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情報

2024 年 6 月 30 日に、CentOS Linux 7 のサポートが終了 (EOL) し、Red Hat Enterprise Linux 7 (RHEL 7) のメンテナンスが終了 (EOM) します。これによってユーザーが受ける影響、また、Red Hat を使用することで移行がどのように容易になるのかについて、詳細をご覧ください。

CentOS とは

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CentOS は、CentOS Stream と CentOS Linux という 2 種類の Linux® ディストリビューションをリリースしているオープンソース・プロジェクトです。CentOS と Red Hat® Enterprise Linux (RHEL) の関係については、CentOS は RHEL 製品のリリースに向けたアップストリーム開発プラットフォームとして機能しています。

CentOS Linux® のサポートについては、2021 年から 2024 年までの間に CentOS Project はそのアップデートとリリースを打ち切る予定です。つまり、現在 CentOS Linux を使用している場合は、移行計画が必要になります。CentOS Linux 8 のアップデートは 2021 年 12 月をもって終了しており、CentOS Linux 7 のアップデートは 2024 年 6 月 30 日に終了する予定です。

CentOS からの移行 (動画の再生時間:2:43)

CentOS は、Community ENTerprise Operating System の略です。これは、オープンソース・コミュニティ、複数のワーキンググループ、および 2 つの Linux ディストリビューションの名前としても使用されている頭字語です。

CentOS

CentOS それ自体はプロジェクトであり、それに参加する人々のコミュニティであり、さらに CentOS プロジェクトの活動に取り組むことを可能にするあらゆるものを指します。Red Hat、Almalinux、CloudLinux、AWS はすべて、このコミュニティに貢献しています。

CentOS SIG

CentOS SIG (CentOS スペシャル・インタレスト・グループ) は、CentOS プロジェクト内の小さなグループで、Linux ディストリビューション内の特定のコンポーネント (またはその使用) を管理します。CentOS SIG は、ストレージ仮想化クラウド・コンピューティングなどに焦点を当てています。

CentOS Stream

Red Hat Enterprise Linux 製品のリリースに向けたアップストリーム開発プラットフォームとして機能している Linux ディストリビューションの一つです。

CentOS Linux

Red Hat がリリースするソースコードから派生した Linux ディストリビューションです。CentOS Project は、2021 年から 2024 年までの間に CentOS Linux のアップデートとリリースを終了する予定です。

CentOS Stream と CentOS Linux は、どちらもオープンソースの Linux ディストリビューションであり、CentOS のバージョンであり、エンタープライズ Linux エコシステム全体の一部です。CentOS Stream は、今後リリースされる Red Hat Enterprise Linux のオープンソース開発プラットフォームとして機能します。つまり、CentOS Stream は未来の Red Hat Enterprise Linux になるものですが、CentOS Linux は Red Hat が過去にリリースしたソースコードから派生したものであり、これまで CentOS Linux の各バージョンは、Red Hat Enterprise Linux のメジャーバージョンを反映するものでした。CentOS Linux と RHEL のどちらも RPM パッケージ管理システムを使用し、同様の機能、互換性、バグ修正を維持していました。

CentOS Stream は、Red Hat Enterprise Linux リリースに先行して、Red Hat Enterprise Linux のマイナーリリースとなるソースコードとして継続的に提供されます。CentOS Stream によって Red Hat Enterprise Linux の開発用ソースコードが利用できるようになります。そのため、コミュニティのメンバーは、Red Hat Enterprise Linux のエンジニアと協力してコードに貢献したり、コードをテストしたりしてきました。そのコミュニティメンバーは、Red Hat パートナーおよびエコシステム開発者と連携し、パッチのダウンロード、適合、送信を行い、変更を提案します。その変更が Red Hat Enterprise Linux の次のマイナーリリースに含まれる可能性もあります。 

CentOS Linux は、Red Hat Enterprise Linux のダウンストリームであり、ほとんどの場合、開発とデプロイメント目的で使用されます。また、これにはコントリビューションモデルは適用されていません。CentOS Linux のアップデートは、2021 年から 2024 年までの間に中止されます。

Red Hat Enterprise Linux に関連する、Fedora プロジェクトを含む一連の Linux ディストリビューションのオープンソース開発サイクルは次のとおりです。

  1. Fedora:将来の Red Hat Enterprise Linux メジャーリリースのベースとなるアップストリーム・プロジェクト。
  2. CentOS Stream:今後の Red Hat Enterprise Linux マイナーバージョンのプレビュー。
  3. Red Hat Enterprise Linux:Red Hat による公式の、強化され、完全にサポートされたエンタープライズ向けオペレーティングシステム製品。
  4. CentOS Linux:Red Hat がリリースしたソースコードから派生し、コミュニティがサポートおよび作成する Linux ディストリビューション。2021 年から 2024 年までの間に中止される予定。

