通信業界の主要各社が新しいサービスを提供するためのクラウドデプロイメントにRed Hat OpenStack Platformを選択

フリービット、KazTransCom、およびTurkcellが俊敏性、柔軟性、および運用効率の向上を目的にRed Hatのソリューションを採用

東京 -

[スペイン・バルセロナ – OPENSTACK SUMMIT – 2016年10月26日(現地時間)発表]米国報道発表資料抄訳

オープンソースソリューションのプロバイダーとして世界をリードするRed Hat, Inc.(NYSE:RHT、以下Red Hat)は本日、フリービット、KazTransCom、およびTurkcellを含む世界の通信業界の主要企業が、非常にスケーラブルなIaaS(Infrastructure-as-a-Service)ソリューションであるRed Hat OpenStack Platformを最新のクラウド基盤としてデプロイしたことを発表しました。

デジタルサービスの拡大、新しいデバイス、および膨大なユーザー数が発生するビジネスにおいて、世界の主要通信企業は、先進的なクラウドサービスをサポートし、新しいサービスを生み出すスピードを高めるためにインフラストラクチャの最新化を進めています。OpenStackは、極めて高いスケーラビリティと、物理的なインフラストラクチャの大幅な拡張を必要とせずにリアルタイムアプリケーションのニーズに応える能力によって、エンタープライズおよび通信業界にとって信頼に足るプラットフォームになりました。2016年4月のOpenStack User Surveyによると、OpenStackユーザーは14%が従来型の通信企業で、その他68%は通信サービスを含むIT企業でした。

ビジネスに不可欠な用途におけるオープンテクノロジーの安全性、セキュリティ、および利用し易さの向上を主導しているRed Hatは、最新式の柔軟でスケーラブルなクラウドデプロイメントの基盤としての役割を果たすソリューションを提供しています。高性能のカーネルベース仮想マシン(KVM)ハイパーバイザーを含むRed Hat Enterprise Linuxは、より高い安定性、セキュリティ、および信頼性を備えたオペレーティングシステムの基盤を形成します。Red Hat Enterprise Linuxと並行開発され、Red Hatのサポートライフサイクルによって強化されたRed Hat OpenStack Platformは、ネットワーク機能仮想化(NFV)を含む、通信業界のデプロイメントのための実績ある基盤を提供します。

Red HatはOpenStackの採用の増加を目の当たりにしてきましたが、通信業界の主要企業数社が先進的クラウドデプロイメントの基幹としてRed Hat OpenStack Platformを選んだことでそれが強調されました。

 

  • フリービット株式会社は東京に本社を置き、インターネットサービスプロバイダーにインフラストラクチャサービスを提供しています。サーバーの老朽化による基盤更改をきっかけに、プライベートクラウド化を進め、サポート・信頼性・互換性の向上を実現し、インターネット事業をサポートできるクラウドインフラストラクチャを作成するために、Red Hat OpenStack Platformを選択しました。標準的なOpenStack APIを使用することによって、フリービットはインフラストラクチャ構築の75%を自動化し、属人化していた基盤開発・運用の標準化と自動化を実現することができました。さらに、最小のダウンタイムで作業結果を実運用に移行するため、フリービットは本番配備にブルーグリーンデプロイメント方式を使用し、テスト用と本番用にまったく同一の交換可能なRed Hat OpenStack Platform環境が稼働しています。現在、5種類のサービスとIoTサービスの開発基盤が、Red Hat OpenStack Platform上で動作しています。高い操作性を備えたRed Hat OpenStack Platformベースのインフラストラクチャは、試行錯誤による革新の迅速化を支援し、新しいビジネス価値の創造に貢献しています。

 

  • KazTransComはカザフスタン最大の通信事業者のひとつであり、数万キロにわたって広がる最新式のネットワークインフラストラクチャを誇っています。イノベーションを実現し収益の可能性を増大させるために、同社はパブリッククラウドおよび高い信頼性とスケーラビリティを備えたネットワーク機器用のNFVプラットフォームを含む、ビジネスユーザー向けの新しいクラウドサービスを追加したいと考えていました。競合製品を徹底的に比較検討した後、KazTransComはRed Hat OpenStack PlatformとRed Hat Ceph Storageをベースとするソリューションと、CiscoのUCSハードウェアを、新しいクラウドプラットフォームの基盤として選択しました。KazTransComはRed Hatベースのクラウドプラットフォームを使用し、新しいサービスの容易なプロビジョニングに必要な柔軟性とスケーラビリティを提供し、新たなクライアントの獲得と顧客の要求の増大に対処できる十分な性能を備えた、信頼性が高く管理が容易なソリューションであることが分かりました。

 

