CentOS Stream とは

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CentOS Stream は、継続的に提供される Red Hat® Enterprise Linux のディストリビューション・アップストリームをオープンソース・コミュニティのメンバーが Red Hat の開発者と連携して開発し、テストし、貢献することができる、Linux® ディストリビューションです。 

Red Hat は Red Hat Enterprise Linux ソースコードを CentOS Stream 開発プラットフォームで開発してから、新しい Red Hat Enterprise Linux バージョンをリリースします。Red Hat Enterprise Linux 9 は、CentOS Stream 内で構築された最初のメジャーリリースです。

たとえば、あなたが Red Hat Enterprise Linux ユーザーで、次のバージョンに必要な変更を見つけたとします。その変更は CentOS Stream に提案し、Red Hat の開発者に評価してもらうことができます。承認された場合、テストと検証が行われ、CentOS Stream に反映され、そして Red Hat Enterprise Linux の次のマイナーリリースに反映されます。

CentOS Linux から Red Hat Enterprise Linux への移行を計画する

CentOS Stream では、コミュニティ、パートナー、顧客が参加する機会が増え、透明性が向上しています。

このプラットフォームは、全体的な Red Hat Enterprise Linux のソースコード開発プロセスにおいて、重要な役割を担います。

  • Fedora:将来の Red Hat Enterprise Linux メジャーリリースのベースとなるアップストリーム・プロジェクト。重要なオペレーティングシステム (OS) のイノベーションはここで導入されます。

  • CentOS Stream:CentOS Stream では、ISV、IHV、その他のエコシステム開発者と、Fedora OS の基盤である Fedora Project の OS 開発者との連携が改善されています。このため、フィードバックループが短縮され、Red Hat Enterprise Linux の次期バージョンの作成時に各所からの意見を取り入れやすくなりました。

  • Red Hat Enterprise Linux:重要なワークロードとアプリケーション向けに、安全でサポートされた柔軟な基盤を提供するプロダクショングレードのオペレーティングシステム。

CentOS Stream を使用することには、Red Hat の開発者およびエンジニアが Red Hat Enterprise Linux の次のバージョンの作成に使用するのと同じコードに早期アクセスできるというメリットがあります。このプラットフォームではコンテンツが継続的にストリーミングされるので、CentOS Stream を Red Hat Enterprise Linux の将来のリリースのプレビューとして利用できます。 

CentOS Stream のコードは Red Hat Enterprise Linux の次のマイナーリリースになるため、Red Hat Enterprise Linux に直接貢献して、新しいリリースが公開される前にワークロードをテストできます。 

CentOS Stream ではなく Red Hat Enterprise Linux を選択する 4 つの主な理由

Red Hat のリソース

現在 CentOS Linux を使用していて CentOS Stream に関心がある場合は、CentOS Stream を通じて Red Hat Enterprise Linux の将来のバージョンの開発に参加できます。重要なビジネスアプリケーションやワークロードに適したプロダクショングレードのプラットフォームへの移行に関心がある場合は、Red Hat Enterprise Linux を選ぶことをお勧めします。

CentOS Stream ができたことにより、パートナーとコミュニティメンバーが、構築された後ではなく構築中に Red Hat Enterprise Linux の次期バージョンにイノベーションを追加するための新しいメカニズムが実現しました。それに対して CentOS Linux は、Red Hat Enterprise Linux のダウンストリームで (ほとんどの場合、開発とデプロイメントに使用される)、コントリビューションモデルはありません。CentOS Linux のアップデートは 2021 年から 2024 年にかけて中止されており、CentOS Linux 7 のサポート終了を迎えた 2024 年 6 月 30 日に正式に終了しました。たとえフォーク版のサードパーティによるサポートを確保できたとしても、CentOS Linux を使い続けると、脆弱性にパッチが適用されず、セキュリティ侵害の可能性もあり、リスクが生じます。 

CentOS Linux から CentOS Stream への移行は簡単ですが、CentOS Stream が組織の運用要件を満たしていなかった場合、そこから別の Linux ディストリビューションへの移行は簡単なプロセスではありません。 

CentOS Stream へ自力で移行しようとする場合は、Red Hat の Convert2RHEL ツールを使用すると、CentOS Linux システムを簡単かつ迅速に Red Hat Enterprise Linux システムに直接変換できます。ただし、Convert2RHEL ツールは CentOS Stream では動作しないため、Red Hat Enterprise Linux への移行前に CentOS Stream を暫定的にデプロイする場合は、オペレーティングシステムをリポジトリから再インストールする必要があります。Convert2RHEL は Oracle Linux から Red Hat Enterprise Linux 8 に移行する場合にも使用できます。 

