析、機械学習、ネットワーキング、モバイルなど、以下を含む、170 以上のクラウドネイティブ・サービスに直接アクセスできます。
- AWS Cloud Financial Management:クラウドコスト管理および最適化ソリューション
- AWS Cloud Databases:Amazon RDS を含む、フルマネージド型の専用データベース一式
- AWS Machine Learning Services:AI/ML サービス、インフラストラクチャ、リソースの包括的なセット
- AWS Management and Governance:Amazon CloudWatch を含む、ビジネス管理およびガバナンス・コントロール・サービス一式
- AWS Networking and Content Delivery:信頼性が高く、セキュリティ重視のネットワーク上でワークロードを実行し、コンテンツを配信するための幅広いサービス (Amazon CloudFront など) のセット
- AWS セキュリティ、アイデンティティ、コンプライアンス:ID 管理とアクセス管理、脅威検出、コンプライアンス、ネットワーク、アプリケーション、データ保護サービスの幅広いセット (AWS Identity and Access Management、AWS Key Management Service、AWS Secrets Manager など)
- AWS Cloud Storage:データの保存、アクセス、保護、分析に役立つソリューションのポートフォリオ (Amazon S3 や Amazon Elastic File System など)
- Amazon Elastic Container Registry:高性能ホスティングによるフルマネージド・コンテナレジストリ
また、以下のようなアドオンのマネージド・アプリケーションやデータサービスも活用できます。
- Red Hat OpenShift API Management:ライフサイクルを通じて API のデプロイ、監視、制御を行うクラウドサービス
- Red Hat OpenShift Streams for Apache Kafka:リアルタイムのデータストリームを作成、発見、接続するためのクラウドサービス
- Red Hat OpenShift Data Science:機械学習モデルの開発、トレーニング、テストのためのクラウドサービス
Red Hat OpenShift Service on AWS によるシンプルな移行とモダナイゼーション
エキスパートによるコンサルティングサービス
Red Hat のエキスパートが、文化、プロセス、テクノロジーを組み込んだ詳細なガイダンスと実用的なツールを用いて、アプリケーションのモダナイズ、ワークロードの移行、新しいアプリケーション開発への取り組みの開始を支援します。
エッジコンピューティングの検証済みパターンなど
ネットワークエッジやその他の場所で、検証済みのデプロイメント・パターンを使用して、ビジネスが信頼するアプリケーションをより迅速にデプロイできます。これらのパターンは、特定のユースケースのために作成された詳細でカスタマイズ可能なデプロイメントであり、お客様の実例に基づいたものです。
移行ツール
Red Hat の移行ツールと Konveyor コミュニティを活用して、変革のプロセスを計画し、アプリケーションを Red Hat OpenShift に移行できます。
Red Hat OpenShift クラウドサービスが時間と費用の節約にどう役立つかをご覧ください。
概要を読む
認定パートナーエコシステム
Red Hat が認定する独立系ソフトウェアベンダー (ISV) 製品の幅広いエコシステムにアクセスし、お客様の組織に最適なアプリケーション、データ、AI/ML、開発者、IT 運用サービスを使用して環境をカスタマイズできます。
Red Hat Ecosystem Catalog で、OpenShift 環境向けの認定ソフトウェアをご覧ください。
06 Red Hat OpenShift と AWS クラウド・インフラストラクチャで、業界を超えたビジネス成果を達成する
Red Hat OpenShift Service on AWS は、パートナーのテクノロジーと組み合わせることで、業界を超えた完全なソリューションの基盤を提供します。
医療向け Red Hat OpenShift Service on AWS
Red Hat OpenShift Service on AWS で Kubernetes を実行することにより、医療機関は以下のようなメリットを得られます。
- クリニックや病院での効率の向上
- 診断機能の向上
Red Hat OpenShift Service on AWS は、HIPAA (米国医療保険の相互運用性と説明責任に関する法律) の要件に準拠しています。
金融サービス向け Red Hat OpenShift Service on AWS
Red Hat OpenShift Service on AWS で金融サービスと FinTech アプリケーションを実行することで、安全性とイノベーションのバランスをとることができます。このバランスの取れたアプローチにより、金融サービス機関は以下のようなメリットを得られます。
