Red Hat、JBoss Enterprise Application Platform 6.4 をリリース、Java 8 および WebSockets にも対応

PaaS製品 OpenShift Enterprise 対応版も同時にリリース、Java EEに対応した Enterprise DevOps Platform として提供

東京 -

[ノースカロライナ州ラーレー2015年5月6日(現地時間)発表]米国報道発表資料抄訳

オープンソースソリューションのプロバイダとして世界をリードするRed Hat, Inc.(NYSE:RHT、以下Red Hat)は本日、Red Hat JBoss Enterprise Application Platform(JBoss EAP)6.4、および、Red Hat が提供するPaaS製品 OpenShift Enterprise 対応版も同時にリリースしたことを発表しました。

ほとんどの企業は新しいアプリケーションを迅速に実現しなければならないというプレッシャーを受けています。しかし、融通の利かない独自スタック、柔軟性に欠けるライセンス契約、およびIT部門のサイロ化などの多くの要因によって、企業競争力の維持に必要なアジリティを実現することができない場合がでてきています。近年、いくつかの企業は、DevOps、およびそれらを補完するテクノロジーの採用を進め、システム開発と運用チーム間のコミュニケーションのサイロ化を排除し、アプリケーションの開発とその導入を迅速化しようとしています。DevOpsの採用が増加するにつれて、DevOpsに関連する開発環境を補完し、開発者と運用チームの緊密な共同作業が行える高い生産性を実現する新しいテクノロジーの需要も増大しています。

「DevOpsはツールとプロセスよりも、DevOpsに関わる人々の習慣が重要になりますが、その実現には最新の様々なテクノロジーが利用されています。Gartnerは、DevOpsに関わるツールビジネスに大きな成長のチャンスがあると考えており、2015年にはDevOpsツールの市場規模は23億ドルに達し、2014年の19億ドルから21.1 %増になると予想しています。2016年までには、DevOpsは大手クラウドプロバイダが採用するニッチな戦略から、Global 2000企業の25%が採用するメインストリームの戦略へと進化するでしょう」。1

Red Hatは、ユーザー企業にオープンな選択肢を提供する戦略によって、ユーザー企業が新しいテクノロジーからより多くの価値を享受できるように努めています。JBoss EAPは、様々なアプリケーションフレームワーク、オペレーティングシステム、データベース、セキュリティサービス、および、ID管理システムとの連携サポートしており、既存の基盤への統合環境を容易に構築することが可能です。さらに、OpenShift Enterprise に対応することによって、JBoss EAPを利用するユーザー企業は、それぞれのニーズとビジネス要件に応じて、自社のアプリケーションをオンプレミスだけでなく、PaaS(Platform-as-a-Service)環境、またはハイブリッドクラウドのシナリオを含む複数の環境にわたって配備することができるようになります。

 

JBoss EAP 6.4の主な機能は、以下の通りです。

  • Java 8への対応およびJava API WebSockets実装プロトコルJSR 356のサポート
    • Java 8に対応したことでJava VMのオーバーヘッドと複雑さが低減されたリアルタイム性が重要視される企業アプリケーションやモバイルアプリケーションの構築が可能になります。
  • JBoss EAPの管理コンソールとRed Hatカスタマーポータルを統合
    • JBoss EAPの管理者は、JBoss EAPの管理コンソールを利用することで、Red Hatのカスタマーポータルに直接アクセスすることができ、サポートの依頼、チケットのオープンと管理、ナレッジベースの利用などを行うことが可能になります。
  • 新しい管理コンソールの機能
    • 新しい管理コンソールでは、ログファイルの閲覧が容易になります。また、アプリケーションのセキュリティ設定なども容易に管理できるようになります。
  • Kerberos 認証
    • 新しい認証機構 Kerberos との連携がサポートされ、これまで以上にアプリケーションのセキュリティを向上することができるようになります。

 

また、OpenShift Enterprise に配備されたJBoss EAPは、PaaS環境で利用できるJava EE6対応したオープンソースアプリケーションプラットフォームを提供します。これにより、既存のJavaEEアプリケーションの開発、実行および運用環境を容易にPaaS環境に移行することができるようになります。JBoss EAP とOpenShift Enterpriseの組合せは、PaaS環境の中でより迅速にエンタープライズレベルのJavaアプリケーションを構築する開発基盤となり、企業が開発と運用の両方を最適化するために役立ちます。

JBoss Developerコミュニティのメンバーは、JBoss EAPがダウンロードできます。現在ご利用中のお客様は、Red Hatカスタマーポータルで最新のアップデートを入手できます。

 

サポートコメント

Red Hat ミドルウェア部門ゼネラルマネージャ Mike Piech

エンタープライズITは、従来型のIT構築方式だけでなく、DevOpsを積極的に取り入れる方式も確実に進んでいます。JBoss EAPは、その柔軟性によって企業のITにおける重要なシステム基盤となっています。また、JBoss EAPはその俊敏性と安定性により、開発チームと運用チーム間の協力体制を促進するDevOpsを実現するためのプラットフォームを提供します。このことによって、企業は、自社の製品やサービスの市場投入を適切に計画できるようになります。

 

Gartner, Inc.

DevOps対応ツールは非常に大きな成長の可能性を示しており、それは今後も続くと思われます。これらのツールは、前述のようなDevOpsの特性や特徴をサポートする機能をそのまますぐに利用できることに特化して設計・構築されています。現在、DevOps利用/対応ツールのほとんどは、より大規模なIT運用・開発ツールボックスの一部として提供されていますが、クライアントの要求の中でタイムツーバリューが重要な要素となり、DevOpsのサポートが重視されるようになったことから、市場におけるこれらのツールの位置付けや評価が変化してきました。2

 

1 Gartnerのプレスリリース、「Gartner Says By 2016, DevOps Will Evolve From a Niche to a Mainstream Strategy Employed by 25 Percent of Global 2000 Organizations」、2015年3月5日、http://www.gartner.com/newsroom/id/2999017

2ガートナーのプレスリリース、「Gartner Says By 2016, DevOps Will Evolve From a Niche to a Mainstream Strategy Employed by 25 Percent of Global 2000 Organizations」、2015年3月5日、http://www.gartner.com/newsroom/id/2999017

 

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