EX294

RHCE 認定試験

概要

試験の説明

実技形式の RHCE 認定試験 (EX294) では、Red Hat® Ansible® Engine を使用して複数のシステムを管理し、Ansible で多数のシステムで一般的なシステム管理タスクを実行するための知識とスキルを試験します。この認定試験で試されるスキルは、多数の Red Hat 製品のシステム管理の基礎をなすものです。

この試験に合格すると、Red Hat 認定エンジニアに認定されます。RHCE® は、Ansible とスクリプトを使用した Red Hat® Enterprise Linux® タスクの自動化、Red Hat の先進テクノロジーの統合、効率とイノベーションに向けた自動化の適用のスキルを備えた Red Hat 認定システム管理者 (RHCSA) を指します。RHCE 認定を取得するには、最新の RHCSA 認定が必要です。RHCE の取得以降も学習を継続する受講者については、最高レベルの認定である Red Hat 認定アーキテクトの取得に向けた学習パスの基礎ステップにもなります。

この試験に設定された内容は、利用できる最新の Red Hat 製品バージョンに基づいています。[Get started] をクリックして、購入できる試験の利用可能なすべてのバージョンをご確認ください。

試験の対象者

  • スキルの検証を望む、または組織または通達 (DoD 8570 指令) の要請により資格が必要な、熟練した Red Hat Enterprise Linux システム管理者
  • Red Hat システム管理 III: Linux Automation with Ansible (RH294) を受講済みで、Red Hat 認定エンジニア (RHCE) を目指す受講者
  • Red Hat 認定アーキテクト (RHCA) を目指す受講者
  • 複数のシステムを管理する能力を実証したいシステム管理者
  • DevOps 環境で作業し、ワークロードの一部を自動化する能力を実証したい IT プロフェッショナル
  • 資格が最新ではない、またはまもなく最新ではなくなるので RHCE として再認定を望む Red Hat 認定エンジニア

受験の前提条件

試験の内容

試験の学習ポイント

RHCE 試験の受講者は、Red Hat 認定システム管理者が担当する、以下のようなタスクをすべて処理できることが前提となります。

Red Hat 認定システム管理者として担当するすべてのタスクを実行する能力

  • 基本的なツールの理解と使用
  • 稼働中のシステムの運用
  • ローカルストレージの設定
  • ファイルシステムの作成と設定
  • システムのデプロイ、設定、保守
  • ユーザーとグループの管理
  • セキュリティの管理

Ansible のコアコンポーネントの理解

  • インベントリー
  • モジュール
  • 変数
  • ファクト
  • ループ
  • 条件付きタスク
  • Play
  • タスクの失敗の処理
  • Playbook
  • 設定ファイル
  • ロール
  • 提供されたドキュメントを使用した、Ansible モジュールとコマンドに関する特定の情報の検索

ロールと Ansible Content Collections の使用

  • ロールの作成と処理
  • ロールをインストールして Playbook で使用
  • Content Collections をインストールして Playbook で使用
  • Content Collections から関連する一連のロール、補助モジュール、その他のコンテンツを取得し、Playbook で使用

Ansible 制御ノードのインストールと設定

  • 必要なパッケージのインストール
  • 静的ホスト・インベントリー・ファイルの作成
  • 設定ファイルの作成
  • ホストのグループを定義するための静的インベントリーの作成と使用

Ansible 管理対象ノードの設定

  • SSH キーを作成して管理対象ノードに配布
  • 管理対象ノードで特権エスカレーションを設定
  • 管理ノードへのファイルのデプロイ
  • 単純なシェルスクリプトを分析し、Playbook に変換

Automation content navigator による Playbook の実行

  • Automation content navigator による Playbook の実行方法に関する知識
  • Automation content navigator による利用可能な Ansible Content Collection で新しいモジュールの検索と使用
  • Automation content navigator によるインベントリの作成と Ansible 環境の設定

Ansible の Play と Playbook の作成

  • 一般的に使用される Ansible モジュールの活用方法についての知識
  • 変数を使用したコマンド実行結果の取得
  • 条件文を使用した Play の実行制御
  • エラー処理の設定
  • システムを特定の状態に設定するための Playbook の作成

以下と連携する Ansible モジュールによる標準的な RHCSA タスクの自動化

  • ソフトウェアパッケージとリポジトリ
  • サービス
  • ファイアウォールルール
  • ファイルシステム
  • ストレージデバイス
  • ファイルコンテンツ
  • アーカイブ
  • タスクスケジューリング
  • セキュリティ
  • ユーザーとグループ

コンテンツの管理

  • カスタム設定ファイルを作成するためのテンプレートの作成と使用
  • Playbook で Ansible Vault を使用した機密データの保護

Red Hat のすべての実技試験と同様に、再起動後も自動で設定が維持されるようにする必要があります。

知っておくべきこと

準備

Red Hat では、準備として Red Hat システム管理 I (RH124)、 Red Hat システム管理 II (RH134)、および Red Hat システム管理 III: Linux Automation with Ansible (RH294) の受験を検討することをお勧めします。コースを受講することは必須ではなく、試験のみを受けることもできます。

Red Hat のトレーニングコースに参加することは、試験対策として重要ですが、試験の合格を保証するものではありません。それまでの経験、訓練、適性なども試験に合格するための重要な要素となります。

Red Hat 製品のシステム管理に関するさまざまな書籍や情報が提供されています。Red Hat では、そのような資料のいずれも試験対策ガイドとして公認していません。とはいえ、そのような追加情報は理解を深めるのに役立つことがあります。

試験の形式

この実践的で実用的な試験では、Red Hat Ansible Engine を使用して現実的なタスクを実行することが求められます。与えられた複数のシステムで Ansible Engine をインストールして構成し、実際の業務で行うものと類似した標準的なシステム管理タスクを実行する必要があります。

Ansible Playbook を作成し、この Playbook を使用してシステムの特定のロールと動作を設定します。作業内容は、試験中に作成された Playbook を新たにインストールされたシステムに適用し、このシステムとサービスが指定どおりに動作するかどうかを検証することで、評価されます。

試験中に、試験の目的に関して達成すべきタスクの一覧が提供されます。ほとんどの場合、それぞれのタスクで最終的に達成すべき状態が説明されています。試験結果は、システムが指定された基準に達しているかどうかに応じて評価されます。

試験中、受験者はインターネットにアクセスすることはできず、資料や電子文書を持ち込むことも許可されません。ノートや書籍、その他の資料も持ち込めません。大半の試験では、製品に付属のドキュメントを試験中に使用できます。

この試験は、リモート試験形式としてバーチャルに受験することもできます。リモート試験の詳細をご覧になり、適切な受験形式をご検討ください。

試験結果と通知方法

試験の正式な結果は、Red Hat Certification Centralから送付されます。試験官やトレーニングパートナーが受験生に直接結果を報告することは認められていません。通常、試験結果は米国の 3 営業日以内に送付されます。

試験結果には合計得点のみ記載され、個々の項目ごとの成績は通知されません。また、それに関するお問い合わせには回答しかねますので、あらかじめご了承ください。

1 回目の受験で合格しない場合には、再試験 (1 回分) を受けることができます。詳細については、Red Hat トレーニングポリシーをご覧ください