ユースケース

エッジコンピューティングのための Red Hat Ansible Automation Platform

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概要

エッジコンピューティングは処理能力をデータソースに近づけるため、レイテンシーの影響を受けやすいアプリケーションのデプロイ、IoT デバイスからのデータ収集、データセンターやクラウドへの接続が失われた場合も動作できるサイトの構築が可能になります。

しかし、規模、ネットワーク接続、エネルギー使用量が異なるサイトでは、限られたスタッフが互換性のないテクノロジーへの対処を強いられることが多いため、分散したエッジ・アーキテクチャ全体で運用をスケーリングするのは難しい場合があります。Red Hat® Ansible® Automation Platform は、コンテナ化を使用して環境全体に自動化を分散および実行し、運用チームがデータセンターからクラウド、エッジロケーションに至るまでの構成とデプロイを標準化できるよう支援します。

Ansible Automation Platform では IT ランドスケープが単一の一貫したビューで表示されるため、数千ものサイト、ネットワークデバイス、クラスタを管理できます。自動化へのこの統合アプローチにより、リソースが限られているエッジサイトで運用コストを削減し、よりスムーズなカスタマーエクスペリエンスを実現するのに役立ちます。

ネットワークエッジで自信を持って自動化を実現。動画の再生時間:1:18

特長とメリット

迅速なスケーリング

Automation mesh は、ローカルおよびリモートの自動化ワークロードの容量を迅速かつ確実にスケーリングし、自動化ボリュームの需要に対応します。

リスクを軽減する

ホップノードなどのネイティブ機能は、フォールトトレランスや冗長性機能を導入し、外部の依存関係による影響を軽減します。

一貫して実行する

自動化されたヘルスチェックにより、従業員を現場に送り出す前に、主要な指標に基づいて最適なルートと自動化ジョブを実行するノードが決定されます。

セキュリティが強化されたスケーリング

エンタープライズグレードの機能を備えた集中管理レイヤーを維持しながら、暗号化された分散型アーキテクチャにより、エッジエンドポイントに近い場所で自動化ワークフローを実行します。

ローカルで実行する

エンドポイントの近くで自動化を実行することで、高レイテンシーや接続の中断に対する回復力を高めます。

エンタープライズ全体を自動化

IT スタッフがいない、またはほとんどいないベンダー、場所、ドメインにまたがるインフラストラクチャを管理します。Event-Driven Ansible を使用して、環境の変化に自動的に対応し、パフォーマンスの問題を軽減します。

エッジを含む全体で、エンタープライズを自動化する

Ansible Automation Platform は、柔軟でスケーラブルなアーキテクチャである Automation mesh を使用することにより、大規模で分散したワークフォースの作業分散を容易にします。リモート実行ノードを一元的な Automation controller に接続します。

Automation mesh により、以下の自動化を可能にします。

  • 分散型コンピューティング要素
  • ファーエッジにあるインベントリー IoT (モノのインターネット) デバイスのエンドポイント
  • ネットワークエッジデバイス
  • Windows および Linux® エンドポイントにおけるアプリケーション・ライフサイクル管理
  • インフラストラクチャエッジでのユーザー入力に対応するアクション
Automation mesh により多様な作業者の作業負荷を分散

図:Automation mesh により多様な作業者の作業負荷を分散

エンドポイントデバイスの保護

リモートワーカーの増加に伴い、先進的な IT 環境ではネットワーク上のデバイスの数が増え続けています。エンドポイント保護プラットフォーム (EPP) は、IT インフラストラクチャの中で最も数が多く、脆弱な要素であるエンドポイントデバイスでの悪意のある活動を検出、調査、修復します。Ansible Automation Platform を使用することにより、EPP ツールをより大規模なセキュリティプロセスに統合し、イベント駆動型の検出、隔離、修復を行うことができます。

Red Hat Device Edge で大規模なエッジデプロイメントを管理

Red Hat Device Edge は、Red Hat Ansible Automation Platform のネイティブエッジ機能と、Red Hat Enterprise Linux および MicroShift (Red Hat OpenShift® に基づく軽量の Kubernetes ディストリビューション) を組み合わせたものです。一貫性のあるスケーラブルな運用体験と、リソースに制約のあるエッジデバイスにベアメタルワークロード、仮想ワークロード、またはコンテナ化ワークロードをデプロイできる柔軟性を提供します。これらはすべて単一のプラットフォームによって実現します。

IoT (モノのインターネット) エッジデバイスのイラスト

お客様の選ぶパートナーと共に自動化を実行

HPE Aruba Networking

F5

Juniper Networks

NetApp

Palo Alto Networks

VMware

エッジで自動化している業界

小売および飲食

エンドポイントの自動化により、インフラストラクチャ運用の単純化、セキュリティポリシーの強化、支店間でのデバイス構成の標準化を実現します。さらに、拡大や移転の際に IT リソースをデプロイする時間を短縮できます。

運輸

エッジデバイスのライフサイクルを自動化し、ユーザーや運用チームへの影響を最小限に抑えながら、必要に応じてフィールドデバイスにアップデートを配信します。

金融サービス

ソフトウェアパッチ、設定コンプライアンス、セキュリティポリシーを自動化し、デバイスやリモートロケーションのネットワークセキュリティを強化します。

工業

工業および製造施設における仮想化、IoT デバイス、ネットワーク、アプリケーションの構成を自動化します。

医療

医療 IT インフラストラクチャ全体にわたって、医療機器、データ収集、ネットワークの構成と管理を行います。

エネルギー

アプリケーションのアップデートを単純化し、ヒューマンマシン・インタフェース (HMI) デバイスの証明書やライセンス管理などの依存関係を解決します。

IDC MarketScape レポート: Red Hat がクラウド管理のリーダーに選出

自動化によるマルチクラウドおよびハイブリッドクラウド管理のベンダーを評価する IDC のレポート (2024 年) で、Red Hat は「リーダー」に選出されました。IDC によれば、Red Hat Ansible Automation Platform は「包括的な機能と自動化の成熟を加速する幅広いサポート」により、企業が確信を持って選択できるとされています。

お客様導入事例

サウスウエスト航空がより信頼性の高いネットワークを構築

サウスウエスト航空は、Ansible Automation Platform を導入し、各地に分散した空港でのアップタイムの向上に向けて構成の標準化と運用のスケーリングを実行しました。

シーメンス、通信セキュリティを強化

ドイツのテクノロジー企業であるシーメンスは、通信や IoT ソリューションの安全性を高めるため、Red Hat で公開鍵インフラストラクチャを自動化しました。

小売業の Schwarz Group が IT を自動化

Schwarz Group は、セルフサービス機能を利用して革新的なデジタルサービスを迅速にデプロイし、競争力を維持しています。

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