Banco da Amazônia S.A.、Red Hat と連携して遠隔の人々に金融サービスを提供

アマゾンの人里離れた地域に住む人々は、家族農業、零細漁業、採鉱・採取といった自給自足活動に大きく依存しています。しかし、こうした分野の小規模事業者は、これらの事業への投資を支援する銀行取引や融資などの基本的な金融サービスを簡単に利用することができません。さらに、環境要件やコンプライアンス要件を満たすには、長い時間とコストがかかります。Banco da Amazonia S.A. は、高い運営コストをかけずに、迅速にサービスを提供できる必要がありました。 

「問題にしているのは、大陸規模の距離があり、通信ネットワークと輸送ネットワークが限られている地域です」と Banco da Amazônia S.A. のクレジットディレクター、Roberto Schwartz 氏は言います。「普段銀行サービスを利用しない顧客が自分の敷地からアクセスできるサービスを開発する必要がありました」

Banco da Amazônia S.A.は、地方の自給自足プロジェクトを維持・発展させるために不可欠な資金調達を促進する統合プラットフォームとして BASA Digital を開発しました。このプラットフォームにより、Banco da Amazônia S.A. のクレジットエージェントは迅速かつ効果的に与信を処理できるようになり、地方の生産者と金融サービスの間の障壁が軽減されます。

プラットフォームの構築にあたり、BASA Digital の開発者は以下のことを行う必要がありました。

• 複数の異なる IT 部門の旧システムとの統合を可能にする
• BASA Digital の Web とモバイル・プラットフォーム上における複数のサービスを一元化するための効果的な API 管理ツールを作成する
• 情報を保存し、銀行のシステムの整合性を保つために、安全で信頼できる環境を維持する

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Banco da Amazônia S.A. の認定クレジットエージェントは、同行の流通プロセスの屋台骨です。そのため、BASA Digital にとって重要な要件は、アジャイルな与信プロセス管理をサポートし、重要なタスクを大幅にスピードアップするための統合プラットフォームを提供することでした。

Banco da Amazônia S.A. は、エージェントの業務時間を短縮したいと考えていました。顧客登録、提案書の発行、進捗状況の追跡から、クレジットノートの発行、資金の引き出しに至るまで、Banco da Amazônia S.A. は、エージェントの業務プロセスをスピードアップできるように支援する必要がありました。

解決策となったのは、Red Hat の製品とサービスを使用して、自動化され統合されたプロセスを開発することでした。コンテナ技術、Kubernetes、クラウドコンピューティング、DevOps のイノベーターとして、Red Hat は銀行のインフラとプロセスを最新化し、アジャイルで競争力のあるものにしてきた長い歴史があります。オープンソースのソリューションは、セキュリティや信頼性を損なうことなくカスタマイズすることも可能です。

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2019 年、Banco da Amazônia S.A. はアプリケーション開発をモダナイズするために Red Hat OpenShift® を選択しました。2021 年、同行は Red Hat ソリューションを使用して BASA Digital を開発しました。

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Banco da Amazônia S.A. は、Red Hat のオープンソーステクノロジを利用することで、堅牢でアジャイルな IT インフラストラクチャから効率的で安全なアプリケーションまで、さまざまなニーズに対応する柔軟かつスケーラブルなカスタマイズされたシステムを構築することができます。オープンソース標準は、他のシステム、アプリケーション、テクノロジーとの統合も促進します。

こうした利点をさらに高めるため、Banco da Amazônia S.A. には、専任の Red Hat テクニカル・アカウント・マネージャー (TAM) が毎日常駐しています。TAM の役割は単なる技術者以上です。TAM は積極的にサポート事例をオープンにし、Red Hat エンジニアと協力して、Banco da Amazônia S.A. がオープンソースのソリューションを最適に利用できるよう直接サポートします。

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BASA Digital は、業務効率の向上を実現しました。かつては 6 カ月かかっていた申請手続きがわずか 24 時間に短縮され、以前は金融サービスと融資の利用が困難だった人々に、それらのサービスが提供されるようになりました。

その結果が、印象的な数字となって現れました。

• 2022 年、BASA Digital によって 3 億 1,480 万レアル (6,420 万ドル) が契約されましたが、これは 2021 年から 370.4% の増加です。
• BASA Digital を通じて契約された事業は、家族農業の発展と強化に焦点を当てた国家プログラムである Programa Nacional de Fortalecimento da Gricultura Familiar (PRONAF) 契約の 43.8% を占めています。
• 2022 年に結ばれた契約は 16,860 件ですが、これは 2021 年から 287.3% の増加です。

「融資を行うのは都市部では簡単ですが、アルト・ソリモンエスではまったく違います」と Schwartz 氏は言います。「しかし 2022 年、銀行が提供する融資の 50% が BASA Digital プラットフォームを通じて地方へ向けたものでした。これは革新的なことです」

Red Hat で銀行業務を再構築

BASA Digital の成功は、ブラジルの金融部門における品質と効率性の重要な指標である、ブラジルの権威ある Banking Transformation Award で認められました。環境、社会、ガバナンス (ESG) カテゴリの受賞者である BASA Digital は、生態系の保護、社会的包摂、アマゾンの十分なサービスを受けられていないコミュニティへの配慮を意識した取り組みが評価されました。

Banco da Amazônia S.A. は現在、BASA Digital の本拠地ベレンで開催される国連会議 COP30 の後、BASA Digital プロジェクトをグリーンエネルギーや森林再生などの分野に拡大し、アマゾン地域へのさらなる投資を支援する計画を立てています。また、Red Hat 製品の導入を拡大して、すべてのレガシー・プラットフォームをコンテナ化された環境に取り込み、クラウドに移行するための強力な基盤を構築することも計画しています。