- 不正をより早く検知
- カスタマーサービスの強化
OpenShift Service on AWS は、当社のチームが必要なときに必要なインフラストラクチャを作成して、最新の機能とアップデートを提供するために役立ちます。
製造業向け Red Hat OpenShift Service on AWS
Red Hat OpenShift は、ハイブリッドクラウド全体で動作する産業エッジのデプロイメントをサポートします。製造業は以下のようなメリットを得られます。
- 機器の故障をより正確に予測
- 予防保守の実施
詳しくは、製造業向けエッジコンピューティングに対する Red Hat のアプローチをご覧ください。また、多国籍技術メーカーのシーメンスが、モジュール式でセキュリティ重視のアプリケーション・プラットフォームに Red Hat OpenShift をどのように使用しているかをご覧いただけます。
小売およびオンラインコマース向け Red Hat OpenShift Service on AWS
OpenShift と AWS で実行される統合アプリケーション・プラットフォームにより、小売業者やオンラインコマース・プロバイダーは以下のようなメリットが得られます。
- より少ない労力でマルチチャネル体験を提供
- IT コストとキャパシティの最適化
(Red Hat OpenShift クラウドサービスの) 導入後は、業務部門に迅速に機能を提供できるようになりました。[4]
Red Hat OpenShift が小売業者の一貫した効率的な運用をどのように支援しているかについて、詳しくは Red Hat OpenShift クラウドサービスの Total Economic Impact™ (総合的な経済効果) をダウンロードしてご覧ください。
通信およびサービスプロバイダー向け Red Hat OpenShift Service on AWS
Red Hat OpenShift Service on AWS は、5G ネットワークと可用性の高いサービスのための信頼性と規模を提供します。通信サービスプロバイダー (SP) ネットワークは、世界最大級に要求の厳しいワークロードを実行しており、厳しい競争が繰り広げられています。Red Hat OpenShift と AWS を使用する通信事業者やサービスプロバイダーは、以下のことが可能です。
- より価値ある顧客サービスの提供
- ネットワーク運用の最適化
Red Hat OpenShift クラウドサービスでは、パブリッククラウドプロバイダーのコンテナサービスと比較した場合、機能開発を約 30 - 40% 迅速化し、コストを 25% 削減できます。[5]
可用性が高くクラウドネイティブなネットワークの構築方法について、詳しくは IDC レポート「クラウドネイティブ・アーキテクチャを通信 SP ネットワークに活用する」をダウンロードしてください。
メディアおよびエンターテイメント向け Red Hat OpenShift Service on AWS
クラウドネイティブのアプリケーションとプラットフォームは、メディアやエンターテイメントのワークロードに最適です。Red Hat OpenShift Service for AWS により、メディア組織は以下のことが可能になります。
- チャネルをまたいだコンテンツ配信の単純化
- コンテンツ制作の効率化
[OpenShift Service on AWS] は、エンジニアリングの開発とデプロイメント、そして顧客へのサービスに集中したい弊社の目的には最適です。
Liftoff + Vungle がどのように Red Hat OpenShift Service on AWS を活用しているかについて語る動画を見る。
エネルギー向け Red Hat OpenShift Service on AWS
通信や製造業者と同様に、エネルギー・プロバイダーも OpenShift と AWS 上で Kubernetes ベースのアプリケーションを実行することによるメリットを得られます。Red Hat OpenShift Service on AWS は複雑性を軽減させ、エネルギー・プロバイダーが以下を実行できるようにします。
- 現場での運用の最適化
- 作業員の安全性の向上
プラットフォームを継続的に改善したり、基盤となるインフラストラクチャや運用を管理したりする必要がないため、お客様により大きなイノベーションと価値を提供することに専念することができます。
プレスリリースで詳細を見る。
自動車向け Red Hat OpenShift Service on AWS
自動車企業は、革新的な製品を構築するためにクラウドネイティブ・プラットフォームを必要としています。また、車載オペレーティングシステムやソフトウェアが消費者に与える影響は多大なものです。Red Hat OpenShift Service on AWS のようなプラットフォームにより、自動車メーカーは、以下を可能にするための安全で効率的なアプリケーションを実行できます。
- 自動運転テクノロジーの提供
- コンポーネントテストの単純化および自動化
Audi AG が Red Hat OpenShift と AWS を利用してプロジェクトの市場投入時間を最大 6 カ月短縮した方法についてのお客様導入事例を見る。