  • Turkcellは、トルコで設立され同国に本社を置く通信とテクノロジーのコンバージドサービスプロバイダーです。同社は、音声、データ、TV、およびコンシューマとエンタープライズ向けの付加価値サービスをモバイルおよび固定回線上で顧客に提供しています。Turkcellは、2016年4月1日に本国でLTEサービスを開始し、81の都市でLTE-Advancedと3種類のキャリアアグリゲーションテクノロジーを採用しました。2Gおよび3GでのTurkcellの人口カバー率は、2016年6月時点でそれぞれ99.80%と95.14%でした。同社はFTTHサービスで最大1Gbpsのファイバーインターネット速度を提供しています。Turkcell Groupは、2016年6月30日の時点で、9カ国(トルコ、ウクライナ、ベラルーシ、北キプロス、ドイツ、アゼルバイジャン、カザフスタン、グルジア、モルドバ)において、6650万人の加入者にサービスを提供しています。Turkcell Groupの決算報告によると、2016年6月30日の時点で売上高が34億トルコリラ、総資産が286億トルコリラでした。同社は2000年7月以来NYSEとBISTに上場しており、トルコで唯一のNYSE上場企業です。

10年以上に渡り、Turkcellは自社のインフラストラクチャのための戦略的オペレーティングプラットフォームとしてRed Hat Enterprise Linuxを使用してきました。TurkcellはRed Hatコンサルタントと協力して、Turkcell Akıllı Depo(「Lifebox」)を構築しました。これは、Red Hat OpenStack Platform上で動作するクラウドベースのセルフサービスストレージアプリケーションで、OpenStackのオブジェクトストレージ(Swift)機能を使って作られています。アプリケーションを社内開発に移行した結果、Turkcellはコスト削減を実現し、新しい機能をより早く市場に投入できるようになりました。このプロジェクトの成功を受けて、TurkcellはBIPメッセージングアプリケーションおよびその他のサービスもRed Hat OpenStack Platform上で開発しています。

 

サポートコメント

Red Hat OpenStack担当ゼネラルマネージャー Radhesh Balakrishnan

「フリービット、KazTransCom、およびTurkcellは、通信業界における最新化と変革の素晴らしい例です。これらの企業は、オープンソースとRed Hatに移行することで、現在および遠い将来までのニーズに対応できる、より迅速で、柔軟性のある、スケーラブルなクラウドを作れるようになりました。通信業界におけるOpenStackの約束が今現実化し始めており、Red Hatは全世界の企業とともにこれらの変革および最新化イニシアティブに協力できることを誇りに思います。」

 

フリービット株式会社 YourNet事業部 副事業部長  井口 幸一氏 

「OpenStackディストリビューションの選定では、第一に品質を重視しました。品質においては、OpenStack自体の動作や、ハードウェアとの互換性といった点も重要でしたが、最も重視したのはディストリビューターのサポート品質でした。評価期間中のトラブルシュートや、構成検討においてはレッドハットのエンジニアと何度もディスカッションをしましたが、レッドハットのエンジニアの方は、OpenStackと当社システムの特性から生ずる課題に一つ一つ真摯に対応してくれました。そうした機会を通じて同社のサポート、提案および技術力の高さを評価することができました。また、レッドハットは製品マニュアルの日本語化にもタイムリーに取り組んでおり、それらのコンテンツがOpenStackおよび製品仕様を理解する上で非常に重要な役割を果たしました。今回の新基盤導入により、フリービットはシステム運用管理の自動化、効率化を一歩前進させることができました。OpenStackは、今後さらなる発展が期待されるテクノロジーです。レッドハットがOpenStackの業界リーダーとして、その進化をドライブしていくことを期待しています。」

 

KazTransCom 研究開発責任者 Maxim Popov

「堅牢な、エンタープライズ対応のオープンソーステクノロジーを提供してベンダーの柔軟性を実現してきたRed Hatのリーダーシップと、Red HatのソフトウェアをKazTransComのCisco製サーバーハードウェアに統合するのが容易であることが、当社のテクノロジー戦略にとって魅力的でした。Red Hat OpenStack PlatformとRed Hat Ceph Storageによって、KazTransComはビジネスユーザー向けの新しいサービスのプロビジョニングに際して容易な拡張が可能になるとともに、予備の処理能力を残しつつ新規および現行のクライアントの要求に対応することができます。」

 

Turkcell インフラストラクチャ事業担当ディレクター Bülent Saltürk

「当社は10年以上に渡ってRed Hat Enterprise Linuxを使用しており、その堅牢性とサポートに満足しています。クラウドベースのストレージサービスを最新化するに当たり、経験豊富な開発およびサポートチームに支えられていることから、Red Hat OpenStack Platformを使うことに決めました。また、移行にはRed Hatコンサルティングを利用しましたが、非常に素早い対応でOpenStackデプロイメントを短期間で稼働させる手助けをしてくれました。」

 

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  • レッドハット株式会社 広報担当 pr-jp@redhat.com TEL:03-5798-8550
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