概要
ネットワーク管理は、信頼性の高いネットワークを設定、監視、および維持するプロセスであり、デバイスと、それを使用する人またはソフトウェア・アプリケーションとの間の接続を確保します。ネットワーク管理はさまざまな面から説明されますが、通常は、ネットワーク運用チームが会社のネットワーク・インフラストラクチャ全体の効率を構築および維持するために使用する、プロビジョニング、構成、セキュリティ、および測定のプラクティスが含まれます。
ネットワーク管理とネットワーク自動化
自動化が管理の進化形であるように、ネットワーク自動化もネットワーク管理の進化形です。現在、ネットワーク管理システムは、自動化を利用してエンタープライズ・ネットワークのリソースとサービスを管理しています。
ネットワーク管理とネットワーク自動化の違いは、管理と自動化の (きわめて主観的な) 違いにあります。シームレスな自動化などというものは存在しないので、管理と自動化の間に客観的な境界線はありません。ある時点で、一連のタスクを管理するために必要な人的労力は、以前よりも大幅に少なくなります。そこが、管理が自動化と呼ばれるかどうかの分岐点となります。ネットワークリソースと管理サービスを自動化すると、ネットワーク運用チームの柔軟性が向上し、先進的なビジネス要求をより効果的にサポートできるようになります。
オーバーレイネットワークとアンダーレイネットワーク
アンダーレイネットワーク管理 (あるいは単にアンダーレイ・ネットワーキング) には、ハブ、スイッチ、ルーター、ブリッジ、ゲートウェイ、モデム、リピーターなどのハードウェアデバイスの調整が含まれます。オーバーレイネットワーク管理 (あるいは単にオーバーレイ・ネットワーキング) には、デジタル接続の構築と、エンドユーザー、アプリケーション、またはデバイス間のアクセス許可の管理が含まれます。これらはすべて、仮想的にノードとして存在します。
以下に例を示します。
- アンダーレイネットワーク管理:ネットワークエンジニアは、Red Hat® Ansible® Automation Platformを使用して、サーバー、スイッチ、ルーター、ロードバランサーなどの物理デバイスのネットワーク設定を自動化できます。
- オーバーレイネットワーク管理:ネットワーク管理者は、ソフトウェア・デファインド・ネットワーク (SDN) などを使用して、ネットワーク転送機能をネットワーク制御機能から分離し、ネットワークハードウェアとデジタルノード間の接続を作成できます。
オーバーレイネットワークとアンダーレイネットワークの管理方法
アンダーレイネットワーク管理:Red Hat Ansible Automation Platform は、あらゆるタイプのネットワークハードウェアの構成に役立つ何千ものネットワーク自動化モジュールを備えています。Linux® と同じように、ネットワークハードウェアを IaC (Infrastructure-as-Code) に変換します。ほとんどのネットワークスイッチはベンダーのソフトウェアにバンドルされていますが、Red Hat Ansible Automation Platform はそれに接続して動作します。したがって、ネットワークエンジニアに必要なのは、特殊なネットワーク・インタフェースとプロプライエタリー・ハードウェアをコモディティ化する Red Hat Ansible Automation Platform の知識だけです。
オーバーレイネットワーク管理:
- Red Hat Enterprise Linux:VLAN タギング、ネットワークブリッジ、ネットワークチーム、ネットワークボンド、VPN 接続、IP トンネル、デフォルトゲートウェイ設定、静的ルート、ポリシーベースのルーティングなどを構成します。
- Red Hat OpenStack Platform:強化された Red Hat OpenStack® Platform にフィードする多数のオープンソース・プロジェクトの中には、他の OpenStack サービス間でネットワークを接続する neutron があります。ネットワーク管理者は、Red Hat OpenStack Platform の SDN を使用してネットワークサービスを管理できます。
- Red Hat OpenShift および Red Hat Advanced Cluster Management for Kubernetes:SDN を使用して、ネットワークポッドがオーバーレイネットワークとして構成されている統合クラスタネットワークを作成します。
- Red Hat Hyperconverged Infrastructure:ハイパーコンバージド・インフラストラクチャでネットワーク機能を仮想化することで、IT 運用者は、各ネットワークデバイスを手動で処理する代わりに、一元化されたパネルを通じて複雑なネットワークトポロジーのネットワークトラフィックを制御できます。
Red Hat を選ぶ理由
ネットワーク管理は、始めはそうではなくても、通常、最終的には大掛かりな作業になります。Red Hat は、アンダーレイネットワークとオーバーレイネットワークを管理するソフトウェアを使用して、ネットワーク管理の課題の解決と、その過程での学びを支援します。
当社の開発モデルとオープンソースソフトウェア開発への取り組みにより、オープンソース・コミュニティで行われているイノベーションとコラボレーションに直接アクセスする (そして影響を与える) ことができます。その多くは Red Hat の支援を受けて確立されています。