物流および輸送向け Red Hat OpenShift Service on AWS
Kubernetes および Red Hat OpenShift Service on AWS のようなハイパースケーラー・クラウド製品は、回復力のある効率的な物流および輸送サービスを構築するために使用できます。クラウドネイティブ・アプリケーション・プラットフォームのスケールと柔軟性により、以下のような価値の高い機会がもたらされます。
- スケジューリング業務の最適化
- サプライチェーン・マネジメントの効率化
スイスの輸送グループが Red Hat OpenShift と CI/CD プラクティスを利用して、どのように作業を 30% 削減したのかに関するお客様導入事例を見る。
政府機関向け Red Hat OpenShift Service on AWS
ハイパフォーマンス・コンピューティング、セキュリティ、プラットフォーム間の一貫性は、あらゆる種類の政府機関や公共機関にとって価値があります。Red Hat OpenShift Service on AWS は、政府機関のワークロードをコンプライアンスに準拠した効率的な方法で実行するために必要なパワー、スケール、安定性を備えています。OpenShift と AWS でアプリを実行する主なユースケースには、以下のようなものがあります。
- 情報管理の改善
- 重要な意思決定支援の強化
台湾の研究・学術機関がどのように Red Hat OpenShift を共有のハイパフォーマンス・コンピューティング・リソースに利用しているかについてのお客様導入事例を見る。
07 Banfico、Red Hat OpenShift Service on AWS を使用してオープンバンキングを提供
FinTech のスタートアップである Banfico は、英国のオープンバンキングの義務化に伴い、SaaS (Software-as-a-Service) ソリューションを顧客銀行に提供しています。最新の業界標準への準拠を維持しながら、市場の需要のペースに応じてサービスを提供するために、フルマネージド型のクラウド・アプリケーション・プラットフォームの導入を検討していましたが、
Red Hat OpenShift Service on AWS を使用することで、セルフサービス・プロビジョニングと自動化された管理プロセスを備えた新しいアプリケーションを迅速に構築し、クラウドプロバイダーやリージョン間で拡張できるようになりました。セキュリティ認証が組み込まれており、コンプライアンスが自動化されているため、自社のデータとシステムだけでなく、Banfico のアプリケーションとサービスを介してアクセスされる顧客の機密データも保護することができます。
Banfico は現在、銀行顧客の半数以上を新プラットフォームに移行しており、これによって以下のことを実現することができました。
- 集約型の API プラットフォームによってオープンバンキングのパートナーシップを拡大
- グローバルな成長のためのスケーラブルな基盤を構築
- アプリケーション提供にかかる時間を 25 分からほぼ瞬時のデプロイへと短縮
- 自動化された業界標準へのコンプライアンスが組み込まれているためセキュリティが向上
お客様事例で詳細を見る。
08 Red Hat OpenShift Service on AWS の使用を開始する
Red Hat と AWS は、アプリケーションのモダナイゼーションを単純化します。Red Hat OpenShift Service on AWS を利用すれば、統合された基盤、統合された製品およびサービス、大規模なパートナーエコシステム、エキスパートによるサポートおよびサービスを活用して、少ない労力でアプリケーションを変革できます。
Web で Red Hat OpenShift Service on AWS または AWS Marketplace をご覧になるか、Red Hat の専用ラーニングパスで詳細をご確認ください。
自習型の動画ラーニングパス:
Harvard Business Review、Red Hat 後援、「デジタル・トランスフォーメーションに再フォーカス:新しい目標には新しい戦略が必要」、2022 年 5 月。
Pulse (Red Hat 後援)、「クラウドサービスによってハイブリッドクラウドの複雑さを解消」、2021 年 12 月。
Pulse (Red Hat 後援)、「コンテナおよび Kubernetes へのワークロード導入状況」、2021 年 11 月。
Forrester Consulting (Red Hat の委託による調査)、「The Total Economic Impact™ of Red Hat OpenShift Cloud Services」、2022 年 1 月。
IDC ホワイトペーパー (Red Hat 後援)、「クラウドサービスでアジリティを向上するエンタープライズ」、2021 年 8 月。Doc. #US48032421。
Red Hat OpenShift Service on AWS を使用することで、オープンバンキングの義務化に合わせたソリューションを当社の現在のお客様に提供できるばかりか、さらには、他の開発者に失望した銀行からも新たなビジネスを獲得しています。