ライフサイクルサポート
Red Hat が提供する OpenJDK のディストリビューションはすべて、あらゆる Java ワークロードの開発および実稼働向けにサポートされています。このため、Windows または Linux ベースの環境での開発、テスト、およびデプロイを安心して行うことができます。JRE2 および JDK ディストリビューションは、rpm および zip ファイルで提供されます。Red Hat は、OpenJDK 8 および 11 ディストリビューション向けに、約 3 カ月おきに年 4 回の更新を提供します。
表 2. Red Hat Enterprise Linux のサポート対象バージョンとライフサイクル期間
利用権
Red Hat の OpenJDK ビルドに対するサポートは、以下のサブスクリプションに含まれているか、追加が可能です。
- Red Hat Enterprise Linux
- Red Hat Middleware
- Red Hat Application Runtimes
- Red Hat の Windows 向け OpenJDK ビルド (Red Hat Middleware 以外のすべての Java ワークロード用)
Oracle JDK に代わる選択肢
OpenJDK と Oracle JDK は、どちらも同じ Java SE 仕様の実装です。2017 年、Oracle は、Oracle JDK と OpenJDK に互換性を持たせることを目標に、それまでオープンソース化されていなかった Java SE ツールのオープンソース化に取り組みました。まだいくつか小さな違いはありますが、現在では OpenJDK 11 と Oracle JDK 11 は機能的に同等のものとなっています。これらのビルドは、商用バージョンの Java SE Advanced で別途提供されるいくつかの機能 (Advanced Management Console など) を除いてほぼ同じです。
Red Hat の OpenJDK ビルドも、OpenJDK プロジェクトからベースライン化されています。Red Hat が行う追加作業はすべて、OpenJDK コミュニティで最初に実装されます。つまり、お客様は認定済みの OpenJDK ディストリビューションでアプリケーションを実行できるのです。Red Hat のビルドは、Oracle の Java Technology Compatibility Kit (TCK) に合格しており、Java 仕様に準拠していることが保証されています。
Red Hat の OpenJDK ビルドの製品化プロセス
Red Hat は、OpenJDK の製品版である Red Hat の OpenJDK ビルドにフルサポートを提供しています。サポートには、脆弱性の開示、セキュリティ通知および修正、サービスレベル契約などが含まれます。
Red Hat の製品化プロセスには、機能の開発、セキュリティ、テスト、デプロイメント・アーティファクトの作成、製品統合、ドキュメント作成などの作業が含まれます。Red Hat はオープンソース・コミュニティに全力でコミットしており、OpenJDK プロジェクトの (Oracle に次ぐ) 第 2 の主要コントリビューターでもあります。Red Hat は長年にわたって多くのソリューションを実証し、製品化作業の大部分を OpenJDK のアップストリーム・プロジェクトに提供しています。
長期にわたる OpenJDK との協力関係
Red Hat と OpenJDK の関係は 2007 年までさかのぼります。これは、Red Hat が OpenJDK コミュニティにコントリビューションを行った初の主要なソフトウェアベンダーとなった年です。また、Red Hat は OpenJDK 運営委員会のメンバーでもあり、Oracle のリーダーシップを引き継いで以降は、OpenJDK 8 および OpenJDK 11 プロジェクトの保守役を務めます。