ユースケース
Red Hat Ansible Automation Platform によるネットワーク自動化
概要
ネットワーク運用の範囲は、リモートワーカー、新しいテクノロジー、マルチベンダー・ソリューション、エッジデバイスへの対応に伴って拡大しており、ネットワークをハイブリッドクラウド環境で管理することがさらに困難になっています。データセンターからエッジロケーションに至る複雑なタスクに対応するためには、ネットワークチームは自動化 NetOps を検討しなければなりません。
自動化された NetOps により、ネットワークエンジニアはさまざまな自動化テクニックを使用して管理タスクや保守タスクを実行し、ネットワーク上で状況が変化したときに自動的に対応できます。
Red Hat® Ansible® Automation Platform は統合された柔軟な自動化ソリューションで、デバイスとドメインをまたがるネットワークと IT プロセス全体を自動化するために使用できます。最初から始める場合でも自動化戦略を加速する場合でも、Ansible Automation Platform はより効率的な NetOps プロセスと耐障害性に優れたネットワークの構築に役立ちます。
デバイスの複雑さへの対処
スイッチ、ルーター、ロードバランサー、ファイアウォールなど、すべての既存のネットワーク機器を 1 つの統合プラットフォームで管理します。既知のネットワーク CLIコマンドを再利用して、さまざまなネットワーク・プラットフォーム上で容易に自動化を開始します。
コントローラーの自動化
ソフトウェア・デファインド・ネットワーク (SDN) コントローラーは特定のネットワークドメインを管理できますが、複数の SDN プラットフォームがある場合はどうでしょうか。Ansible Automation Platform は「マネージャーを管理」でき、複数のネットワークドメイン上で同じ自動化言語を使用できます。
イベント駆動型 NetOps の実装
信頼できるテレメトリー上に NetOps プロセスを構築すれば、ルーチンタスクを自動化して時間を解放し、イノベーションに取り組めます。イベント駆動型の自動化を使用して、ターゲットとするメンテナンスを実行し、サービス停止を制限し、セキュリティリスクにすばやく対処し、サービスチケットを更新し、標準構成を適用し、バックアップを実行します。
ネットワーク運用のスピードアップ
「信頼できる情報源」となるリポジトリを自動的に更新し、ネットワークデバイスを一貫して構成します。作業をすばやく完了し、構成ポリシーを適用します。1 つの自動化プラットフォームを使用して、複数のベンダーのデバイスをバックアップおよびリストアします。
「信頼できる情報源」の制御
インベントリーシステム、IP アドレス管理 (IPAM) ツール、GitHub リポジトリ、「信頼できる情報源」ソリューションを自動化し、統合します。デバイス構成を取得して保管し、信頼できる構成をネットワークにプッシュします。ネットワークファクトを自動的に収集して、予防保守に通知します。
スキルギャップを埋める
運用知識とドメインの専門知識を自動化プロジェクトへと体系化し、スキルレベルにかかわらず、チーム全体が最適な一貫性と精度でネットワークの日常的な運用業務を管理できるようにします。大量のタスクを自動化して全体的な効率を向上させ、他の優先事項に充てられる時間を増やします。
実践的なトレーニングを受ける
Red Hat では事前構成済みの Ansible Automation Platform 環境でインタラクティブラボを提供しています。このラボを活用すれば、エンドツーエンドの自動レスポンスで変化するネットワーク条件に対処するイベント駆動型のテクニックを実験、演習、習得できます。
特長
ワークフローの自動化
ワークフローを構築し、異なるインベントリーが使用されるのか、異なるユーザー間で実行されるのかに関係なく、任意の数の Ansible Playbook、アップデート、または他のワークフローを使用して運用プロセス全体を自動化します。これにより、複雑なプロセスや複数のネットワークチーム、IT チーム全体の自動化が容易になります。
自動化をエッジに拡張
リモートサイトを一貫してデプロイし、セキュリティ制御とセキュリティポリシーをデータセンターからクラウド全体、エッジロケーションまで拡張します。Event-Driven Ansible を使用して、コンプライアンス監査、エンドポイント・アプリケーションをサポートする依存関係の構成、修復アクションを自動化します。
スケーラブルなマルチベンダー自動化
Automation mesh を含むスケーラブルな自動化ソリューションを使用して、あらゆるネットワークサイズやネットワークレイアウトを管理し、依存関係をパッケージ化し、ターゲットの近くで自動化を実行します。レジリエンシー (回復力)、実行能力、柔軟性を向上させて、マルチベンダー環境全体で自動化を拡張します。
IT サービス管理に対応
Ansible Certified Content Collection for ServiceNow ITSM を使用して、構成データベースを更新し、チケットを管理し、IT サービス管理 (ITSM) タスクへの閉ループ応答を有効にします。Event-Driven Ansible を使用して ITSM プロセスを自動化し、認証および認可システムと統合します。
監査証跡を使用した継続的なロギング
誰がアクティビティを実行したか、どのようにカスタマイズされたか、どのリソースが変更されたかを監査証跡を使用して文書化し、ネットワークと自動化のアクティビティを安全にログに記録します。このデータを安全に保存し、エクスポートしてさらに分析したり、サポートされているツール (Splunk、Loggly、Sumologic、Elastic Stack など) に外部ログとして記録したりします。
信頼できる自動化コンテンツを利用
ベストプラクティスと経験に基づいた信頼できるコンテンツを使用してネットワークを管理します。Ansible Automation Platform は、マルチベンダーネットワークおよびセキュリティのソリューション向けの認定・検証済み自動化コンテンツを提供します。コンプライアンスやその他のニーズに合わせてコンテンツ署名機能を使用することもできます。
IDC レポート:ビジネス価値を提供する Red Hat Ansible Automation Platform
IDC の調査によると、Ansible Automation Platform によって運用を標準化している組織は、年間平均 1481 万米ドル相当の利益、3 年間で平均 668% の ROI を実現し、ネットワーク管理を担当するチームの効率は 38% 向上しました。
お客様導入事例
サウスウエスト航空は、ネットワークデバイス構成の構築とテストにおいて少なくとも 5 カ月分の節約を実現し、5,000 以上のネットワークデバイスをより効果的に管理するために自動化の拡張に継続的に取り組んでいます。
ProRail は Ansible Automation Platform の使用を拡大してネットワーク運用を加速し、IT プロセスに対するエンドツーエンド自動化の統合アプローチに移行しました。
関連情報
e ブック
あらゆる人のためのネットワーク自動化
Red Hat Ansible Automation Platform がネットワークを柔軟に自動化し、NetOps チームをサポートする方法を紹介します。
Web セミナー
ネットワーク自動化入門
このセッションをご覧になり、NetOps の一部分だけでなくネットワークプロセス全体を自動化する方法など、自動化の基本のいくつかをご確認ください。
ブログ
The Inside Playbook
エキスパートが執筆する、ネットワーク自動化の開発についての最新のブログで、最新情報を確認しましょう。