Red Hat コンサルティングを利用することで移行を加速できます。Red Hat のエキスパートが、実証済みの知識と経験を基に移行プロジェクトをサポートします。Red Hat コンサルティングはまた、主要なアプリケーションとワークロードの特定および転換を支援し、お客様がその後も自信を持って継続できるように指導します。 

移行パスの情報シートを読む

CentOS Stream のコミュニティ・コントリビューターは、Red Hat の開発者およびエンジニアが Red Hat Enterprise Linux の次のバージョンの作成に使用するのと同じコードに早期アクセスできます。 

  • ハードウェアパートナーとアプリケーション開発者は、ソリューションをテストして、Red Hat Enterprise Linux の次のリリースですべてが正常に機能することを確認できます。
  • コミュニティメンバーは、新しい機能とパッチを提供して、次の Red Hat Enterprise Linux リリースの機能とセキュリティを向上させることができます。
  • CentOS Stream のユーザーは、次の Red Hat Enterprise Linux リリースを待たずにフィードバックを共有できます。

CentOS Stream についてさらに詳しく


 

オープンソース・コミュニティ・プロジェクト

1.オープンソース・コミュニティ・プロジェクト

それぞれが固有の目標に向けて進行する、プロジェクトのコレクション

Fedora Linux

2.Fedora Linux

多くのオープンソース・コミュニティ・プロジェクトから出された、最適なアイデアをまとめます

CentOS Stream

3.CentOS Stream

Red Hat Enterprise Linux の次回マイナーリリースに向けた、シームレスなコントリビューションのパスを提供します

Red Hat Enterprise Linux

4.Red Hat Enterprise Linux

重要なワークロードとアプリケーション向けに、安全でサポートされた柔軟な基盤を提供するプロダクショングレードのオペレーティングシステム。


 

 

コントリビューションはエコシステム内のすべての要素に及びますが、CentOS Stream と Red Hat® Enterprise Linux® の間には特に強いつながりがあります。これらは相互に貢献し、新しいコードが最上位のアップストリームにまで提出され、理想的に進めば該当するオープンソース・コミュニティ・プロジェクトに直接取り入れられます。

プロジェクトに参加する

本番環境で使用する場合:Convert2RHEL を使用して Red Hat Enterprise Linux に 移行 します。

Red Hat Enterprise Linux の開発またはテストの場合:CentOS Stream を ダウンロードします。

個人の開発者の場合:無料の開発者サブスクリプションを取得します。

Red Hat のお客様に所属する開発チームの場合:無料のチーム向け開発者サブスクリプションを取得します。

コンテナ化アプリケーションの場合:Universal Base Image (UBI) を使用します。

アップストリーム OS のイノベーションの場合:Fedora プロジェクトに参加します。

ソフトウェア再販またはハードウェア互換性の場合:Red Hat Partner Connect に参加します。

 

適切な Linux ディストリビューションを選択する

Red Hat は CentOS Stream を含むさまざまなプラットフォームを提供し、多様な開発者のニーズに応えようとしています。 

  • Red Hat Enterprise Linux Developer サブスクリプションは、無料で利用できる開発者向けセルフサポート型サブスクリプションです。安定して安全性が高く、高パフォーマンスの Red Hat Enterprise Linux 基盤上でプロダクションにデプロイされるアプリケーションの、開発/テスト環境となります。 

     

  • Red Hat Developer サブスクリプション (チーム用) を利用することで、プロダクション環境で Red Hat テクノロジーをすでに実行している Red Hat のお客様は、追加費用なしで開発環境に Red Hat Enterprise Linux をデプロイできます。 Red Hat Enterprise Linux を使用すると、開発者はより信頼性が高くセキュリティを重視したオペレーティングシステムに簡単にアクセスできるため、組織はプロダクション・ワークロードに使用するのと同じ革新的で信頼性の高いプラットフォーム上でアプリケーションを構築してテストできるようになります。

 

  • Red Hat Universal Base Image は、コンテナ化されたクラウドネイティブ・エンタープライズ・アプリケーションを作成するための、無料で再配布可能な開発者向けイメージです。開発者は、Red Hat Enterprise Linux や、Red Hat OpenShift などの Red Hat のオープン・ハイブリッドクラウド・ポートフォリオへのプロダクション・デプロイメント向けの認定アプリケーションを容易に作成できます。また、他のオペレーティングシステムと互換性のあるコンテナイメージを作成できます。

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