CentOS も Red Hat Enterprise Linux も Linux ディストリビューションですが、CentOS はオープンソース・プロジェクトであるのに対し、Red Hat Enterprise Linux はエンタープライズ向けのオープンソース製品です。

CentOS Stream、CentOS Linux、および Red Hat Enterprise Linux はすべて異なる Linux ディストリビューションであり、それらの間には多くの技術、サポート、および開発上の違いがあります。

  • バイナリー実行パスの相違など、技術的な違いは数千に及びます。 
  • サポート構造が異なります。CentOS Stream と CentOS Linux のサポートは、他のユーザーやコントリビューターの善意によって提供されます。Red Hat Enterprise Linux は、専任のエンジニアとスタッフによってサポートされています。
  • ソースコードの変更の提案、テスト、コミットの方法が異なります。Red Hat Enterprise Linux への貢献は、CentOS Stream を通じて提供されます。CentOS Stream への貢献は誰でも提案できますが、貢献を受け入れ、コミットするのは Red Hat エンジニアのみです。CentOS Linux にはコントリビューション・モデルはありません。

CentOS Project は、2021 年から 2024 年までの間に CentOS Linux® のアップデートとリリースを打ち切る予定です。つまり、現在 CentOS Linux を使用している場合は、以下の期限までに移行する必要があります。CentOS Linux 8 のアップデートは 2021 年 12 月をもって終了しました。CentOS Linux 7 のアップデートは 2024 年 6 月 30 日に終了する予定です

しかし、CentOS コミュニティはなくなりません。コミュニティのコントリビューターと CentOS ユーザーは、CentOS Stream プロジェクトの一環としてオープンソースの Linux ディストリビューションで引き続き協力します。これは、Red Hat Enterprise Linux 開発プロセスの重要な部分であり続けます。

CentOS SIG は、各グループのメンバーやリーダーによって運営され、コミュニティ内で活動を継続します。CentOS 運営委員会の承認を求めて新しい SIG を開始することは、誰にでも可能です。

CentOS Stream については、今後も Red Hat Enterprise Linux マイナーリリースのオープンソース開発プラットフォームであり、主要な開発パイプラインです。 

  • CentOS Stream 8 は Red Hat Enterprise Linux 8 開発プロセスの一環であり、更新は Red Hat Enterprise Linux 8 ライフサイクルのフルサポートフェーズで継続されます。
  • CentOS Stream 9 は、Red Hat Enterprise Linux 9 開発プロセスの一環として 2021 年にリリースされました。更新サイクルは CentOS Stream 8 と同様です。

CentOS Linux のソースコードは引き続き git.centos.org で公開されますが、CentOS Linux 8 のビルドは 2021 年 12 月に終了しています。Rocky Linux、Amazon Linux 2、Docker、AlmaLinux など、CentOS Linux と同種のオペレーティングシステムについては、Red Hat と CentOS は関与していないため、このような OS を提供している組織やコミュニティに直接相談する必要があります。CentOS の共同創設者である Gregory Kurtzer 氏によって設立された Rocky Linux も、CentOS Linux と同種のディストリビューションを引き続き作成します。CentOS 運営委員会は、次のスケジュールで CentOS Linux の保守を終了することを決定しています。

  • CentOS Linux 7:Red Hat Enterprise Linux 7 のサポートが終了する 2024 年 6 月まで更新を継続
  • CentOS Linux 8:2021 年 12 月 31 日をもってアップデート終了
  • CentOS Linux 9:リリース予定なし

答えは「はい」です。

対象となる個人および組織は、Red Hat Enterprise Linux サブスクリプションが無料で提供される複数のプログラムをご利用いただけます (一部条件によって異なります)。Red Hat の移行サポートツール (Convert2RHEL) が利用可能であり、デプロイメントと同様に完全にサポートされます。

CentOS Stream は、Red Hat Enterprise Linux に先行して継続的に提供されるディストリビューションを開発およびテストし、貢献できる、アップストリーム・オープンソース開発プラットフォームです。

CentOS Stream は Fedora と Red Hat Enterprise Linux の中間に位置しますが、ユーザーは CentOS Stream によって、Red Hat Enterprise Linux の次のバージョンの開発に貢献し、サポートされているソフトウェアとハードウェアのテストをそのリリース前に行うことができます。

CentOS Stream は、カーネルとすべてのユーザー・スペース・コンポーネントが含まれており、ここで最初の RHEL + 1 開発が行われます。これにより、ISV、IHV、OEM、および Red Hat のレイヤード製品の市場へのルートが短縮されます。

CentOS Stream を使用するには、主に 2 つの方法があります。

移行:次のコマンドを使用して、CentOS Linux 8 から CentOS Stream 8 に移行する 

[root@centos ~]# dnf swap centos-linux-repos centos-stream-repos 

[root@centos ~]# dnf distro-sync

ダウンロード:CentOS Stream をこちらからダウンロードする

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